其の陸拾「北郷一刀、決着をつけるのこと」
新作の学園もののアイディアがまとまっていないのにこの小説もあとわずか、
とりあえず設定的にはOVAでなくOFSで考えています。
一刀と左慈が城の中で戦うなか、城の外で白装束と戦っている愛紗達はというと
愛紗「ハァー!! 」
ドカッ!!。
愛紗が白装束をぶっ飛ばした。
鈴々「これで白い奴は全滅なのだ! 」
最初は百万近くいた白装束達も強者揃いの北郷軍相手ではほとんど相手にならなかった。
最後の白装束をぶっ飛ばした後、愛紗は
愛紗「待っていてくださいご主人様! 」
すぐさま城の中に入ろうとするが
鈴々「う〜ん!う〜ん!! 」
焔耶「この扉が開かんぞ!? 」
北郷軍の中でも力自慢の二人が全力を出しても扉は開かなかった。
桔梗「こうなったらワシが! 」
ジャキンッ!
桔梗は豪天砲を構える。
紫苑「やめて桔梗!豪天砲じゃ城まで壊れてしまうわ! 」
扉に豪天砲を向ける桔梗を止める紫苑であった。
愛紗「くそっ!ご主人様! 」
ドンドンッ!!。
愛紗は扉を叩くが扉はびくともしない
扉に悪戦苦闘する愛紗達の元に一つの声が聞こえてきた。
(この先は左慈と北郷の戦いです。誰であろうと邪魔は許しませんよ!)
声を聞いたみんなは
真桜「なんや!?どこから聞こえとるんや!? 」
沙和「幻聴がするの〜!! 」
みんなが騒ぎ出すと
于吉「ここですよ 」
スッ!
声のする方を見てみるといつの間に現れたのか木の上には于吉が立っていた。
翠「何者だあんた! 」
翠が聞くと于吉は
于吉「私の名は于吉と申します。以後よろしくお願いします 」
于吉が軽く挨拶すると
愛紗「ふざけるな!貴様、この扉を開けられるのならさっさと開けろ! 」
愛紗が于吉に言うと
于吉「それはできませんね、二人の戦いの邪魔はさせませんよ!でも、待つのも退屈ですから見るだけならいいでしょう 」
パチンッ!
于吉が指を弾くと
パッ!。
黒雲に城の中の様子が写し出された。
城の中では
一刀「ハァッ! 」
ブンッ!
一刀が刀を振るう!
左慈「んなもんきかねーよ! 」
ガキンッ!。
しかし一刀の刀は左慈の足に弾かれた。
二人の実力はまさに互角というところだ。
左慈「貴様が強くなってくれて嬉しいぜ!ひ弱なまま倒しても嬉しくないからな! 」
左慈が言うと一刀が聞く
一刀「どういうことだそれは? 」
すると左慈は
左慈「俺が貴様と出会わなければこの外史の人間を全て消して俺の理想郷をつくり俺の好きにできたはずだった。だが、貴様という反乱物質が来たせいで俺の野望は消えちまったのさ!だがここで貴様を倒せば野望が叶えられるかもしれん、強くなった貴様を倒すことで貴様がより絶望になる姿を俺は見たいんだよ! 」
左慈のこの言葉は黒雲を通じて大陸中に知れ渡った。
華琳「何ですって!? 」
蓮華「私達を消すだと!? 」
愛紗「そんなバカなことをされてたまるものか! 」
それぞれの反応をするのであった。
一刀「俺を強くするために月を悪人にし、大蛇の奴らを砂の国に襲わせたっていうのか… 」
一刀が言うと
左慈「正解だよ!ほめてやるぜ! 」
この左慈の言葉に一刀がキレた。
一刀「だったら余計に許さねぇ!お前は俺がたたっ斬ってやる!!! 」
一刀はぶちキレていた。気の量も普段より上がったが、凪だけは気が付いていた。
凪「隊長、ダメです!怒りで気の量が増えても操りきれていません! 」
凪は雲に向かって叫ぶが聞こえなかった。
タンポポ「それってどういうことなの? 」
タンポポが聞くと凪は
凪「簡単に言うと今の隊長は、入れ物が変わった水なんです! 」
詳しく説明すると、一刀が操れる力を十竓入れる水だとすると十竓のカップ(扱う気)は操れるが、一立のカップだと気の量が大きすぎるため操れないのだ。(難しい説明ですみません)
説明した通り一刀の体は己の気で傷付いていた。
左慈「馬鹿な奴が! 」
左慈は一刀に近付くと
ドカッ!!!。
渾身の蹴りを一刀にぶち当てた。
バタッ!。
普段なら何とか立ち上がる一刀だが、自分の気で傷付いたため重傷であった。
一刀が倒れたのを見たみんなは
愛紗「くそっ!ご主人様が頑張っているのに我々には何も出来ないとは! 」
己の無力を悔やむのであった。
北郷軍が落ち込んでいると
雛里「星さん、それって!? 」
雛里が星の腰が妙に膨らんでいるのに気が付いた。
星「これはだな… 」
星が腰の物を取り出すと、
ジャーン!
取り出されたのは闇の装飾『魔法の筆』であった。
星「この筆さえあればタダでメンマが出てくるので返さずにもらっておいたのだ! 」
星があっさり言うと
愛紗「星!貴様… 」
愛紗が星に怒鳴ろうとしたが
ピカッ!
愛紗の頭の中に何かがひらめいた。
愛紗「星、その筆をよこせ! 」
パッ!
愛紗が星から筆を取り上げると
星「何をするのだ愛紗!? 」
星が取り戻そうとするが
愛紗「黙っていろ!うまくいけばご主人様を救うことが出来るかもしれん! 」
愛紗の言葉を聞いて黙る星であった。
そして愛紗は空に向かって
シュシュッ!
文字を書き始めた。書かれた文字は
『思』だった。
すると愛紗は両手を合わせて目を閉じ始めた。
桃香「愛紗ちゃんどうしたの? 」
鈴々「頭が変になったのかなのだ? 」
桃香達が心配するなか愛紗は
愛紗「みんなもご主人様のことを思ってくれ!そうすればきっとご主人様に思いは届くはずだ! 」
愛紗が言うと
桃香「わかったよ愛紗ちゃん! 」
鈴々「お兄ちゃんを応援するのだ! 」
二人が愛紗の真似をして手を合わせ始めた。
それを見た他のみんなも
星「やる価値はありそうだな! 」
翠「やれるだけやってやるか! 」
タンポポ「タンポポもやるー! 」
焔耶「桃香様がやるのならば私もやらねば! 」
凪「隊長!頑張ってください! 」
真桜「隊長、気張らんかい! 」
沙和「こんなに応援してるんだから必ず勝てなの〜! 」
朱里・雛里『(は・あ)わわ〜!!ご主人様〜! 』
恋「…ご主人様、頑張って! 」
月「ご主人様…! 」
詠「馬鹿チ〇コ!月が応援してるんだから頑張りなさいよ! 」
ねね「恋殿の応援をムダにしたらキックですぞ! 」
紫苑「頑張ってくださいご主人様! 」
桔梗「お館!根性を見せんかい! 」
美似「兄、頑張るのにゃー! 」
ミケ・トラ・シャム『にゃー! 』
璃々「ご主人様がんばるの〜! 」
周々「ガルルー! 」
セキト『頑張りやがれ! 』
張々『がんば〜! 』
そして各地からも一刀を応援する声が響いてきた。
華琳「みんな!北郷を応援するのよ! 」
魏軍『わかりました華琳様! 』
雪蓮「みんな、分かってるわね! 」
呉軍『もちろん! 』
天和・地和・人和『頑張れ〜! 』
美羽「頑張るのじゃぞ一刀! 」
七乃「頑張ってくださ〜い! 」
霞「男なら根性見せたらんかい! 」
華雄「我が真名を預けた奴が負けるでないぞ! 」
麗羽「何でわたくしがブ男さんを応援しなきゃいけませんの? 」
猪々子「まぁまぁ姫、アニキには命を助けられたわけですからさ! 」
斗詩「応援すれば良いことが起きますよ! 」
華佗「一刀よ、立ち上がるんだ! 」
貂蝉「すごい思いね! 」
卑弥呼「大陸中からダーリンを応援しているかもしれんな 」
卑弥呼の勘は当たっていた。
一刀を思う声はまさに大陸中から聞こえていた。
水鏡「北郷さん、大陸に平和をください! 」
ある洞穴の中
アニキ「あの野郎がすごいことしてるじゃねぇか! 」
チビ「あいつの勝利を祈りましょうぜアニキ! 」
デク「ン〜! 」
砂の国
リー「一刀さん! 」
大陸中から集まった思いが時の城の前にある愛紗が書いた『思』の文字の元に集まっていった。
ちなみに筆はインクが切れたのか消えてしまった。
全員『(我々の思い(ご主人様・北郷・一刀)に届け―!!) 」
パァ〜!!。
そしてその時奇跡が起こり、文字は城の中に入っていった。
時の城の中
左慈「ガハハッ! 」
一刀を倒したことで左慈が大笑いをしていると
スゥ〜!
光の塊が城の中を漂っていた。
左慈「何だこれは? 」
左慈が光の塊に触れようとすると
バチッ!
左慈の手は弾かれてしまった。
そして光の塊は倒れている一刀の元にたどり着くと
パァ〜!!。
いきなり破裂し、光の粒子が一刀に降り注いだ。
そして倒れている一刀の耳には
『(頑張ってくださいご主人様、そんな奴に負けるな!、頑張れ!、一刀さん、北郷、一刀、負けるんじゃないぞ!) 』
おそらく大陸中から一刀を応援する声が聞こえてきた。
それを聞いた一刀は目を覚まし立ち上がった。
一刀「みんなが俺のために応援してくれてるんだ!俺が頑張らなくちゃな! 」
一刀が起き上がったのを見た左慈は
左慈「北郷!?なぜまだ立ち上がれるんだ!? 」
左慈が聞くと一刀は
一刀「この外史はお前の好きにはできないってことだ!俺はみんなのためにお前を倒す! 」
一刀が刀を抜いて構えると左慈は
左慈「北郷!お前はホントに俺を怒らせたいらしいな!!! 」
左慈も蹴りの構えをとる。
ダッ!。
そして二人は同時に駆け出した。
左慈「くたばれ北郷! 」
左慈は今まで以上の蹴りを喰らわせようとする。
一刀「俺はお前を倒す! 」
一刀も居合いの構えをとった。
一刀「北郷流奥義一の型『真・我流天聖』! 」
一刀も今まで以上の一撃を放った。
ガガキーン!!。
二人の衝撃でその場に爆風が舞い上がり、城の中は煙だらけになった。
これにより黒雲の映像も写らなくなったがみんなは信じていた。
一刀の勝利を!
やがて煙が晴れて中の様子が分かるようになった。
一刀と左慈は共にお互いの一撃を喰らい、その場に立っていた。
しかし、
グラッ!
二人はほぼ同時に倒れたが
ピタッ! ズシンッ!。
一刀は倒れずにとどまり、左慈は地面に倒れた。
『やったーーー! 』
大陸中から歓喜の声が聞こえてきた。
しかし左慈は諦めておらず
左慈「ふざけるな!この俺が負けるなんて有り得るもんか!!! 」
急に叫び出した。
すると左慈のそばにいつの間に現れたのか于吉が立ち、左慈が于吉を見付けると
左慈「于吉か!?ちょうどいい手を貸せ!二人がかりならこいつを… 」
しかし于吉は
于吉「諦めましょう左慈! 」
于吉は左慈を抱き上げると
于吉「この外史では私達の敗けですが、別の外史ではそうはいきませんよ 」
パチンッ!
于吉が指を鳴らすと同時に次元の扉が開かれた。
しかし左慈は納得がいかず于吉の腕の中で暴れる。
左慈「ふざけるな! 」
しかし脱出は出来なかった。
于吉「さらばです! 」
于吉が次元の扉に入ると扉は閉まった。
それを見た一刀は
一刀「終ったんだな… 」
バタッ!。
安心してその場に倒れてしまった。
しばらくして、一刀が再び目を覚ますと
愛紗「ご主人様! 」
愛紗が抱きついてきた。
一刀「俺は一体? 」
一刀が不思議がっていると
華佗「あの後城の扉が開いて関羽達が入ったんだ 」
華佗が現れた。
華佗「俺達がこの場所に一番近かったからやって来たんだ。お前の治療のためにな! 」
華佗から俺達と聞くと
貂蝉「私達もいるわよん♪ 」
卑弥呼「ナイスなファイトじゃったぞ! 」
目の前に化け物が現れた。
更に華佗から聞くと他のみんなもこの場所を目指しているらしい。
一刀は戦いが終ったと喜んでいたが
貂蝉「ご主人様、一つ悪い話があるのよん 」
貂蝉から衝撃な話を聞かされた。
次回、ついに最終回!(予定)




