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其の参拾質「北郷一刀、温泉を掘り当てるのこと」

今回、久々に懐かしい三人組が登場します

一刀達が恋達を探して伽羅坂で移動していると


バッ!!。


一刀「うわっ! 」


急に人が飛び出してきたので一刀は慌ててブレーキを踏んだ。


一刀「急に出るなんて危ない… 」


一刀が注意しようとして運転席から降りようとすると飛び出してきた人に見覚えがあった。


天和「あっー!!一刀だー! 」


人和「お久しぶりですね一刀さん 」


彼女達は大陸のアイドル数え役満姉妹。以前、一刀は彼女達の付き人をやったことがあるのだ。(其の参拾壱参照)


一刀「天和!人和!それに… 」


一刀が周りを探していると


地和「このバカ一刀!ちぃ達から逃げるなんてどういうことよ!!! 」


地和はいつの間にか運転席に近付いて一刀の頬をおもいっきり引っ張った。


一刀「いひゃい!いひゃいってば!ひーほう! 」


一刀が苦しむ声を聞いた愛紗達が飛び出した。


愛紗「貴様ら!ご主人様に何をしているのだ! 」


凪「あれっ?あなた達は… 」


一刀以外で三人と面識があったのは凪と雛里であった。


しばらくして


桃香「本物の役満姉妹に会えるなんて嬉しいな! 」


沙和「隊長もひどいの〜!知り合いだったら言ってくれればよかったのに〜。とんだ〈ピー〉野郎なの! 」


おしゃれに敏感な二人は役満姉妹に会えて喜んでいた。


あの後、一刀は付き人を勝手にやめた罰と売り上げ金をネコババした罰として役満姉妹を目的地まで送ることになった。


天和「知らなかったよ、一刀に可愛いい女の子がたくさんいたなんて 」


地和「だからってちぃ達を置いて行くなんて許さないんだから! 」


人和「一刀さん、そこの道は右でお願いします 」


三人はすっかり北郷軍のみんなと打ち解けた。


鈴々「ところでお姉ちゃん達はどこに行くのだ? 」


鈴々が聞くと三人は


三人『温泉だよ♪ 』


しばらくして伽羅坂は温泉にたどり着いた。


星「主、せっかくですので我々も入りましょう 」


星の提案にみんなは


タンポポ「さんせ〜い!みんなで流しっこしようよ! 」


焔耶「桃香様の柔かい肌を流しっこ…。ブハッ! 」


あんたは稟かよ!


一刀「それじゃあせっかくだし入ろうか! 」


そしてみんなは女湯に入っていった。 あれっ?


ゴスンッ!!。


愛紗「ご主人様は男湯ですよ!!! 」


一刀「はい… 」


殴られた一刀は渋々男湯に向かっていった。


女湯


鈴々「鈴々が一番なのだ! 」


翠「いや!あたしが一番だ! 」


地和「ちぃが先よ! 」


三人はすぐに湯船に飛び込んでいったが


ゴッチーン!!。


三人は湯船の底におもいっきり尻をぶつけた。


朱里「大変です!お湯が入っておりません! 」


タンポポ「ホントに大変だ!お姉様のでかい尻が更にでかく! 」


翠「何いってんだタンポポ! 」


みんなが騒いでいると


凪「隊長!男湯はどうですか? 」


一刀「こっちもお湯がないよ! 」


みんなは渋々温泉を出た。


桃香「どうしてお湯がないのかな? 」


雛里「源泉が枯れているんでしょうか? 」


天和「やだよー!せっかく温泉に来たのに入れないなんて〜! 」


みんながざわめいていると


猪々子「麗羽様、ホントにこんなところに温泉の脈があるんですか? 」


麗羽「あるに決まっておりますわ!ちゃんと地図があるのですから! 」


斗詩「でもその地図って三十年前のものじゃないですか 」


懐かしい声が聞こえてきたので覗いてみると


一刀「あぁー!袁紹! 」


麗羽「ブ男さん! 」


あちらも驚いた。


忘れている人もいるかもしれないがこの人達は袁紹(麗羽)と側近の文醜(猪々子)と顔良(斗詩)である。


月達を悪人にしたてあげ、璃々を人質にした悪人だ。(彼女達の最後については其の拾陸を参照)


愛紗「貴様ら!生きていたのか! 」


紫苑「よくも以前は娘をひどい目にあわせてくれましたね! 」


北郷軍は武器を構える。


猪々子「ゲッ!奴らの方が人数いるじゃんヤバいぜ斗詩! 」


強者揃いの北郷軍十五人対対して強くない袁紹軍三人では勝敗はあきらかなのだが


麗羽「何をいっていますの!たかが四倍の戦力くらいでそちらこそ返り打ちにしてあげますわ! 」


五倍の差だし、状況が全くわからず好き勝手言う麗羽に斗詩は麗羽の頭を地につけると


斗詩「その節は本当に申し訳ありません!本人も頭を下げていますから許してください! 」


麗羽「ちょっと斗詩!何を… 」


麗羽が抗議しようとすると


猪々子「見逃してください! 」


猪々子も麗羽の頭を押さえ付けた。


これを見た一刀達は


璃々「ごしゅじんさま〜、かわいそうだからゆるしてあげようよ! 」


璃々が言うので一刀は仕方なく


一刀「仕方ないな、許してやるよ 」


これを聞いた猪々子と斗詩は手を合わせて喜んでいたが


麗羽「今夜は二人ともお仕置きですからね! 」


麗羽に睨まれていた。


鈴々「ところで何を手に持っているのだ? 」


鈴々が麗羽の手に持っていたものに気が付いた。


麗羽「これは袁家に代々伝わる温泉脈の地図ですわ! 」


斗詩「三十年も昔のものですけどね 」


きっちり補足する斗詩


すると天和が


天和「せっかくだからさみんなで温泉脈探しで競い合わない? 」


天和の言葉に参加する者、断る者がいたが


天和「見事見付けた人には一刀を好きにできること! 」


一刀の意見を無視して全員が参加することになった。


しばらくして山にたどり着くと温泉脈のある山は広いため各班に分かれることになった。


第一班 桃香・愛紗・鈴々


第二班 星・翠・タンポポ


第三班 朱里・雛里・周々


第四班 紫苑・桔梗・焔耶・璃々


第五班 凪・真桜・沙和


第六班 天和・地和・人和


第七班 麗羽・猪々子・斗詩


第八班 北郷一刀


一刀は賞品なので一人ですることになった。


そして第一回一刀争奪温泉脈探し大会が始まった。


第一班側


鈴々「掘って!掘って!掘りまくるのだ! 」


手当たりしだい掘りまくる鈴々。


愛紗「お前は山の地形を壊すつもりか! 」


桃香「あらら〜! 」


第二班側


翠「タンポポ!落とし穴で鍛えた穴掘りを見せてやれ! 」


タンポポ「まっかせてよお姉様! 」


こちらも適当に掘りまくる。


星「やれやれ 」


第三班側


朱里「周々ちゃん!温泉の臭いを探して下さい! 」


雛里「臭いがきついから分かるはずでしゅ! 」


周々「ガルッ? 」


虎に無茶を言う二人


第四班側


桔梗「焔耶よ!お主も掘らぬか! 」


焔耶「いくら桔梗様の言葉でもあんな奴のために働けません! 」


紫苑「焔耶ちゃんは賞品が桃香様ならよかったのにね 」


璃々「えんやお姉ちゃんはとうかさまが好き〜 」


やる気の戦力が足りない四人


第五班側


真桜「頑張ってな凪! 」


沙和「沙和達の分まで頑張るの〜! 」


凪「お前達も働け!!! 」


全く働かない二人を持つ苦労人


第六班側


天和「温泉脈さん達〜!集まって〜! 」


シーン・・・。


地和「だから無理だって言ったじゃない! 」


人和「こんなことで集まるわけがないわ 」


訳分からないことをする姉とやらされる妹達


第七班側


麗羽「お馬鹿な人達ですこと、地図を持っている我々が有利じゃありませんか! 」


斗詩「(だからその地図は三十年前のものですってば!何度言えば分かるんですか?) 」


猪々子「(諦めなよ斗詩、麗羽様は三歩歩けば忘れる鶏なんだからさ) 」


全く当てにならない地図を頼りにする当主と付き合わされる側近達


こうしてどこの班も見付けられないまま二時間が過ぎた。


鈴々「さすがに疲れたのだ〜 」


愛紗「他の班はどうだろうか? 」


桃香「どうだろね?あれっ!あれは… 」


桃香が見付けたもの、それは岩の上に座り込む一刀であった。


愛紗「ご主人様、どうかしましたか? 」


愛紗が訪ねるが


一刀「・・・ 」


一刀は目を閉じて黙ったままだ。


桃香「ご主人様はどうしたのかな? 」


桃香が一刀の顔を覗いてみると一刀は突然!


パチッ!!。


目を開いて覗いていた桃香を驚かせた。


桃香「うわっ!驚かさないでよ! 」


すると一刀は


一刀「見えた!こっちか! 」


突然どこかに走っていった。


愛紗「ご主人様は一体どこに行くのだ? 」


鈴々「もしかして温泉脈を見付けたなのか? 」


鈴々の言葉を聞いた二人は


桃香「愛紗ちゃん!追い掛けよう! 」


愛紗「はい!桃香様 」


二人は一刀の後を追った。


更に走り抜けていく一刀を見掛けた他の班の人達も後について行った。


天和「一刀が見付けたんじゃ大会にならないよ! 」


麗羽「ブ男さんよりも早く見付けますわよ! 」


星「しかし仮に分かったとしてもなぜ主は分かったのだろうか? 」


みんなが色々言い合っていると一刀は急に立ち止まった。


一刀「この先か! 」


一刀が止まった場所には大きな岩があった。


麗羽「ブ男さんここまで案内ご苦労ですわ、猪々子、斗詩やっておしまい! 」


猪々子・斗詩『あらほらさっさー! 』


二人は武器である斬山刀と金光鉄槌を構えて飛びかかるが


ガッキーン!!。


岩は砕けずに逆に二人が痺れていた。


翠「この岩は随分固いようだな! 」


真桜「ならウチの螺旋槍で砕いたるわ! 」


真桜は武器である先端にドリルに似た槍を構えるが


星「待たれよ真桜! 」


星に止められた。


真桜「星の姉さん!何で止めんねん!」


真桜が聞くと星は


星「その前になぜ主はここに脈があると分かったのだ? 」


一刀は答える。


一刀「温泉脈の気を探り当てたからさ 」


凪「なるほど!その手がありましたか、それに気が付かないなんて自分はまだまだ修行不足です! 」


凪は頭を下げる。


一刀「反省は後でいい!真桜、下がっていてくれ! 」


一刀は真桜にそう言うと刀を抜いた。


愛紗「ご主人様、一体何をする気ですか? 」


すると一刀は


一刀「決まっているだろ、この岩をぶっ壊す! 」


それを聞いた麗羽は


麗羽「おーほっほっ!ブ男さんが何を言うかとおもえば岩を破壊するなんて無理なことを 」


麗羽は一刀の力を知らないので無理もない


一刀「巻き込まれたくないならみんなは下がっていてくれ! 」


一刀がそう言うと


愛紗「お願いしますよご主人様! 」


桔梗「お館ならあの岩くらい破壊できようぞ! 」


人和「姉さん達行くわよ! 」


周りが次々と下がり出すなか


斗詩「麗羽様、我々も下がりましょうよ! 」


麗羽「このわたくしがなぜ下がらなくてはなりませんの? 」


猪々子「もうダメだ!逃げるぞ斗詩! 」


そして麗羽一人だけが残った。


一刀「北郷流七の型『地爆爪(じばくそう)』 」


一刀は刀に気を流して地につけると流れた気は三本の刃となって大地に伝わり


ズババー!!。


岩に激突した。すると岩は


ビキビキッ!!。


音をたてたかとおもうと下から(ひび)が入り


バキーンッ!!。


岩はそのまままっぷたつに割れてしまった。


そしてしばらくすると


ドドドッー!!。


岩があった場所の下からお湯が吹き出した。


麗羽「ホントに岩から温泉が… 」


麗羽が驚いていると


一刀「そこからすぐに逃げろ! 」


いつの間にか一刀の姿は麗羽の隣から消えていて、そして…


ブシュッー!!。


温泉が流れだして麗羽を流していった。


斗詩「麗羽様―! 」


猪々子「どこまで流れてるんですかー! 」


二人は麗羽を追い掛ける。


しばらくして


桃香「いいお湯〜! 」


天和「日頃の疲れが取れちゃうよ! 」


みんなは温泉を満喫していた。


その頃、一刀は


一刀「にひひっ! 」


覗きを企んでいた。


一刀「今のうちに準備を♪ 」


?「何の準備ですか? 」


一刀「何って覗きの… 」


一刀が振り向くとそこには


愛紗「ほぅ!!! 」


そこには鬼の形相をした愛紗がいた。


愛紗「ご主人様!!! 」


一刀「ギャーー!!! 」


翌日、ボコボコにされた一刀が吊されているのが発見されたという。


凪の技講座


七の型地爆爪(じばくそう)


刀に気を流し込んで刀を地に突き刺して刀に集まった気が地面に流れて三本の刃となって襲いかかる燕刃の地面版。相手の足場を崩すことも出来る。

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