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其の肆拾伍「北郷一刀、敗れるのこと」

一刀と零頭が戦いを始めた!


一刀「せいやっ! 」


一刀は突きを繰り出す!


零頭「フンッ! 」


零頭は刀を軽く避けると


零頭「そりゃっ! 」


零頭は腰の大刀を振るった!。


一刀「まじかよ!春蘭の刀以上にでかいじゃん!? 」


一刀は大刀を何とか避ける!一刀が刀を避けた場所にはすごい亀裂が出来ていた。


一刀「(斬られたらやばいな!) 」


そう考えた一刀は刀を構えると


一刀「北郷流三の型『螺旋龍』! 」


一刀は今まで以上の螺旋龍を出した。


普通の相手ならばこの技で壁まで激突されるのだが


零頭「ほぅ、そんな技まであるとはな 」


零頭は大刀を地面に突き刺して吹き飛ばされないようにしていた。


もちろん普通の相手ならこれでも十分に吹き飛ぶほどである。


一刀「やっぱりあれくらいじゃダメなのね!? 」


一刀は驚いていた。


零頭「技を見せてくれた礼にこちらも俺の力を見せてやるぜ! 」


零頭は右手を出すと右手に何かが集まってきた。


集まってきた物の正体は砂の塊であった。


一刀「あれは砂の塊か!…まてよ、まさかさっきの津波は!? 」


頭の悪い一刀は何かに気が付いた。


零頭「正解だよ、これが俺の闇の装飾(ダーク・アクセサリー)、『砂漠皇帝(デザート・エンペラー)』だ! 」


零頭の説明が終わると右手に集めた砂の塊を投げてきた。


一刀「へんっ!たかが砂の塊… 」


一刀は受け止めようとしたがとっさに悪い予感を感じて避けた。


一刀が避けた砂の塊はそのまま壁にぶつかると


ボカンッ!!。


突然爆発した!。


一刀「あぶねぇー!!避けてよかったけど何だよあの砂は!? 」


一刀が驚いていると


零頭「俺の力にビビりやがったのか?何にせよ避けて正解だったな、もし避けてなかったら今頃お前の体は塵一つ残ってなかっただろうからな! 」


その通りかもしれないので一刀は反論できなかった。


零頭「それじゃあ、今度は避けられるかな! 」


零頭は右手からたくさんの砂の塊を出して投げつけてきた。


一刀「同じ手を二度もくってたまるかよ! 」


一刀は刀を構える。


一刀「北郷流二の型『燕刃』! 」


一刀が繰り出した燕刃は零頭の砂の塊を次々に破壊しながら零頭に向かっていった。そして…


ズバッ!!。


零頭「ぐおっ!! 」


燕刃は零頭の腹部にもろに当たり零頭の体を切り裂いた。


上半身と下半身が別れた零頭の体は倒れる。


しかし一刀は疑問に思っていた。


一刀「(いくらなんでも呆気無さすぎる!これが国を攻める奴らのボスなのか!?) 」


一刀は恐る恐る零頭に近付くと


確かに体はまっぷたつに切り裂かれていて気の流れも止まっていた。


一刀「(俺の思い過ごしか?) 」


そして一刀がほんの一瞬気を緩めた次の瞬間!


ザクッ!!。


零頭の大刀は一刀の腹に突き刺さった。


一刀「ぐほっ!! 」


刺された一刀は何とか刀を引き抜くと斬られたはずの零頭の体が動き始めた。


零頭「油断したなテメェ! 」


何と!引き裂かれたはずの零頭が語り始めたではないか!!


一刀「何故だ貴様!完全に体が切り裂かれて気も流れていなかったはずなのに何故生きてるんだ!? 」


零頭は切り裂かれた体を再びくっつけると一刀の問いに答える。


零頭「俺は自分の体さえも自由に変えることが出来るのさ! 」


つまり零頭は一刀に斬られそうになった時、とっさに体が砂に変わって生き延びたのだ。


零頭「倒したと思って油断したお前の負けだよ 」


零頭は一刀をにらみつける。とっさに一刀は零頭から距離をとった。


一刀「(ちくしょう!完全に油断した俺のミスだ!おまけに体が熱くなってきやがった) 」


あまりの体の熱さに一刀はその場で倒れてしまった。


零頭「ようやく効いてきたか、冥土の土産に教えてやるぜ!俺の大刀には遅効性の毒が塗られていてちょっとでも喰らえば三時間程で死ぬぜ! 」


何ということだ!零頭は一刀を油断させ、近寄らせるためにわざと斬撃を喰らったのだ!


一刀は毒で体が苦しみながらも必死に考えていた。


一刀「(やはりこいつはバケモノのようだな、こんな斬られても平気な奴どうやって倒せばいいんだよ!) 」


一刀は必死に考えるが打開策が見付からない!


一刀「(こうなったら残す手は奥義しかないな) 」


一刀は刀の構えを居合切りの構えをとる。


一刀「(こいつは一か八かだ、もし外れたりきかなかったら俺の敗けだ!) 」


しかし一刀の奥義は時間がかかりすぎる。その時間の間を零頭が待ってくれるはずがなく、


零頭「来ねぇならこっちからいくぜ! 」


零頭は砂の塊を次々と投げつけてきた。


一刀は奥義の力を溜めるためとっさの反応が出来ず


ボカボカーンッ!!。


もろに全弾喰らってしまった。


爆撃を喰らった一刀はその場に倒れこんだ。


その様子を見た零頭は


零頭「(何だあの最後に構えたものはよ?さすがにあれを喰らったらやばかったかもしれねぇぜ!?) 」


この時、生まれて初めて零頭はヤバいと感じたのであった。


倒れた一刀に零頭が近寄ってくる。


近寄ってくる間、一刀の頭には祖父である(やいば)の言葉が頭に入ってきた。


それは一刀が修行を受けていた時のこと


一刀「なぁ爺ちゃん、ちょっと聞いてもいいか? 」


刃「手短にならいいぞ! 」


許可が出たので一刀は発言する。


一刀「爺ちゃんが最強だって思える相手っていたの? 」


すると爺ちゃんは


刃「お前にしては珍しい質問じゃな、答えはおらんよ! 」


爺ちゃんの答えに一刀は


一刀「それってやっぱり爺ちゃんが強すぎて周りが弱すぎたから? 」


一刀の言葉に爺ちゃんは


刃「バカモン!!!そういう意味ではないわ! 」


いきなり怒鳴りちらした。


一刀「じゃあどういう意味なんだよ! 」


すると爺ちゃんは


刃「お前はさっきワシにとっての最強は誰かと聞いたな!ワシにとって最強とは欠点のない者じゃ、ワシが今まで戦ってきた奴はみんな欠点を持っておった!もちろん欠点はお前にもワシにもある。誰だって欠点はあるもんじゃ最強な奴などこの世にはおらん! 」


爺ちゃんが言う欠点とは弱点のことである。


一刀「どうやってその弱点を見付けるんだよ! 」


すると爺ちゃんは


刃「相手の動作をしっかり見るのじゃ!弱点は自分では気付かないことが多いからのぅ!相手よりも先に相手の弱点を見付けるのじゃ! 」


爺ちゃんが自信満々に言った後、一刀は考える。


一刀「確かに弱点は爺ちゃんにもあるよな!この間婆ちゃんにペコペコしてたし♪ 」


一刀が最後まで言うと


刃「一刀よ!今日の修行はいつもの三倍でいくぞ! 」


爺ちゃんが何かにキレた。


一刀「今のは完全に横暴だぞ! 」


刃「黙っておれ!!! 」


回想終了


一刀「(相手が気付いていない弱点を見付けろか) 」


一刀は倒れながらも零頭をよく見てみると


一刀「(そうか!わかったぞ!) 」


一刀はおそらく零頭が気付いてないだろう弱点に気が付いた。


そして零頭が一刀に近付くと


零頭「お前は俺の毒でいずれ死ぬがそれで生き延びても困るから今すぐ死んでもらうぜ! 」


すると零頭は右手に砂の渦をつくり始めた。


零頭「『大蛇羅墓地(だいだらぼち)』! 」


零頭は右手にできた渦を地面に投げつけると、一瞬で地面に巨大な墓地ができた。


零頭「あばよ北郷一刀! 」


零頭は動けない一刀を蹴って穴の中に入れた。


蹴られた一刀が穴の中心に転がった時、突然穴が塞がり一刀は地面に埋められてしまった。


零頭「さて、次はこいつの仲間を片付けないといけねぇな! 」


零頭は微かに生き延びていた悪魔を見付けると


零頭「おいテメェ!大蛇(オロチ)に伝えろ! 」


悪魔「はいっ!何の用件でしょうか!? 」


悪魔がビビりながら聞くと


零頭「北郷一刀の仲間と王女デザーン=リーを捕えた者には褒美をやるとな!北郷一刀の仲間は別に殺しても構わないと伝えろ! 」


悪魔はビビりながら通信した。


砂の国の城では


悪魔「報告します!頭領より伝達!……(説明中)……だそうです! 」


これを聞いた大蛇のメンバーは


九頭「さすが頭領だぜ!暴れたくてうずうずしてたんだ! 」


七頭「…子供(ボソッ)


九頭「何だとテメー!!! 」


八頭「止めよ!大蛇同士の争いは禁止なり 」


三頭「では早速行きましょうザンス! 」


大蛇のメンバーは次々と部屋を出ていくが


四頭「一頭、どうしたのですか? 」


一頭だけが部屋から出てこなかった。


一頭「私は先に外にいるハエを片付けてから行くわ! 」


そう言って一頭は窓から飛び降りる。


そして一頭が向かっていった先には


?「フンッ! 」


誰かが悪魔と戦っていた。


?「早く城に向かわねば!悪魔共め!きりがない 」


男が手を翼のように広げると


男の姿は隼のように変化した。


隼になった男は悪魔達を振り払うように飛びたっていった。


?「くそっ!我々のいない間に攻め込んで来るとは大蛇の奴らめ! 」


この男の名はケーン=チョウ。砂の国の王家親衛三獣隊の一人だ。


チョウ「後の二人であるワンとエンも来てくれているといいのだが!王と姫様は無事だろうか? 」


ワンとエンについては後で説明しよう。


チョウが空から探していると


リー「チョウ、ここよ! 」


地上から呼ぶ声が聞こえたので見てみると


チョウ「王女様! 」


王女が生きていたことに喜んだチョウは王女の元に降り立ったが…


ザクッ!!。


リーは持っていた短剣でチョウを突き刺した。


チョウ「ごふっ!王女、何を… 」


急所を刺されたチョウが聞くと


一頭「バッカじゃないの!あんた! 」


リーの姿が一途に変わった。


チョウ「貴様は!大蛇の一味!? 」

(砂の国の人達は大蛇のメンバーの顔と名を知っている。)


一頭「アタシの名は『幻影遊女』の一頭よ!特技は変装なのよ! 」


チョウは完全に騙されたのだ。


急所を突き刺されて動けないチョウに一頭は


一頭「ここまで来てくれた礼に教えておいてあげるわ!門の方で国を救いに来た馬鹿が零頭様に殺られてしまったわよ。信じる信じないはあなたの勝ってだけどね 」


一頭はその場を去っていった。


チョウ「(くっ!リー様!国王!あんな罠にかかってしまい申し訳ありませんでした!) 」


くやしがるチョウであった。


零頭の能力


砂漠皇帝(デザート・エンペラー)


砂を操る力、砂の塊を爆弾にしたり、自分の体を砂に変えることもできる。


零頭の大刀・枯武羅(コブラ)


刃に猛毒が塗られていて少しでも触れると三時間で死ぬ。


オリキャラ紹介


・ケーン=チョウ


王家親衛隊(三獣師)の一人で銀色の服を着た銀髪の剣士。隼の姿になることが出来る。(理由は後に)

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