其の弐拾玖「劉備、関羽達との出会いのこと 」
この作品での現在の力関係(腕っ節)ですが
分かりやすく書くとこうなります。(同列は互角)
一刀
愛紗、凪
鈴々
周々
桃香
朱里、雛里
と、こうなります。
一刀が話を終えると今度は一刀が聞いてきた。
一刀「ところでさ、あそこで腰を抜かしている人は誰なの? 」
すると鈴々が
鈴々「桃香お姉ちゃんなのだ! 」
一刀は?を浮かべていると桃香がこっちにやって来た。
桃香「はじめまして北郷一刀さん、私の名前は劉備 玄徳と申します真名は桃香です! 」
桃香は元気よく挨拶すると桃香を見た一刀は
一刀「俺は何て悪い奴なんだ!君のような可愛いい子がいるならば帰るんじゃなかったよ! 」
いつものごとく悪い癖がでていた。
桃香「えっ?あのぅ? 」
今度は桃香が?を浮かべていると
愛紗「何してるんですかご主人様!!! 」
ドゴッ!!。
久々に愛紗のお仕置きが一刀に炸裂した。
これを見ていた他の人は
鈴々「にゃはは!お兄ちゃんはやっぱり変わらないのだ! 」
朱里・雛里『(は・あ)わわ〜!! 』
凪「あれくらいの罰は当然ですね! 」
周々「ガルッ? 」
しばらくして
桃香「一刀さんって愛紗ちゃん達が言ったようにスケベなんだね! 」
桃香が言うとボロボロにされた一刀は
一刀「ところで彼女はどうしたの? 」
再び話を聞くと
朱里「私達が桃香様と出会ったのは二ヶ月ほど前です 」
ここで話は昔に戻る。
一刀が消えて一ヶ月後
鈴々「愛紗〜!鈴々達は一体どこに向かっているのだ? 」
鈴々が聞くと愛紗は
愛紗「さっきも言っただろう!この先にある村に天の御遣いについての情報があると 」
後にそれが嘘であることをこの時は知らなかった。
鈴々「愛紗は気が短いのだ。お兄ちゃんが帰ってくるまで後二ヶ月もあるのに探すなんて 」
愛紗「何を言う鈴々!ご主人様の事だからどうせ… 」
『みんなに会いたくて早く来ちゃった♪ 』
愛紗「と言うかもしれないだろう 」
この愛紗の勘は間違っていなかった。
朱里「愛紗さんはご主人様のことがよく分かってるんですね 」
鈴々「だって愛紗はお兄ちゃんとらぶらぶだから仕方ないのだ 」
鈴々がちゃかすと愛紗は
愛紗「鈴々!どこでそんな言葉を覚えたんだ! 」
愛紗と鈴々の追いかけっこが始まった。
鈴々「お兄ちゃんに教えてもらったのだ。らぶらぶは愛し合っているって 」
朱里「はわわ〜!! 」
愛紗「こら待て鈴々! 」
こんな調子で村に進んでいた。しばらくして三人は村に着いたが
愛紗「くっ!また偽物であったか! 」
鈴々「あれがお兄ちゃんだなんて見る人の目がおかしいのだ! 」
朱里「やはり探すのが早すぎたんではないでしょうか? 」
朱里がそう言うとさすがの愛紗ですらそうかもしれないと思ってきた。
その時だ。
?「誰かー!助けてください! 」
三人が声のする方を見てみるとそこには
?「この子に食べ物を分けてください! 」
少女が小さな仔猫を抱いていた。
村人「冗談じゃない!只でさえ食う分がないのに猫なんかに飯をやってられるか! 」
村人達は知らんぷりすると少女は
?「酷いです!どんな命だってみんな平等なんですよ! 」
少女のこの言葉を聞いた時、愛紗は一瞬少女の姿が一刀と重なった気がした。
村人「しつこいんだよ! 」
村人は少女を突き倒す。
?「キャッ!! 」
少女は尻餅をついてしまった。
それを見ていた愛紗達は
鈴々「おじちゃんひどいのだ! 」
村人を叱る鈴々。
朱里「大丈夫ですか? 」
少女を助ける朱里。
村人「何だと!このガキが! 」
村人は鈴々を殴ろうとするが
愛紗「それくらいにしろ! 」
愛紗は村人の手首を捻る。すると捻られた村人は
村人「いててー! 」
当然、痛がっていた。
愛紗が手をはなすと村人は一目散に逃げていった。
愛紗「大丈夫ですか? 」
愛紗は少女に近づくと少女は
?「危ないところをありがとうございました。私の名は劉備 玄徳です! 」
少女が名乗ったので愛紗達も名乗る。
愛紗「私は関羽 雲長といいます 」
鈴々「鈴々は張飛 益徳なのだ! 」
朱里「わたしは諸葛亮 孔明でしゅ 」
すると少女は
劉備「じゃあ、あなた達が噂に聞いた北郷軍の皆さんですか!? 」
これを聞いた愛紗達は
愛紗「失礼ですがどのような噂でしょうか? 」
一刀に対する変な噂(其の弐拾参参照)かもしれないので愛紗が聞くと劉備は答える。
劉備「えっ〜と。弱きを助け、悪をにくむって聞きました 」
これを聞いた愛紗達は
鈴々「お兄ちゃんに対する変な噂じゃなくてよかったのだ! 」
鈴々が言うと劉備は
劉備「変な噂ってなんですか? 」
鈴々「それはね… 」
言おうとする鈴々だが
愛紗「ダメだ!鈴々! 」
愛紗が鈴々の口を塞いだ。
鈴々「んーんー! 」
朱里「それにしても劉備さんって偉いんですねお腹を空かせた仔猫のためにご飯をもらおうとするなんて
」
朱里が話をそらすために言うと劉備は
劉備「うんっ!たとえ他人から見れば私のやっていることは馬鹿かもしれないけど、でもそれが馬鹿なことでも私は馬鹿で構わないしさ! 」
この言葉を聞いた愛紗は以前一刀も似た様なことを言ったことを思い出した。
愛紗「(やはりこの人はご主人様に似ているな) 」
愛紗がそう考えていると鈴々が
鈴々「さっきお姉ちゃんが言ったことお兄ちゃんが言ったことにそっくりなのだ! 」
鈴々が愛紗の思っていたことを先に口に出してしまった。
劉備「お兄ちゃんってもしかして天の御遣いの北郷一刀って人?そういえばここにいないけどどうしたんですか? 」
劉備が言うと三人は急に暗くなった。
劉備「あのぅ?私何か悪いことを言いましたか? 」
すると朱里が
朱里「実は… 」
朱里は劉備に話した。一刀が消えたこと、三ヶ月後にまた会えることを
すると話を聞いた劉備は
劉備「ごめんなさい…。そういう事情があったなんて知らなかったから… 」
劉備は泣き出した。
鈴々「お姉ちゃんのせいじゃないのだ!何も知らなかったから仕方がないのだ! 」
朱里「そうですよ!もし同じ立場なら私だって言いましたし! 」
二人は劉備を慰めるが劉備は泣くのをやめない。
そんな劉備を見た愛紗は
愛紗「何を泣いているのですか! 」
突然、愛紗が大声で叫んだ。
愛紗「劉備殿が泣いていてどうにかなるのですか! 」
鈴々「愛紗!言い過ぎなのだ 」
怒鳴った愛紗を鈴々が注意するが
愛紗「泣きたいのならいつまでもそうしてるがいい!泣きたくないなら強くなりなさい! 」
愛紗の怒鳴り声は止まらない。
鈴々「朱里、何で止めないのだ? 」
先ほどから黙って見てる朱里に鈴々が言うと
朱里「あれは多分、愛紗さんが自分にも言ってるんです 」
朱里の言っていることに鈴々は理解できなかった。
朱里「私達はいつか帰ってくるご主人様のために笑顔でいなくてはならないのです。ご主人様がいないくらいでいつまでも落ち込んではいけないんです!そういう意味で愛紗さんは劉備さんだけでなく自分にも喝を入れているんです 」
イマイチ鈴々には意味が分からなかったがつまり愛紗は劉備に厳しく言うと同時に自分にも厳しく言っているんだと理解した。
愛紗にきつく言われた劉備は泣くのをやめて愛紗の方を向いた。
劉備「ありがとう関羽さん!私、もっと強くなります! 」
愛紗にきつく言われ劉備は立ち直ったようだ
やがて三人は次の情報を求めるため村を出ようとすると
劉備「待ってください関羽さん達! 」
劉備が後ろから追い掛けてきた。三人に追い付いた劉備は
劉備「お願いします!私が強くなるために旅に連れていってください! 」
劉備が言うと愛紗は
愛紗「劉備殿、一つ聞かせてもらう。あなたが望む世界は何ですか! 」
すると劉備は
劉備「私が望む世界は、みんなが平和で仲良くできるたとえそれが茨の道だとしても、そんな世界を望みます! 」
その劉備の言葉を聞いた愛紗は確信した。
愛紗「(やはり、この人はご主人様に似ている) 」
そして
愛紗「わかりました劉備殿!あなたを連れて行くことにします。これからは愛紗と呼んで下さい! 」
愛紗が言うと二人も
鈴々「鈴々の真名は鈴々なのだ!よろしくなのだお姉ちゃん! 」
朱里「私の真名は朱里です。よろしくお願いします 」
すると劉備も
桃香「ありがとうございます。私の真名は桃香です!これからもよろしくお願いします! 」
更に続けて桃香は言う。
桃香「あと…私を愛紗さんの妹にして下さい! 」
すると鈴々が
鈴々「駄目なのだ!愛紗の妹は鈴々だけなのだ!でも…お姉ちゃんならいいのだ! 」
この鈴々の一言に愛紗が驚いた。
愛紗「鈴々!何を勝手に言っているんだ! 」
しかし桃香は
桃香「ダメだよ愛紗ちゃん。妹は大事にしないとね♪私のことは桃香様って呼んでいいからさ♪ 」
桃香もすっかり乗り気だった。
愛紗「何故なんだ―! 」
この日、愛紗の雄叫びが村中に響いたという。
それから二ヶ月がたち、止める気のなくなった愛紗はすっかり桃香を様付けで呼んでいた。
朱里「というわけなんですよ 」
話を終えた朱里が一刀を見てみると
一刀は桃香を見つめていた。
桃香「あのぅ一刀さん。私の顔に何かついてますか? 」
桃香が聞くと一刀は
一刀「やっぱりじっくり見てみると愛紗より胸あるな! 」
煩悩丸出しであった。
愛紗「どこを見ているんですか!!! 」
ドガッ!。バキッ!。
愛紗による二度目のお仕置きが炸裂した。
やがて一刀は目を覚ますと
一刀「それじゃあ、他のみんなに会いに行こうか! 」
いきなりの発言をしだした。
鈴々「またみんなに会えそうで嬉しいのだ♪ 」
上機嫌の鈴々だが
愛紗「しかし、各自別行動していますから探すのは大変ですし、場所も遠いですよ 」
愛紗が言うと一刀は
一刀「遠距離なら大丈夫!爺ちゃんから貰ったあれがあるからさ 」
と言って一刀は茂みに入る。
凪「隊長、あれとはまさかあれのことですか? 」
凪が言うと一刀は
一刀「その通りだよ 」
鈴々「あれって何なのだ? 」
愛紗達が首を傾げているとあれが見えてきた。
愛紗達『何ですか!あれはっ!? 』
愛紗達が見た物は
一刀「北郷軍の移動式住居。なづけて、伽羅坂だ! 」
名前がダサいのはおいといて、そこにあったのは北郷家の倉にしまっていた電動車に木製の家らしき物が繋がれていた。(現代の大型の荷車)
一刀「さぁ!乗って! 」
一刀はさっと車に乗り込むと凪、雛里、周々も続けて荷車に乗って行った。
驚いていた愛紗達も乗り込むと一刀は
一刀「では出発! 」
エンジンをかけると同時に車は動きだした。
突然のことに驚いた愛紗達は
愛紗「これはいったい何事ですか!? 」
鈴々「キャハハー!揺れて楽しいのだ! 」
朱里「はわわ〜!!これは妖術でしゅか〜? 」
桃香「すごいよ!こんな大きな物が動いてるよ! 」
様々な反応をしていた。
一刀「それじゃあ仲間に会いに冒険の始まりだ! 」
一刀達は再び冒険の旅に旅立っていった。
今回から出てきた一刀達の移動式住居、伽羅坂ですがその構造を紹介します。
一刀の爺ちゃんが昔、福引で当てたものの爺ちゃんが機械音痴のため倉に封印される。
現代でも最新式の電動車でバッテリーは無公害の太陽充電(非常時として手で回す充電機付き。)
タイヤは絶対にパンクをしない鋼鉄製
荷車には入り口にカーテンらしき物が掛っている。
中は二階建てになっていて広い。
奥には布団や毛布があり寝ることが可能。(一刀は持ってきたテントで外で寝る)
車の鍵は一刀が持っている。
前に人がいると自動で止まる仕組みになっている。
その他にも色々と機能があり。
ここで伽羅坂という名前がダサイと思う人のために移動式住居の名前を募集します。なお、募集がなかった場合は伽羅坂になります。
締め切りは2月10日の20時までそれ以降は受け付けませんのでよろしくお願いします。