其の伍拾質「北郷一刀、零頭を斬るのこと」
リー「一刀…さん…!? 」
リーは驚いていた。
零頭が言った事とはいえ、死んだと思っていた一刀が生きていたのだから
一刀達を乗せた隼はそのまま地面に着地する。
それと同時に一刀は向かってくるみんなに対して
一刀「愛紗、桃香、鈴々、朱里、雛里、星、翠、紫苑、桔梗、恋、ねね、月、詠、タンポポ、焔耶、凪、真桜、沙和、セキト、張々、周々、璃々ちゃんただいま! 」
グッ!。
親指を立ててスマイルした。
愛紗「ご主人様! 」
そして先頭を行く愛紗を筆頭にみんなが駆け寄ってくる。
それを見た零頭は驚いていた。
零頭「馬鹿な!?貴様なんで生きてやがる!?傷が全快するのはまだしも毒まで治ってるのは何故だ!? 」
零頭の問いに一刀は答える。
一刀「お前は一つのミスをしたんだよ!あのまま放っておいたら俺は死んでいたものの、わざわざ砂の中に埋めてくれたおかげでな! 」
ここまで言っても誰も分からなかったので説明しよう!
毒に侵された人の体を首だけ出して土の中に埋めると体の毒が土の中に流れるのだ。(参考 ゲゲゲの鬼太郎 真似をしないで下さい!)
ホントは窒息を防ぐため首を出すのがいいのだが一刀は首を出されずに埋められたのだ。
一刀「と言う訳だよ!俺を土の中に埋めたのがあんたの失敗さ! 」
当然三國志の時代にこの方法が分かるはずがないので零頭も知らなかったのである。
これを聞いた零頭は
零頭「ふざけやがって!!!今度こそぶっ殺してやるぜ!!! 」
零頭は大刀を抜いて構える。
それもすさまじい気を纏っていた。
愛紗「ご主人様、我々も加勢します! 」
鈴々「みんなでかかればあんな奴なんて倒せるのだ! 」
しかし一刀は
一刀「悪いけどみんな、あいつの相手は俺がやる! 」
一刀の言葉を聞いたみんなは
桃香「ダメだよ!?ご主人様一人で戦うなんて!? 」
凪「奴の気はすさまじいですから危険です!? 」
みんなは抗議するが
一刀「頼むみんな!俺は一度あいつに負けてるんだ俺はあいつに勝つために戦うんだ!みんなも頑張って死闘の中で勝利したんだし今度は俺が頑張る番だ! 」
一刀の決心を聞いたみんなは
愛紗「わかりましたご主人様!こうなったご主人様には何を言っても無駄なので頑張ってください! 」
愛紗が言うと他のみんなも納得したように頭を下げる。
一刀「みんなはリーの護衛と爆弾を探して止めてくれ! 」
一刀が言うと
北郷軍『わかりました(ご主人様・お兄ちゃん・隊長・お館・馬鹿チ〇コ・へぼ頭領)! 』
ダダッ!!。
一刀の指示を聞いたみんなは走り出していった。
一刀「鳥のにいちゃんと美似達も頼む! 」
一刀の指示を聞いた美似達は
美似「兄の頼みなら引き受けるのにゃー! 」
ミケ「引き受けるのにゃー! 」
トラ「受けるのにゃー! 」
シャム「にゃ〜! 」
ダダッ!。
美似達も走り出していった。
ケン「誰だか知らんが礼を言う! 」
ウツキ「死ぬんじゃねぇぜ! 」
チョウ「一刀とやらの勝利を祈っているぞ! 」
リー「頑張ってください! 」
ダダッ!。
そしてリー達も去って行った。
残ったのは一刀と零頭と吊された国王であった。
零頭「しかし貴様も馬鹿な奴だ!毒を治療した後隠れていればいいものをまた俺に殺されるんだからな! 」
零頭は構える。
一刀「言っておくが前の俺だと思って油断したらお前の負けだぜ! 」
一刀が言うと零頭は
零頭「ガキがなめるんじゃねぇぞ!今度はひとおもいに頭を叩き割ってやるぜ!それ以前に俺に触れられない貴様に勝ち目があるのかな? 」
しかし一刀は
一刀「言ったろ、油断したらテメェの負けだって! 」
一刀の挑発的な言葉に零頭がキレた!。
零頭「ふざけるんじゃねぇぞ!!! 」
シュシュッ!。
零頭は一刀に砂の塊を投げつける。
一刀「そう何度も… 」
スッ!
一刀は刀を構える。
一刀「喰らうかよ!北郷流五の型『旋風剣』 」
ドカカカッー!
一刀は向かってくる塊を旋風剣で防いだ!。
一刀「行くぜ零頭! 」
バッ!。
一刀は零頭に向かって飛びかかる。
零頭「馬鹿め!俺を斬ることは出来ねぇと何度言えば… 」
零頭は安心しきっていたが
ズバッ!
一刀の刀が当たり零頭から血が流れた。
零頭「なっ何!? 」
零頭は驚いて傷口を触ってみると確かに血だった。
零頭「テメェ、一体何をしやがった!? 」
零頭が聞くと一刀は答える。
一刀「お前の体は万全じゃない!お前を斬るには気の量が多ければいいって気付いたのさ! 」
零頭には訳が分からなかった。
一刀「前にお前と殺りあった時、お前の体にうっすらと刀傷があったのさ、あの時は燕刃の気の量が少なくて斬ることが出来なかったが今度は気の量を多くしたからお前を斬れたわけさ! 」
一刀の説明を聞いた零頭は
零頭「成程な俺はすっかり自分の能力で調子にのっていたわけか、教えてくれてありがとよ!だが、もう油断はしねぇぜ確実にオメェをぶっ殺してやるぜ! 」
零頭は笑顔で睨みつけてきた。
一刀「そうこなくちゃな!俺も本気のお前を倒してみたいしよ! 」
一刀は刀を構えた。
一刀と零頭が死闘を繰り広げている頃、爆弾を探していた愛紗達は
鈴々「爆弾はどこにあるのだー? 」
沙和「この広い街の中で見付けるのは大変なの〜! 」
諦める者が出るなか、
凪「諦めるな!隊長だって頑張ってるんだから我々が頑張らなくてどうする気だ! 」
沙和「わかったやるの〜!? 」
翠「しかし爆弾はどこにあるっていうんだ? 」
翠が考えていると
紫苑「あの白髪の人(零頭)の言う通りだと爆弾をつけるには人がいることになるわね 」
紫苑の言葉を聞いて朱里がひらめいた!。
朱里「だったらセキト達の鼻を使って探したらどうでしょうか?悪魔達なら臭いで分かるかもしれないですし 」
朱里の話を聞いたセキト達は
セキト『仕方ねぇ、やってみるか! 』
張々『やるしかないね 』
二匹は引き受けてくれた。
早速二匹が臭いを探ると
セキト『あっちの方に悪魔くさい臭いがするぜ! 』
張々『するね 』
今は二匹を信じるしかないと感じたみんなは二匹の後についていった。
その頃、一刀は
一刀「はぁっ!! 」
零頭「オラッ!! 」
ガキンッ!!。
激しい死闘を繰り広げていた。
零頭「やるな貴様、この世の人間じゃねぇだろどこから来やがった? 」
零頭の問いに一刀は正直に答える。
一刀「俺はこの時代より遥か遠い天の国からやって来たんだ! 」
ガキンッ!!。
一刀が言った後零頭が考え始めた。そして
零頭「そうか、貴様が左慈がいっていた奴か! 」
一刀「どういうことだ? 」
するね零頭は
零頭「俺がこの国を攻めたのはもちろんこの国に眠る伝説の宝が目当てだが、左慈とかいう奴が『この国を襲えば強い奴が現れるぞ』と言いやがったからな!それがまさか貴様だとは 」
零頭の話を聞いた一刀は左慈に対して怒りを覚えた。
一刀「(あの野郎!俺を狙うためにこの国を零頭に襲わせたのか!) 」
一刀が考えていると
零頭「その顔じゃぁ、貴様は左慈の場所を知らねぇらしいな。なんなら俺を倒したら左慈の居場所を教えてやるぜ! 」
零頭が言うと一刀は
一刀「だったらどうやってもお前を倒さなくちゃいけないな! 」
俄然やる気が湧いてきた一刀であった。




