其の肆拾肆「北郷軍、悪魔達と戦うのこと」
一刀達が悪魔と戦っている頃、砂の国の城内では
?「ねぇ知ってる?門の方で国を救いに来て悪魔達と戦っている馬鹿がいるんだってさ 」
?「聞いたよ聞いた!物好きな奴がいるもんだね〜! 」
?「モノズキナヤツ… 」
?「ところで指令が来るまで暇だからみんなで侵入者が何人減るか賭けをしないザンスか? 」
?「面白き、だがどうせ全滅であろうからつまらないので悪魔の数が何匹減るのかを賭けようではないか! 」
?「いいじゃんかそれっ!オレ様は百万な! 」
?「馬鹿じゃねーの!全然減らねーに決まってんじゃん! 」
?「お主はどうなりか? 」
?「…悪魔が全滅 」ボソッ。
彼等が最強最悪の悪魔軍団大蛇のメンバー。上から順に一頭、四頭、五頭、三頭、二頭、六頭、九頭、八頭、七頭である。
一頭「そんなわけないでしょ! 」
二頭「八十年前にもそんなに強いやつはいなかったぞ! 」
三頭「だからユーは七頭なんザンスよ! 」
四頭「頭が悪すぎなのじゃ〜! 」
五頭「アタマワルスギ 」
六頭「相手の強さも分からねぇのかよこのタコが! 」
八頭「さすがに言い過ぎなり 」
九頭「それよりテメー!もっとでかい声で喋りやがれ!!! 」
七頭「… 」
そんな会話が始まっていた。
さてその頃、一刀達の状況はと言うと、少し時間をさかのぼる。
悪魔「相手はたかが二十人だ!百万越えのオレ達の相手じゃねぇ! 」
悪魔「さっさと殺っちまおうぜ! 」
悪魔達は一斉に一刀達に襲いかかってきた。
一刀は伽羅坂を降りてみんなに的確な指示をする。
一刀「リーは俺が守る!後はみんなが好きにやってくれ! 」
全員『了解! 』
一刀の指示(?)で各自がバラバラに散っていった。
リー「ちょっと一刀さん!?悪魔達は強いんですよ!ここはみんながひとかたまりになって突破した方がいいんじゃ! 」
リーがもっともな事を言う。確かに悪魔達の力は普通の人間以上で一般兵でも多数相手なら負けてしまうほどだ。
しかし、忘れてはいけないことが一つある。それは北郷軍のほとんどが人間離れの実力の持ち主だということだ。
愛紗「ハッー!! 」
愛紗が青龍偃月刀を振るってできた衝撃破が悪魔達に襲いかかる。
悪魔達『ギャー!! 』
多数の悪魔が消滅した。
桃香「私だって!えいっ、たぁっ! 」
桃香は靖王伝家を振るうが…
衝撃破どころか当たりさえしなかった。
悪魔「こいつは雑魚だ!殺ってしまえ! 」
悪魔達は桃香に襲いかかるが
鈴々「とりゃー!桃香お姉ちゃんに手を出す奴は鈴々が許さないのだー! 」
鈴々が桃香の助太刀に現れて悪魔をけちらした。
桃香「ありがとう鈴々ちゃん! 」
鈴々「別にいいのだ! 」
この様子を見ていた焔耶は
焔耶「くそっ!出遅れてしまった! 」
悪魔をけちらしながら後悔していた。
星「せいっ!せいっ!せいっ! 」
星は更に早くなった突きで悪魔達をけちらす。
翠「どりゃー!錦馬超のお通りだ! 」
翠も豪快な槍さばきでけちらしていた。
星「主との鍛練が役に立ったようだな! 」
翠「ご主人様、さまさまだぜ! 」
二人は互いに背を合わして戦っていた。
朱里「はわわ〜!雛里ちゃ〜ん! 」
雛里「あわわ〜!朱里ちゃ〜ん! 」
軍師二人は悪魔から逃げていた。
悪魔「このちびっ子共が待ちやがれ! 」
悪魔達が二人に襲いかかる。しかし二人は急に方向を変える。すると…
悪魔「わっ!?ちょっとどきやがれ! 」
悪魔「そっちこそどけー!? 」
ゴッチン!!。★彡
互いに二人を追い掛けていた悪魔は互いにぶつかりあってしまった。
朱里「作戦成功だね! 」
雛里「よかったね! 」
二人が安心しているとぶつからなかった悪魔が襲いかかった。
悪魔「ふざけるなこのヤローが!!! 」
朱里・雛里『(は・あ)わわ〜! 』
計算外のことに二人が驚いていると
周々「ガルルッー! 」
周々が悪魔に飛びかかり二人は助かった。
朱里「ありがとう周々ちゃん 」
雛里「助かりましたでしゅ 」
周々「ガルッ♪ 」
周々も喜んでいた。
凪「ハァッー! 」
凪は悪魔めがけて気弾を飛ばしまくる。
真桜「ウチらも凪に負けてられへんでー! 」
沙和「このしつこい〈ピー〉共なの〜! 」
真桜は螺旋槍を構え、沙和は二天による二刀流で斬りつける。
紫苑「ねぇ桔梗、どちらが多く倒せるか賭けてみない? 」
桔梗「こんな時に賭けとはな、のったぞ!勝った方が酒を奢るのじゃ! 」
璃々「お母さん、桔梗さんいっぱいきたよー! 」
璃々が心配していると
紫苑「璃々は隠れていなさい!賭けの方はいいわよ! 」
桔梗「では撃ちまくるぞ! 」
二人は颶鵬と豪天砲で撃ちまくった。
タンポポ「ほらほらこっちだよ〜! 」
タンポポは悪魔達をからかいながら片鎌槍・影閃を振るっていた。
月「へぅ〜!!来ないで下さい! 」
詠「近寄ったらぶっとばすわよ! 」
ねね「来るななのです! 」
こちらは三人が悪魔に追い詰められていた。
悪魔「どうやらこいつらはホントに雑魚のようだな! 」
悪魔「今度こそ殺ってやるぜ! 」
悪魔達は三人に襲いかかるが
悪魔「ギャッ! 」
悪魔「グヘッ! 」
突然悪魔達は倒れ始めた
原因は
恋「…みんな、無事でよかった 」
恋が後ろから悪魔達を攻撃していたからだ。
詠「遅いわよ恋! 」
ねね「恋殿に助けてもらっておきながら文句いうななのです! 」
月「二人共、仲良くしてください! 」
セキト『それにしてもさすが恋だな悪魔を一撃で倒すとは 』
張々『すごーい! 』
セキト達が恋をほめていると
恋「…恋すごくない。ご主人様の方がもっとすごい 」
恋が一刀の方を見てみると
一刀「うりゃ!どりゃ!そりゃ! 」
一刀はリーを守りながら襲ってくる悪魔達をけちらしていた。
リー「あのぅ…悪魔達を軽く倒すあなた達って一体何者なんですか!? 」
リーが聞くと一刀は
一刀「オレ達はただの義勇軍だよ! 」
一刀は悪魔をけちらしながら答えた。
愛紗「しかし奴らは数が多いのできりがありませんね! 」
凪「こいつらを早く倒さないといけませんのに! 」
すると一刀は
一刀「よし!それなら任してくれ!愛紗、リーを頼む! 」
一刀はリーを愛紗にたくすと高く飛んだ。
一刀「みんな!危ないから伏せてくれっ! 」
一刀に言われてみんなが伏せると
一刀「北郷流二の型『燕刃・全解』! 」
一刀は刀をおもいっきり振り降ろすと刀からたくさんの気の斬撃が飛び出してきた。
悪魔達『ギャー!! 』
たくさんの気の斬撃が悪魔達に命中し、悪魔は全滅した。
鈴々「お兄ちゃん!一人でそんなに倒してずるいのだ!!! 」
紫苑「賭けは引き分けのようね 」
桔梗「せめてお館が一匹だけでも残しておいてくれたらのぅ 」
反応はみんなそれぞれであった。
リー「この人達ってすごいんですね!? 」
一刀達の力を見慣れてないリーは驚いていた。
そして城の中では
悪魔「報告します!奴らは悪魔を無傷で全滅いたしました!? 」
悪魔兵からの報告を聞いて大蛇の一部は驚いた。
七頭「…賭けは七頭の勝ちだ…ボソッ 」
九頭「うっせーよ!!!賭けは無しだ!!! 」
八頭「負けたと聞いて賭けをやめにするとは卑劣なり 」
一頭「それにしても侵入者の奴ら以外とやるじゃない♪ 」
二頭「ならば、我が行くとするか! 」
二頭が行こうとすると
四頭「ちょっと待ちなって!?頭領が向かったって聞いたよ! 」
五頭「ムカッテイッタ 」
三頭「頭領自らが出向くとは奴らも運が悪いザンスね! 」
六頭「でもこれで奴らは全滅じゃん! 」
そしてその頃、一刀達は
一刀「ここから先は伽羅坂じゃ難しいから歩いて行くしかないな! 」
愛紗「この先何が起きるか分かりませんからそうした方がいいですね 」
一刀達が仕方なく伽羅坂を置いて歩いていく話をしていると
ドドドー!
凪「今、何か音が聞こえませんでしたか? 」
凪が聞くと
恋「…恋にも聞こえた。後ろの方から音がする 」
そしてみんなが後ろの方を見てみると
翠「何なんだよあれ!? 」
星「あれはどうみても普通に… 」
ドドドー!!。
星「砂の大津波だと思うのだが! 」
一刀「みんな、全力で走れ―! 」
大津波を発見した一刀達は全力で走っていった。
雛里「おかしいでしゅよあの大津波、まるで私達を襲うようについてきましゅ!? 」
雛里が言うように大津波はまるで一刀達に襲いかかるように襲ってきた。
一刀達は全速力で走るがいつまでも全力で走り続けるわけにはいかないと考えた一刀は
一刀「みんな!先に行っといてくれ! 」
一刀は突然止まりだした。
リー「一刀さん、一体どうする気ですか!? 」
一刀は答える。
一刀「あの津波を何とか止めてみせるさ! 」
そう言うと一刀は津波に突進を仕掛けていった。
愛紗「ご主人様! 」
一刀「愛紗!後は頼んだぞ! 」
一刀は津波に突進するとそのまま津波に飲み込まれてしまった。
愛紗「ご主人様! 」
凪「隊長! 」
愛紗と凪は一刀の後を追うように津波に向かおうとするが
翠「何やってんだよ! 」
真桜「隊長の行為を無駄にすんなや! 」
沙和「隊長の死を無駄にしてはいけないの〜! 」
死んでないから!
仲間に止められた愛紗達は
愛紗「放せ!放してくれ翠!ご主人様ー! 」
凪「二人共、放してくれ!隊長ー! 」
愛紗と凪はみんなに押さえられながら先に進んでいった。
しかし一刀が突っ込んで行ったからなのか津波の進行速度が若干遅くなっていた。
愛紗達が門を通り抜けてしばらくした後、門の中では津波がおさまっていて砂の中から砂の塊が飛び出してきた。
一刀「ぶはっ! 」
塊の正体は全身砂だらけになった一刀であった。
一刀「何とか津波は止められたようだな 」
一刀が言うと
一刀「それよりもそこの柱に誰かが隠れてるのはわかってるんだぜ! 」
一刀が柱を見てみると柱の後ろから人が現れた。
零頭「気配だけで分かるとは流石じゃねぇか兄ちゃん! 」
柱の後ろから現れたのは大蛇の頭領・零頭であった。そうだと知らない一刀は
一刀「白髪のおっさん、あんたは何者だ? 」
一刀が聞くと
零頭「俺の名は零頭、大蛇の頭領様だ! 」
零頭は覇気を出して返事を返した。
あまりの覇気に一刀は
一刀「(国一つを侵略する奴だからただ者ではないと思っていたけどこれほどとはな!?) 」
予想以上の零頭の覇気にさすがの一刀も驚いた。
零頭「珍しいねぇ、俺の覇気を喰らって立つ奴がいるなんてよ!大抵の奴は覇気だけで死ぬ奴が多いのに対した奴じゃねぇか 」
零頭も一刀をほめていた。
零頭「しかし残念だよ、今からそんな奴を殺さなきゃいけないんだからな! 」
零頭は先程よりも強い覇気を繰り出した。
一刀「(やっぱり最初のは俺が耐えれるかを試していたか!?) 」
一刀自身も知っていたようだ。
零頭「おい小僧!死ぬ前に名前くらいは覚えておいてやるぜ! 」
零頭が言うと一刀は
一刀「俺の名は北郷一刀!だが、死ぬのはテメーだぜ零頭! 」
一刀は刀を抜いて飛びかかった。
今、両軍の最強対最強の戦いが始まろうとしていた。
オリキャラ紹介
・一頭
零頭に次ぐ実力者。水色の髪の若い遊女姿で大蛇の紅一点。
・二頭
三つの顔と六本の腕を持つ武道家。(姿はキ〇肉〇ンのア〇ュラマンに似ている)
・三頭
ピエロの仮面をつけた道化師。自分をミーと言う、手足が長い。
・四頭
身長はねねくらいのいたずら小僧。栗色の髪をしている。自分をボクチンと言う。芸術家
・五頭
全身が機械で覆われた殺戮兵器。あまりうまく話せない。普段は四頭を乗せている。
残りのメンバーと能力については後程で
ちなみに大蛇は数字が低くなるほど強いが例外もある。