其の肆拾弐「孟獲、遊びまくるのこと」
ちなみに西森はこの作品以外に恋姫小説 呉・魏・袁・董卓編を考えていますが一度には投稿できないのでとりあえずこの小説が終わったら次の話に移ります。
ちなみにそのうちの一つとして戦隊ものを入れようと考えていますが、他の人と内容がかぶりそうなので悩んでいます。
一刀達一行は旅をしているうちにジャングルのような密林に入っていった。
鈴々「暑いのだ〜! 」
璃々「お母さんあついよ〜! 」
このあまりの暑さにみんなが限界だった。
朱里「雨でも降ってくればいいんですけど! 」
しかしあいにく天気はカンカン照りであり、雨なんか降る気配すらなかった。
一刀「まぁ、仕方がない… 」
一刀が最後まで言おうとすると突然伽羅坂を停めはじめた。
タンポポ「どうしたのご主人様? 」
翠「何で停めたんだよ? 」
みんなが言うなか一刀は
一刀「この先に何かあるんだよ 」
一刀が言うと焔耶は
焔耶「馬鹿馬鹿しい!さっさと先に進まんか! 」
焔耶は伽羅坂を降りて先に進んでいった。
一刀「ダメだ焔耶!戻るんだ! 」
一刀が言うが焔耶は
焔耶「フンッ!貴様の言うことなぞ信じられ… 」
焔耶が最後まで言おうとしたその時だ!
ズボンッ!!。
焔耶は落とし穴に落ちていった。
タンポポ「これだから脳筋は大変だね 」
星「それより何やら音が聞こえてくるぞ! 」
星の言う通り近くで太鼓の音が鳴っていた。
しばらくして太鼓の音が近付いてきたので一刀達は焔耶を放って置いて隠れて様子を見ていると
そこにやって来たのは
?「獲物がかかったにゃー! 」
?「かかったにゃー! 」
?「にゃ〜! 」
三人の虎のかぶりものをした小さな子だった。
焔耶「この落とし穴は貴様らの仕業か!このいたずらっ子め! 」
焔耶が穴の中から怒鳴りつけるが三人は
?「獲物は喋るにゃ! 」
?「喋るにゃ! 」
?「にゃっ! 」
三人はそれぞれパチンコで反撃してきた。
それだけならまだよかったのだが…
?「これでも喰らうのにゃ! 」
?「喰らうのにゃ! 」
?「にゃっ! 」
三人は大きな箱を持ってくると中身を穴の中に入れた。箱の中には
焔耶「ギャーー!!!虫だー! 」
箱に入っていたのはナメクジやムカデ、ヤモリなど気味の悪いものだった。
さすがにこれ以上されては不味いと感じて一刀達が飛び出していった。
一刀「ちょっとそこの子達! 」
一刀の声に三人が気付いて振り向くと
愛紗「いたずらはそれくらいにしたらどうだ! 」
鈴々「おいたが過ぎるのだ! 」
雛里「あわわ〜!!やめた方がいいでしゅよ! 」
総勢十人を越える北郷軍がずらりと並んでいた。
これを見た三人は怯むどころか
?「獲物が増えたのにゃー! 」
?「大王しゃま喜ぶにゃー! 」
?「喜ぶにゃ〜! 」
逆に喜んでいた。
しかし一刀達もこんな小さな子相手には本気で戦うわけにはいかなかった。
それが分かっていたのか三人は
?「こいつらを捕まえるにゃー! 」
?「今夜はごちそうにゃー! 」
?「やるにゃ〜! 」
それぞれパチンコ、棍棒、石斧を持って一刀達に迫ってきた。
一刀「こんな子供相手に斬りつけるわけにはいかないからな 」
一刀は刀を持って構える。
一刀「北郷流三の型『螺旋龍』! 」
ブワッ!!。
螺旋龍でおきた竜巻は三人を軽く吹き飛ばした。
飛ばされた三人は
?「飛ばされたにゃー! 」
?「引っ掛かったにゃー! 」
?「動けないにゃ〜! 」
木に引っ掛かって動けなかった。
しばらくして、あまりにもかわいそうなので三人を助けてあげると三人は縛られた後、救出された焔耶によって頭にタンコブをつくらされていた。
桃香「焔耶ちゃん!あんまりぶっちゃかわいそうだよ! 」
焔耶「桃香様がおっしゃるのであれば… 」
ホントは殴り足りなかったが桃香に言われて殴るのをやめる焔耶だった。
紫苑「殴ってごめんなさいね。あなた達の名前を教えてくれるかしら? 」
紫苑が優しく接していると三人は
ミケ「ミケにゃ! 」
トラ「トラにゃ! 」
シャム「シャムにゃ〜 」
三人は素直に自己紹介をした。
一刀「紫苑の言うことなら聞くようだな!紫苑、頼むよ 」
一刀に言われて紫苑は
紫苑「任して下さいご主人様!ここは一体どこなのかしら? 」
すると三人は素直に答える。
ミケ「ここは南蛮族の密林なのにゃ! 」
トラ「大王しゃまがおさめる土地なのにゃ! 」
シャム「いい土地なのにゃ〜♪ 」
大王様って誰なのだろうと一刀達が考えていると突然!
パオーン!!。
象の鳴き声のようなものが聞こえてきた。
そして木を壊す音が聞こえたかと思うとやって来たのは…
パオーン!!。
巨大なピンクの象が現れた。
真桜「なんやねん!あの鼻の長い動物は! 」
沙和「沙和は知っているの!確か、天狗っていう化け物なの! 」
違う。
一刀「あれは象だ! 」
もはや一刀は『何故この時代に象がいるんだ』というツッコミはしなかった。(西森が知らないだけです)
愛紗「その象の上に子供がいます! 」
愛紗が指さす方向を見てみると確かに象の上にはミケ達と同じような格好をした子供がまたがっていた。
?「こらっ!お前ら、ミケ達を返すのにゃ! 」
象の上にいた頭に小さな象をのせた子供がいうと
ミケ・トラ・シャム『大王(様・しゃま・にゃ)! 』
三人が騒ぎはじめた。
凪「あなたは何者ですか? 」
凪がたずねると
美似「美似の名は南蛮大王の孟獲なのにゃ!さっさとミケ達を返すのにゃ! 」
美似は叫ぶが
焔耶「それはできん!こいつらにはまだお仕置きが足らないからな! 」
焔耶は鈍砕骨を構える。
美似「返してくれにゃいのにゃら美似が相手をするのにゃ! 」
美似はそう言って猫手型の棒『虎王独鈷』を構えて象から降りた。
美似「喰らうのにゃー! 」
美似は高く舞い上がり虎王独鈷を焔耶に降り下ろした。
焔耶「フンッ!そんなものが効くか! 」
焔耶は鈍砕骨を構えるが
桃香「ダメだよ焔耶ちゃん! 」
桃香の一言で動きが止まった。そして、
ゴッチーン!!。★彡
焔耶はもろに喰らってしまった。
美似「ニャハハ!弱い奴なのにゃ!次は誰が来るにゃか? 」
美似は構えるが
一刀「ちょっと待った!孟獲には武力で勝てそうにないから他の方法で決着をつけよう! 」
一刀が言うと美似は
美似「他の方法? 」
首を傾げていた。
一刀「そうさ、俺達が勝てばすんなり通してくれ!負けたら三人は返す! 」
一刀がいうとみんなは
愛紗「ご主人様、何を言っているのですか! 」
翠「あたしらがあんな奴ら相手に武力で負けるわけないだろう! 」
一刀に抗議すると小声で
一刀「小さな子には素直に気がすむまで遊んであげればいいのさ! 」
一刀がそう言うと美似は
美似「わかったのにゃ!相手をしてやるのにゃ! 」
態度がでかいながらも相手をすることを了承してくれた。
一刀「わかった。勝負の方法は… 」
そう言うと一刀は急に走り出して行った。
みんなが突然の一刀の行動に驚いていると一刀は
一刀「鬼ごっこだー!孟獲が俺を捕まえたなら孟獲の勝ちだー! 」
一刀が逃げながら説明していると
美似「急に始めてずるいのにゃー! 」
美似は一刀の後を追い掛けた。
その様子を見ていた愛紗達は
愛紗「ご主人様は一体何を考えているのだ? 」
凪「何も考えていないのでしょう 」
しかし紫苑だけは違っていた。
紫苑「ご主人様は孟獲ちゃんのことをよくわかっていますよ♪ 」
紫苑が言うと
桔梗「どういうことなのじゃ紫苑よ? 」
桔梗が聞いてくる。
紫苑「孟獲ちゃんは寂しかったんだと思います。だからご主人様は遊び相手になってあげてるんですよ 」
紫苑の説明を聞いてみんなが納得した。
そして一刀と美似が遊んでいるのを見たみんなは
鈴々「鈴々も遊ぶのだー! 」
恋「…ご主人様だけずるい。恋も一緒に遊ぶ 」
ねね「恋殿が行くのならねねも行きますぞ! 」
月「詠ちゃん、私達はお菓子の準備をしよっか! 」
詠「そうね、あいつらが遊び終ったらお腹が空くだろうし 」
朱里・雛里『私達も手伝いましゅ! 』
それぞれが行動していた。
やがて時間がたち、結局美似はいいところまで一刀を追い込むものの七回も逃げられてしまった。
一刀「よし!疲れたから終りだ! 」
一刀が言うと美似は
美似「え〜!!美似はもっと遊びたいにゃ! 」
美似はまだ遊び足りないようだ。
一刀「おやつが済んだら遊んであげるからさ 」
一刀がいうと美似は
美似「わかったのにゃ!おやつにするのにゃ! 」
納得してくれたようだ。
そしておやつが済んで一刀と美似は再び遊びはじめた。それが終るとさすがに今度は美似が疲れはじめた。
美似「もうくたくたなのにゃ〜! 」
美似は疲れて倒れてしまった。
ミケ「大王様! 」
倒れた美似を見てミケ達が縛られながらもやって来た。
それを見た一刀は
一刀「その縄を斬ってあげるよ! 」
一刀は刀を構えると
一刀「北郷流九の型『鬼独楽』! 」
一刀は刀を持って回転しながらミケ達を通りすぎるといつの間にかミケ達の縄は斬れていた。
一刀「じゃあな!孟獲によろしくな! 」
そう言って一刀は伽羅坂を動かしていった。
それからしばらくして、美似が目を覚まして事情を聞くと
美似「美似はもっと兄と遊びたいから兄を探しに行くのにゃ! 」
そう言って美似が走り出すと
ミケ「兄様にゃ! 」
トラ「兄しゃまにゃ! 」
シャム「にぃにぃにゃ! 」
三人も美似の後について行った。
凪の技講座
九の型『鬼独楽』
気を通した刀を振り回しながら回転し斬りつける。相手に囲まれた時に使用すれば相手をけちらす事が出来る。
凪「回転する時にはあまり激しく回転すると目を回してしまいますので注意が必要です! 」