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其の弐拾捌「北郷一刀、出会いを話すのこと」

今回は一刀が帰ってから凪達と出会った経緯の話です。


懐かしいキャラが次々と出てきます。

一刀が貂蝉の手によって現代へと戻ってきた。


一刀は閉じていた目を開いた。すると


一刀「ここは聖フランチェスカ学園!俺は戻ってこれたのか! 」


しかし一刀にはある不安があった。


なぜなら一刀が向こうにいってから大体三ヶ月がたっている。人が三ヶ月も行方不明になればいくらなんでも大騒ぎになるからだ。


しかしそんな一刀の心配はある一言によって解消された。


及川「カズピー!大丈夫か! 」


本編では久々の登場のお…何とかが現れた。


及川「及川や!忘れるなや西森! 」


一刀は思った。及川は誰に怒ってるのかを


すると及川は


及川「そんなことよりもカズピー!鏡泥棒はどないしたんや!? 」


一刀は一瞬驚いた。しかし一刀は及川に聞いてみる。


一刀「なぁ及川、今日は何日だ? 」


すると及川は


及川「何を言うてんねん?今日は20××年〇月〇日やがな! 」


一刀は驚いた。


なぜなら一刀が旅だった日から一日もたっていなかったのだ。


すると今度は及川が驚いた。


及川「て言うか!カズピーどないしたんやその怪我は!? 」


いい忘れていたが一刀は怪我をしたまま戻ってきたのだ。しかも、普通なら大怪我の状態で


すると一刀は


一刀「そんなことよりも及川! 」


一刀は及川の方を向くと


一刀「俺はしばらく学校を休むって伝えておいてくれ! 」


そう言って一刀は出口に向かって走っていった。


残された及川は


及川「ちょっと待ちやカズピー!休むってどこに行く気やねん! 」


すると一刀は振り向きながら言う。


一刀「九州にちょっと用があってな! 」


そしてその後、一刀は携帯で両親に連絡をとり、九州に行くことを連絡、一刀の両親は驚いたが修行に行くと言うと何とか了承を得た。


そして空港に向かい、お金をおろして飛行機に乗ること数時間。九州にたどり着いた。


九州に来た一刀は直ぐ様、爺ちゃんのいる道場に向かっていった。


道場前


一刀「ここに来るのは五年ぶりか 」


実は一刀は五年前の十二歳の小学校卒業時に一度道場で修行したのだが祖父の厳しすぎる稽古に耐えきれずすぐに逃げ出したことがあった。


それ以来一刀はトラウマによって九州に来ても道場には入らなかった。


一刀は勢いよく扉を開ける。


一刀「たのもう! 」


扉を開けると道場には祖父である北郷 (やいば)がが座っていた。


一応一刀の両親によって来ることは知らせてあるが祖父は目を閉じていた。


一刀「爺ちゃん!実は… 」


一刀が最後まで言おうとすると祖父は


刃「言わんでも分かっておる。修行をつけて欲しいのじゃろ!はたして、逃げ出したハナタレに耐えきれるかな? 」


ちなみに一刀が道場から逃げたとき、祖父は追って来ることも無理矢理連れていくこともなかった。


これは祖父の言葉である『来る者は拒まず、去る者は追わず』からきていた。


一刀は祖父に向かって言う。


一刀「今度は絶対に逃げない!逃げるわけにはいかないんだ! 」


一刀が言った後、祖父は後ろを向きながら言う。


刃「精々しっかりな!ハナタレが 」


それから地獄の修行が始まった。修行は朝の四時から始まり、終わるのが朝の一時であった。修行はとても厳しく、ある時は閉園後の動物園で猛獣と戦い、またある時は噴火しそうな火山の噴火口でランニングをし、仕上げはヤクザの事務所に殴りこみなど厳しいものであった。


しかし一刀はそんな厳しい修行から逃げず、毎日繰り返していた。


そして修行を始めてから二ヶ月後、一刀は祖父に呼ばれた。


刃「一刀よ!もうお前に教えることは何もない!さっさと行くがいい! 」


しかし一刀は


一刀「もう終りなのかよ!まだまだ俺は稽古をつけて欲しいんだ 」


すると祖父は


刃「バカモン!欲張るでない!北郷流の技が全て使えればそれで終わりじゃ!とっとと出て行かんかハナタレが! 」


祖父は冷たい態度をとるが一刀は祖父の言いたい事が分かっていたので何も言わなかった。


一刀がでていこうとすると祖父は


刃「待て!ワシからの餞別(せんべつ)としてこれと倉にあるあれを持っていくがよい! 」


そう言って祖父は壁に掛けていた刀を一刀に渡す。この刀は名を『鋼龍(こうりゅう)』といい、売れば時価数億はする鞘に(ひも)がついた日本刀である。


あれについては後に説明しよう。


そして一刀はみんなへの土産を購入し、手で輪をつくり、貂蝉に教えてもらった呪文を唱え始める。


一刀「…ヨレカラヒヨラビト・ビタタフマイ・シウオトイガネガワ 」


すると扉が現れ、一刀は扉を通っていった。


それを見ていた祖父は


刃「一刀よ!惚れたおなごはしっかり守れよ! 」


静かに陰から見守るのであった。


扉を抜けた一刀が目を開くと見覚えのある風景が見えた。


一刀「ここは確か、水鏡女学院の近くか 」


一刀が思い出にひたっていると


?「あわわ〜!! 」


近くで悲鳴が聞こえてきた。一刀は悲鳴のする方に駆け抜ける。


?「こ…来ないでくだしゃい… 」


するとそこには


アニキ「お嬢ちゃん可愛いいねぇ〜 」


チビ「俺達と楽しいことしないっすか〜 」


デク「ンだ〜 」


懐かしい三人組が小さな女の子にからんでいた。


当然、一刀がそんな状況を見逃すはずもなく


一刀「ようっ。あんたらか!久しぶりじゃん! 」


三人組は一刀の方を見ると


三人組『アーーッ!!てめえはさんざん俺達の邪魔をした野郎!(其の壱、弐、参、伍参照) 』


三人組は一刀を見た後、回りをキョロキョロするがしばらくすると


アニキ「ハッ!。どうやら今日はあの怪力女はいないようだな! 」


チビ「テメー一人なら楽勝だぜ! 」


デク「ンだー! 」


確かにこいつらの言う通り三ヶ月前の一刀なら手も足もでなかっただろう。しかし、あれから三ヶ月もたっているのだ。


一刀「ちょうどいい、どれほど強くなったのか試してみるかな 」


もはやこいつらなぞ一刀の敵ではなかった。


しばらくして三人組は


アニキ「覚えてろよ! 」


二人を引きずりながらアニキは去るのであった。


一刀「さて、お嬢ちゃん大丈夫かい? 」


一刀が言うと少女は


?「あ…あわわ〜!ありがとうごじゃいましゅ! 」


この時、一刀は思った。


一刀「(この子は朱里に似ている) 」


そして一刀は少女を家まで送ると着いた先は水鏡女学院だった。


水鏡「雛里!おかえりなさい。あらっ、あなたは確か… 」


すると一刀は


一刀「美しいお姉さん!あなたのような美しい人とまた会えて自分は幸せ者です! 」


またナンパをしていた。(其の肆参照)


水鏡「お久しぶりですね一刀さん。ところで朱里は元気ですか? 」


水鏡先生の一言で一刀は正気に戻った。


一刀は事情を説明すると


水鏡「そうですか、朱里が元気でなによりです 」


そして一刀は


一刀「では俺は急いでいますので失礼します 」


一刀は去ろうとするが制服の裾を誰かに引っ張られる。


よく見てみると雛里だ。


雛里「あ…あのぅ、私も旅に連れていっちぇくだちゃい!私のじゅのう(頭脳)を役にたてたいのでしゅ! 」


雛里は元気に言ったが噛みまくっていた。


そんな雛里に一刀は


一刀「わかった!一緒に行こうか! 」


旅に連れていくことにした。そして女学院で休んだ次の日、二人は旅立っていった。


一刀はみんなに見つからないよう前の通り道を進まないでいると森に入っていった。


旅立ってもう十日と言うこともあり森に入っていくと


雛里「あのぅご主人様! 」


一刀が天の御遣いだと知った雛里はご主人様と呼ぶ様になった。


雛里「あそこに人が倒れていましゅ! 」


雛里の指先を見てみると確かに誰か倒れていた。


一刀「大丈夫ですか! 」


一刀は倒れていた人を介抱すると倒れていた人は傷だらけの銀髪美人だった。


これに一刀が反応しないわけがなく


一刀「目を覚ますには王子の接吻を… 」


一刀がしようとした時


雛里「ご主人様!!こんな時に何をしてるんでしゅか! 」


雛里に止められた。


変わって雛里が介抱すると少女は目を覚まし、突然、拳を構えてきた。


?「何者かは存じませんが敵ならば容赦いたしません! 」


雛里「あわわ〜!! 」


急に構えてくる少女に脅える雛里、


しかし一刀は


一刀「よせっ!俺達は敵じゃない! 」


しかし少女は


?「問答無用! 」


拳を繰り出した。


一刀「ちっ!女相手に戦いたくないが仕方がない! 」


一刀と少女は拳を打ち合った。


しばらくして、戦いが終わると少女は


?「すみませんでした! 」


頭を下げていた。


一刀「もういいよ別に! 」


しかし少女は


?「いいえ!私の勘違いであなた方に迷惑をかけるとはこの楽進!一生の恥です! 」


反省をしまくっていた。


楽進に話を聞くと三人組で旅をしていたところ、賊に襲われて二人とはぐれてしまい、森に逃げ込んだと言う。さらに一刀が天の御遣いだと話すと楽進は


凪「あなたがそうでしたか!自分の名は楽進 文謙!真名を凪と申します 」


どうやら凪は天の御遣いのファンらしい。


三人が仲良く話していると後ろの茂みが動いた。


すぐに気配に気づいた一刀と凪は


一刀「大きな獣だな 」


凪「えぇ、そうですね 」


気配に気づかなかった雛里は呆れていたが、次の瞬間!


白虎「ガルルー! 」


茂みから白い虎が現れた。


雛里「あわわ〜!! 」


急な虎の登場に雛里は脅えて腰が抜けてしまい、凪が雛里を抱いて木の上に飛んだ。


凪「御遣い様!お逃げ下さい! 」


凪は一人残った一刀に言うが一刀は


一刀「こいつは俺に任せてくれ! 」


一刀は虎の前に出ると


一刀「気力開放! 」


ボウッ!!。


次の瞬間!一刀の体は光に包まれた。これを見た凪は


凪「(何て凄い気の量だ!私なんかとは比べ物にならない!?) 」


凪も同じく気を使うものとして一刀の力量がはっきりとした。


一刀は虎の前に立つと


一刀「さぁ!行くぜ! 」


虎に立ち向かっていった。


しかし虎には一刀が気を出した時点で戦う気がなくなっていた。それを見た一刀は


一刀「おいで! 」


すると虎は一刀に近寄りいきなり


白虎「グルル〜♪ 」


首筋を舐めてきた。


一刀「こいつやけに人なつっこいな!決めた!お前の名は周々だ 」


すると白虎は気に入ったのか


周々「グルル〜♪ 」


さらに舐めてきた。


これを見ていた凪と雛里は


凪「さすがです御遣い様! 」


雛里「ご主人様すごいでしゅ! 」


一刀に感心していた。


そしてしばらくして一刀はみんなに言う。


一刀「なぁ、俺達で義勇軍を作らないか? 」


凪・雛里『義勇軍ですか? 』


驚く二人に一刀は言う。


一刀「俺には仲間との約束があるんだ。そのためにも少し目立った方がいいと思うけどどうかな? 」


すると


雛里「私は賛成でしゅ! 」


周々「グルル〜♪ 」


周々も賛成のようだ。


一刀「凪はどうする? 」


すると凪は


凪「私の力が役に立てると言うのなら協力しましょう。義勇軍を組めばはぐれた仲間とも会えるかもしれませんしね、隊長! 」


と言うが本音は一刀に惚れていた凪であった。


一刀「よしっ!今日より俺達は『四神団』だ! 」


全員『オォー!! 』


こうして一刀が愛紗達に出会う二十日前、四神団は出来あがった。


一刀の刀である鋼龍に紐がついてある理由は後に明らかになります。


次回は愛紗達が桃香と出会った経緯についてです。

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