プロローグ1
なんか気分的に書きたかったので投稿します
気分的に書いてるものなのでかなりおかしい所があるかもしれませんがどうか長い目で見てください
side ???
「ふぁ~よく寝た」
朝日が昇る前の時間帯に俺は目覚めた。なぜこんなに早く起きたかというと十日ぐらい学校を休んでいてその間ずっと寝たきりだったから。ま、要は毎日寝すぎて眠気がまったくないってこと
俺の名前は夕月夜絆。私立不動高校に通う高校二年生だ。幼い頃から重い病気にかかっているせいか髪が白髪になってしまった
「ああ~寝すぎて身体中が痛い」
平日にこんな事を言える俺は幸せものだと思う。普通の学生や社会人はこんな時間帯に起きたら二度寝をしたくなる時間だ
「とりあえず、下に降りるか」
眠気が完全に無くなった俺は自分の部屋から出て一階のリビングに下りる
「何すっかな~?」
〔ニャー!〕
俺がリビングをうろついていると家の家族である黒猫の黒がいた。名前をつけた俺が言うのもなんだが安直過ぎる気がする
「ん、なんだ、黒か。お前は朝早いんだな」
〔ニャー!ニャー!〕
「はいはい、わかってるって」
黒が二回以上鳴く時は、飯を作れかドアを開けろの二つに一つである。そして今回は飯を作れしかないので俺は決められたフードを取り出し皿に盛って黒の前におく
〔ニャー♪〕
黒はガツガツと飯を食っている
「あれ?そういえばお前昨日は樹理と寝てたんじゃないのか?」
樹理って言うのは俺の一つ下の妹で現在高校一年生で一応同じ高校。だけど妹に用事なんか基本無い俺は学校で会うことは少ないので妹が高校で何をしているのか全く知らない
話を戻すけど黒は俺か樹理といつも寝ている。そして昨日は樹理と一緒に寝たはずなのに何故かここにいる黒
「さてはお前、脱走してきたな?」
〔ニャー!〕
たぶんだが樹理は寝る時ドアを少し開けて寝たのだろう。黒はその僅かな隙間から部屋を出てこの一階に来たようだ
「まったく…お前がいないと樹理が寂しがるだろ?」
〔ニャ!〕
「…まぁ、俺がお前だったら逃げ出したくなる気持ちもわかるけどさ」
樹理はいつも黒をぬいぐるみの様に抱えて寝ている。黒は抱えられて寝るのがいやみたい。俺もやられたら嫌だもん。へ?異性に興味ないのかって?異性に興味はあるけど妹は対象外だし、なにより絶壁だからたぶん感触悪そう
「ま、いいか。お前はそこで飯食ってろ。俺は色々とするから」
朝早いしみんなまだ起きてないので俺は朝食でも作ろうかなと思いキッチンに向かう。これでも俺は料理は得意中の得意である。病気が発症してから休みがちな俺は家にいることが多く、母さんの料理を手伝うことが多かった。だからどんどん料理の腕が上手くなり、今じゃ母さんと料理当番を交代できる具合上手になった。ついでにこの家で俺と母さん以外に料理を出来る人間はいない
「料理って楽しいなぁ~」
味噌汁を作りながら俺は思わず鼻歌じみた声をだしてしまう
「あら、随分早いのね夜絆」
「あ、母さん。おはよう」
俺が料理を作っていると母さんが起きてきた。いつもこの時間に起きているせいかあんまり眠くはなさそうだ。母さんは日本人ではなく日本人とイギリス人のハーフらしく、少し日本人風な顔つきとは違い、髪もブロンド。外国風な顔つきだが普通に綺麗である。あと俺は、母親よりは父親似と言われているので顔は日本人風だ
「体調は大丈夫なの?」
「今日はね。なんか久々に体調がいいんだ」
「そうなの?ならいいけど…あんまり無理しちゃ駄目よ?」
「わかってるよ。今日は大丈夫だって…たぶん」
「そういってこの前倒れたばかりじゃない?」
「そ、そうだっけ?で、でも仕方ないじゃん。そういう病気なんだし」
俺の病気は不確定な周期毎に発作が起こり、俺を苦しめるっていうもの…らしい。らしいっていうのは実は原因不明の病気で治療法も何もかもわかってないという未知の病気だからだ
「だからもうちょっと自分の体に気をつけなさいって言ってるのよ」
「わかったって!今日は本当に大丈夫だから!」
「…わかったわ。じゃあ今日は学校に行ってきなさい。でも体調が悪くなったら直ぐに病院に行くのよ」
「りょーかい」
「さ、一緒に料理を作りましょうか」
俺と母さんは料理を一緒に作り始め、できたのはかなり豪勢なものになった
「お、今日はいつもより豪華だね」
料理を並べ終えたら父さんが起きてきた。父さんは純日本人だ。割と渋いのでダンディなオジサンにも見える
「夜絆が手伝ってくれたからよ」
「そうか、夜絆体調は大丈夫なのか?」
「それ、母さんにも散々言われたよ。今日は大丈夫だって、昨日まであった倦怠感がまるで無いんだから」
「ならいいが…でも油断はするなよ?」
「わかったよ!もう何回も言わないでくれよな~」
「すまんすまん。さ、そんなことよりみんなを起こす時間だな」
「あれ?もうそんな時間?」
時計を見ると針は既に七時半を指している
「じゃあ俺が起こしてくるよ」
「頼むわね」
俺は二階に上がりまず樹理の部屋の前に向かう。ドアには可愛らしい文字で『樹理の部屋』と書かれたプレートがある
「樹理、入るz「きゃあ!大変大変!」ブベッ!」
ノックをして入ろうとした瞬間扉がものすごい勢いで開いて、俺はドアと強烈なキスをした後壁に叩きつけられるというコンボを食らった
「お父さん!お母さん!黒がいないよ~!!」
どうやら黒がいないことに気づいた樹理は急いで部屋を出たということなのだろう。にしても朝から災難だ。鼻血が出てきたし…
「痛つっ~!と、とにかく姉さんの方を起こしにいくとするか」
今度は俺の姉さんの部屋、冬雪姉さんの部屋に向かう。ついでに読め方は『ふぶき』だそうだ。これで読めるのか?
姉さんの部屋には達筆な文字で『冬雪』と書かれたプレートがある
「姉さん、入るよ」
姉さんの部屋は基本的に何もない…無いっていうのは女の子らしいものが無いという意味だ。質素な机に洋服タンス、本棚にはびっしりと敷き詰められた参考書と武道の指南書しかなく、他にはパソコンが一台と、組み立て式の簡易ベッド一台しかない同じ女である樹理の部屋とは天と地ほどの違いがある
姉さんは簡易ベッドの上で寝ているのだが…正直目のやり場に困る光景が広がっていた
「くっ!いつもちゃんと服を着てっていってるのに…!」
羞恥心があんまり無いのか下着で寝ている。樹理の成長していない体に比べると、実りに実った巨大な果実が二つあるのだ。思春期、じゃなくても年頃の男の子なら誰でもドギマギするだろう
「ね、姉さん?朝だよ、起きて」
「ん……なんだ夜絆、もう朝なのか?」
「そうだよ。だから起きて」
モゾモゾとベッドの上で動きをとる姉さん。まだ寝起きなのだろう。だがそれでも自分の長い髪を無意識のうちに纏めているのは習慣だからだろうか?
そんなことを考えていると、目が覚めたのか急に姉さんは俊敏な動きで、身構える
「ど、どうしたの姉さん?」
「…夜絆。お前も年なのだから仕方ない事とはいえ自分の姉に欲情するとは…」
「へ?」
よく考えてみたら俺は今鼻血が出ていてそれを手で覆っているのだ。これはどうみても性犯罪者にしか見えない
「ち、違うって!これはさっき鼻をぶつけて!」
「お、お前が望むなら私は…」
そういって頬を紅潮させ、恥ずかしそうにブラジャーのフックをはずそうとする姉さん
「何を勘違いしてるんだよ、姉さん!!俺はそんな疚しいことなんてこれっぽっちも…」
自分で言っといてなんだが、さっき目のやり場に困るって言った俺が疚しい事を考えていないなんていえるのだろうか?
「大丈夫だ、私も初めてだから問題は…」
「あるわぁ!!問題しかねぇよ!それで何が解消されるんだよ!?何が大丈夫なんだ!?」
「む、夜絆は我が侭だな」
「…はぁ、なんかさっきまであった元気が一気になくなったよ。とにかく朝食だから早めに降りてきてね」
「わかった」
姉さんの部屋から出た俺は自分の部屋に戻り、制服に着替え、一階のリビングに戻る
「夜絆!みんな食べてるから、あなたも早く食べなさい」
「はいはい」
俺は自分の席に座り、朝食である味噌汁を啜る
「あれ、夜絆兄学校に行くの?」
「悪いかよ?」
「ううん、珍しいなって思っただけ。でも久々に見たね制服姿」
「そうか?」
「うん!今日は顔色もいいよ!」
「まぁな。今日は調子がいいんだ、俺の体調もお前の寝癖もな」
「え?」
樹理の髪の毛の中から一束だけ寝癖がぴょんっと生えている。樹理の顔と髪は母さん似なので欧米な顔つきに、ブロンドの髪をしている
「わわっ!さっき治したはずなのに~!」
自分の手で髪を戻そうとする樹理だが、何度やっても寝癖が直ることは無い
「別にいいじゃんそれで。それが樹理のチャームポイントみたいなもんだろ?」
「な、なんで知ってるの!?」
「母さんから聞いた」
「もう、お母さん!」
樹理と母さんでごちゃごちゃと何かを言い合っているようだ
「まぁまぁ、樹理。少し耳を貸しなさい」
「…なによ?」
母さんは樹理に何かを耳打ちする。すると樹理は顔が真っ赤になり、持っていた箸を落とした
「か、母さん!」
「ふふっ、頑張りなさい」
「はは、仲いいね樹理と母さんは」
二人のやり取りに笑顔な父さん。この人は昔から少し天然っぽいのだ
「なにやってるんだか…」
「よ、夜絆兄!」
「なに?」
「きょ、今日帰りd「夜絆、そろそろ出ないと学校に遅れるぞ」ね、姉さん?」
樹理が何かを喋ろうとした時7、それを遮るように姉さんから忠告を貰った
「もうそんな時間なんだ。なら行くか。…で樹理は何か用?」
「い、いや!な、なんでもないよ!!」
「そう?ならいいけどさ。樹理も早く用意しないと遅刻するぞ」
「あっ!やばい!早く着替えなきゃ!」
まだパジャマ姿の樹理は急いで自分の部屋に着替えに行った
「じゃあ俺は先に行ってくるわ」
「一緒に行かないのか?もし学校に行く間に体調が悪くなったら困るだろ」
「大丈夫、今日は一人で行きたい気分なんだ」
姉さんからの誘いを断り、俺は家を出発した
ご意見・感想お待ちしております