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其の伍拾弐「馬超、尻叩きをするのこと」

東側:四頭 対 星・翠


翠「ハァー!! 」


東側のこの場所で星と翠が四頭と戦っていたのだが


星「くっ!? 」


カキンッ!!。


何故か翠が攻撃した相手は四頭ではなく星であった。


四頭「キャハハ♪もっと仲間同士で殺り合うのです! 」


この様子を見ていた四頭は笑いながら見ていた。


星「(何故このようなことになったのだ?) 」


ここで話は戦いが始まった時に遡る。


戦いが始まる前


翠「あたしらもホントついてないな、相手がこんながきんちょなんてよ 」


星「子供は帰って母に甘えるがよいぞ 」


二人は四頭を馬鹿にしていた。


四頭「馬鹿にするななのです!ボクチンはこう見えても十五なのです!! 」


四頭は身長百二十糎(センチメートル)の十五歳であった。


しかし二人は


星「子供よ、嘘をついてはいかんぞ! 」


本気でとりあってくれなかった。


その二人の対応に四頭がキレ始めた。


四頭「もう怒ったのです!!!いでよボクチンの闇の装飾(ダーク・アクセサリー)『魔法の(マジカルブラシ)』! 」


そして四頭は何処からか一本の筆を取り出した。


翠「なんだよお絵書きでもする気か? 」


翠がそんなことを言っていると


四頭「ボクチンの恐ろしさをおもいしるがいいのです! 」


すると四頭は空中に『悪魔兵』と書き始めた。すると…


ズズズッ


書かれた文字が悪魔兵へと変わり始めた。


翠「何なんだよあれは!? 」


星「誠に不思議だな!? 」


二人が驚いていると


四頭「この筆は書いたものを実体化することができるのです!悪魔兵達よ、かかるのです! 」


悪魔達『ギャー! 』


悪魔達は二人に襲いかかるが、


翠「今更悪魔なんて何を考えているんだよ! 」


ドカッ!。


星「子供は知能も低いと見えるな! 」


ズバッ!。


今更悪魔兵なぞ翠と星の敵ではなかった。


それは四頭もよく知っているはずなのだが


四頭「馬鹿はお前達なのです! 」


いつの間にか四頭は星の後ろに回りこんでいた。


星「なにっ!? 」


慌てて星は構えるが悪魔達が邪魔をしてうまく動けない。


四頭「初めから悪魔兵にお前達を倒せるなんて思っていないのです!少しだけ足止めをしてくれればそれで十分なのです! 」


そして四頭は星に筆を構える。


翠「星っ!? 」


翠は急いで星に近付こうとするが悪魔達が邪魔をする。


翠「この野郎!邪魔だから退きやがれ! 」


翠は急ぐが


四頭「覚悟するのです! 」


スッ!!。


星「ぐはっ!! 」


四頭の筆は星をとらえた。


…のだが、


星「んっ!?何ともないではないか不発だったのか? 」


星が何もないことに安心していると翠が近寄ってきた。


星「翠よ、すまなかったな!この通り私は無事だから安心して… 」


星が最後まで言おうとすると


ブォンッ!!。


星「!? 」


ドッゴォーン!!。


翠が星に攻撃をしかけてきた。


星は辛うじて避けることができたが


星「どうしたのだ翠よ!?この前お主の布団に水をかけておもらしした事にしようとしたのを怒っているのか!? 」


しかし翠は全く聞いておらず小さな声で何かを話していた。


翠「曹操!母の仇だ死にやがれ!(小声) 」


これを聞き取った星は


星「何を言っているのだ翠よ、曹操なんてどこにもいないではないか!? 」


しかし翠は話を聞いていない。


すると四頭が


四頭「お前の体をよく見てみるのです! 」


四頭に言われて星が自分の体を見てみると


星「これは!? 」


星の体には『(かたき)』と書かれていた。


四頭「この筆は書いたものを実体化させるだけではなく相手の体のどこかに書けば書いた文字に見えるのです! 」


つまり今の翠には星の姿が親の仇である曹操に見えているのだ。


四頭「文字がある間は何を言っても聞こえないのです!ちなみに消すにはボクチンの許可がいるのです! 」


四頭の言葉で星は全てを理解した。


そして現在にいたる。


翠「曹操!殺してやる!(小声) 」


ブォン!!。


先ほどから翠は星に向かって力強く銀閃を振り下ろしていた。


しかし、星はその攻撃を避けまくる。


星「(くっ!このままではらちがあかない!この文字を何とかして消さなければ!) 」


そう言うと星は龍牙で自分の指を切りつけて、その血で消そうとするが、文字は消えなかった。


星「(消せなかったか!だがこのままでは互いに倒れてしまう、そうなれば四頭の思うつぼだ!?) 」


星は必死に打開策を考えるが思い付かない。


そしていつまでたっても殺し合わない二人に四頭はいらつき始めた。


四頭「何をちんたらしているのですか!!!こうなったらボクチンが加勢するのです! 」


すると四頭は再び筆で『悪魔』と書きだした。


実体化した悪魔達は星に襲いかかる。


星「このっ!?邪魔をするでないわ!! 」


悪魔達を追い払う星だが、その時に一瞬の隙ができてしまった。


翠「くたばりやがれ―!!(小声) 」


星「!? 」


ズバッ!!。


星は避けることが出来ずに一撃を喰らってしまった。


翠「とどめだ!(小声) 」


翠は星にとどめをさそうと銀閃を振り上げる。


星「(これまでか!!) 」


さすがの星もなすすべが無く諦めたが、銀閃は振り下ろされなかった。


どうしたんだ?と翠の顔を見てみると


翠の顔からは涙が流れていた。



今、翠は自分の中でおのれ自身と戦っているのだ。


翠の頭の中では一刀の言葉が頭の中に入っていた。『憎しみは人を善にも悪にも変える』(其の拾質参照)



この言葉が翠の頭に入ってきて翠が涙を流していた。


翠「ご…主人…様…(小声) 」


しかししびれをきらした四頭は


四頭「何をしているのですか!さっさとそいつを倒すのです!! 」


しかし翠は動かなかった。


四頭「こうなったらお前なんてもういらないのですー!!! 」


四頭は短剣を持って翠に近付いていった。


四頭「この短剣には致死性の猛毒が塗られているのです!かするだけで死ぬのです! 」


四頭は短剣を持って翠に近付くが


カキィン!!。


星に短剣を弾かれた。


星「子供よ、玩具にしてはちとやりすぎだぞ! 」


星が四頭を睨みつける。


睨まれた四頭は


四頭「あわわ…!? 」


ひどく脅えていた。


四頭「こうなったらお前にも書いてやるのです! 」


四頭は星に筆を近付けるが


パシッ!。


四頭「あっ!? 」


星に奪われてしまった。


星「やはり主が申していたように筆の後ろにけしごむがあるな 」


四頭「かっ…返すのです!! 」


四頭は筆を取り返すために高く飛ぶが、身長が低いためとどかなかった。


四頭がそうこうしている間に星は


星「これでよし! 」


消ゴムで自分に書かれていた文字を消した。それと同時に


翠「ハッ!?あたしは何してたんだ? 」


翠の意識も元に戻った。


四頭「ドキッ…!?ヤバいのです!? 」


四頭は慌てて逃げようとするが


ガシッ!。


翠に襟首を掴まれた。


翠「星から聞いたぞ、このガキがよくもあたしを操ってくれたな!!! 」


翠は怒っていた。そして四頭を膝の上でうつ伏せに寝かせてズボンをめくった。ぞくに言う尻叩きのスタイルである。


四頭「何するのですか!?降ろすのです!? 」


四頭が必死に暴れだすが


翠「悪いガキにはお仕置きだ!!! 」


パッシーーン!!。


翠の平手が四頭のお尻をおもいっきり叩いた。


四頭「ギャー!!やめるのです!? 」


しかし翠は


翠「まだまだ足りねぇよ!!! 」


パッシーーン!!。


四頭「ギャー!! 」


しばらくして


後に残ったのはお尻を大きく赤く腫らした四頭が気絶していた。


翠「すっきりしたぜ! 」


翠の顔に元気が戻っていた。


星「この筆は役に立つ時があるかもしれないので預かっておこう 」


星が懐に筆を入れると


翠「ところでよ星! 」


星「どうしたのだ翠よ? 」


星が聞くと


翠「あたしの布団に水かけたのはお前だったのか!!! 」


翠は再び怒っていた。


星「お主、声が届いていなかったのでは? 」


翠「あの時はかすかに聞こえたんだよ!!! 」


そして翠と星の追いかけっこが始まった。


東側:四頭 対 翠・星


勝者 翠・星


様々な戦いが進むなか、リーはというと


リー「ハァハァ!城まであと少しですね!! 」


バシャドリで運んでもらえる距離まで運んでもらった後、リーは自力で城を目指していた。


しかし、


悪魔「見付けたぜ王女! 」


一匹の悪魔に見付かってしまった。


悪魔「お前を捕えれば出世は間違いなしだぜ! 」


バッ!!。


悪魔は襲いかかろうとするが、


?「我が国を襲う悪魔め! 」


?「この我々が成敗するぜ! 」


ドカッ!!。


突然現れた二つの影に悪魔はやられてしまった。


リー「あなた達は!? 」


?「王女様、無事でなによりです! 」


?「心配しましたぜ! 」


この二人は前に出てきた王家親衛三獣隊ケーン=チョウ(其の肆拾伍参照)の仲間なのだ。上からワン=ケン、エン=ウツキである。


ケン「後はチョウだけだな! 」


ウツキ「どこをほっつき歩いてんだあいつ? 」


二人が話をしていると


リー「とりあえず私を城に案内して下さい! 」


リーの言葉に二人は


ケン「それはいけませんよ王女様!? 」


ウツキ「城の中には大蛇(オロチ)の奴らが潜んでいるかもしれないんですぜ!? 」


しかしリーは


リー「大蛇の上位ならば大丈夫です!私をここまで連れてきてくれた人達が戦っていますから! 」


ケン「誰ですかそれは!? 」


ウツキ「大蛇達と戦うなんて変わった奴らは誰なんだぜ!? 」


するとリーは一刀が言っていた事を口にする。


リー「とってもお人好しな人が頭領の義勇軍です! 」


そしてリーは城に向かうのであった。


四頭の闇の装飾


『魔法の(マジカルブラシ)


書いた文字を実体化させることができる。(侍戦隊のショドウフォンと同じ)


また、相手の体に書くことで他の人には書かれた文字のものに見える。


書かれた文字は四頭の指示以外では消えない。他の人が消すには筆の下についてある消ゴムで消すしかない。


オリキャラ紹介


・ワン=ケン


王家親衛隊の一人、三人の中で一番の器用。


・エン=ウツキ


同じく親衛隊の一人、三人の中で一番の力持ち。語尾にぜをつける癖がある。


・もう気付いている人もいるかもしれませんが、この三人の名前の由来は動物と鳴き声からとってます。

(エンは間違いで逆)


・ケーン=チョウ


(キジ)の鳴き声の「ケーン」と鳥から


・ワン=ケン


犬の鳴き声の「ワン」と犬から


・エン=ウツキ


猿と鳴き声である「ウッキー」から


という理由です。

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