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其の弐拾質「関羽、天の御遣いを探すのこと」

今回からこの小説も後半に入っていきます。


ちなみに前話の貂蝉の呪文は逆から読むと一つの言葉になります。

天の御遣いである北郷一刀が突然姿を消した!。


あの後愛紗はみんなに悲しい事実を伝えた。


それを聞いた北郷軍は泣く者、悲しむ者がいたが三ヶ月後にまた会えると伝えると一時解散という形になり、星は故郷である常山へ、翠は故郷である西涼へ、紫苑は璃々と共に親友が城主をしている益州へ、恋は月と詠とセキトと共に旅をすることに、そして愛紗は鈴々と朱里と共に旅をすることになった。


そして三ヶ月後の再会を待ち、みんなは別れて行くのであった。


それから三ヶ月の月日がたった。


そんな中、あちこちから噂が流れだした。


ある村の酒屋


偽一刀「ギャハハー!アタシは天の御遣いなのよ酒をじゃんじゃん持ってきなさい! 」


偽愛紗「あたしは山賊狩りの関羽よ!オホホッ! 」


偽鈴々「ワテは張飛でまんねん! 」


どこかで見たような変な三人組がいた。


?「ほうっ、お主達が噂の北郷軍か? 」


偽一刀「そうなのよん 」


偽者が振り向くとそこにいたのは


愛紗「この偽者が―!!! 」


愛紗がいた。その後、もちろん偽者達は愛紗によって警備隊に連行された。


朱里「また偽者でしたね 」


鈴々「鈴々はあんなゴリラじゃないのだ! 」


三人はみんなと別れてから天の御遣いに関する情報を集めていたのだがその全てが偽物であった。


愛紗「ご主人様はどこにいるのだろうか? 」


愛紗はいつまでたっても一刀が見つからないことに頭を悩ませため息をしていると


?「元気だしなよ愛紗ちゃん! 」


横から愛紗に似たような服を着た桃色の髪の女の子が声をかけてきた。


この娘の名前は劉備 玄徳。真名を桃香といって愛紗達が旅をしていた時に出会った女の子だ。


愛紗「ありがとうございます桃香様! 」


三人が桃香と出会った経緯については後で説明しよう。


桃香「それにしても愛紗ちゃん達がご主人様って言っている北郷一刀ってどんな人なのかな? 」


当たり前のことだが桃香は一刀に会ったことがないので知らないのだ。


鈴々「お兄ちゃんはやさしくて、頑張り屋で、ちょっとスケベなのだ! 」


鈴々が言った途端に桃香は笑った。


桃香「スケベな人なんだ一刀さんって 」


その通りであるため誰も反論できなかった。


朱里「それにしてもこの辺りには賊がいませんね 」


朱里の言う通りこの村の辺りにいたはずの賊は愛紗達が退治に行く前にすでに壊滅していた。


鈴々「一体誰がやったのだ!暴れられなくて鈴々つまらないのだ! 」


平和だというのにつまらないと言う鈴々。


桃香「鈴々ちゃんダメだよそんなこと言っちゃ!平和が一番なんだからね 」


鈴々「ブー!!でも桃香お姉ちゃんの言っていることは正しいのだ 」


桃香の一言でさっきまでふくれていた鈴々の機嫌が少しよくなった。


愛紗「朱里の言う通り賊は一体どうしたのだろうな? 」


と愛紗が考えていると横から声が聞こえてきた。


男「あんたら旅の者かい? 」


急に男が会話に入ってきた。


男「すまないなあんたらの話を聞いてたら多分あの人達のことは知らないだろうとおもってな! 」


と男が言うと


鈴々「おじさん!あの人達って誰のことなのだ? 」


鈴々の問いに男は答える。


男「確か村外れの森に三人で戦っている義勇軍で名は確か『四神団』っていってたな 」


男が言うと


桃香「たった三人だけの義勇軍ですか!? 」


鈴々「まるで昔の鈴々達みたいなのだ 」


すると朱里はあることに気がついた。


朱里「あれっ!?三人なのにさっき四神団って言いませんでしたっけ? 」


すると男は


男「それがちゃんと四神いるんだよ!確か… 」


男は頭にある記憶を整理してみる。


男「朱雀っていう頭のきれる軍師に、白虎というホントに白い虎に、玄武という名の拳法使い、そして大将の青龍っていう名の剣士だ! 」


もちろん朱雀などは別名であり、けっして本名ではない。剣士と聞いて愛紗達は一刀のことを思い出す。なぜなら一応一刀も剣士だったのだから


しかし次の男の一言に愛紗達は驚いた。


男「そういえば青龍は見たこともない輝く衣を着ていたなぁ 」


次の瞬間、愛紗達は


愛紗・鈴々・朱里『おじさん!その森はどこにありますか?(なのだ) 』


身を乗り出して男に聞く愛紗達に男は驚き、桃香はいきなりの行動に驚いて口が開いたままだった。


やがて男から森の場所を聞いた愛紗達はすぐさま森に駆けて行った。



朱里「ここがおじさんが言っていた四神団がいるという森ですね 」


桃香「じゃあ早速入ってみよう! 」


と桃香が足を進ませた瞬間!


フッ!。桃香の姿が突然消えた。


鈴々「桃香お姉ちゃんが消えたのだ!! 」


朱里「はわわ〜!! 」


愛紗「桃香様!どこですか!? 」


突然のことに驚く三人、すると


桃香「ここだよ〜! 」


地面から桃香の声が聞こえてくるではないか!?


しかしよく見てみると


桃香「早く出してよ〜!! 」


桃香は大きな落とし穴に落ちていた。


愛紗「桃香様!今、助けます! 」


愛紗は桃香の落ちた穴に近づくが


フッ!。今度は愛紗が消えた。


愛紗「くっ!無念だ 」


愛紗もまた大きな落とし穴に落ちていた。


朱里「これは罠です!鈴々ちゃん!その辺にあるものに絶対触れないでくださいね! 」


と朱里が鈴々に言うが


鈴々「何か言ったかなのだ? 」


グイッ!。すでに遅く鈴々は吊されていたあきらかに怪しい縄を引っ張ると


ガババッ!。二人の足元にあった縄が急に上がり、二人を宙にぶら下げた。


朱里「何であんな怪しいものを引っ張るんですか! 」


スカートを押さえながら朱里は言うが


鈴々「過ぎたことは言わないでほしいのだ! 」


鈴々は反省していなかった。


実は四人は森に入ろうとすることに目がいっぱいになっていたので気づいてなかったがちゃんと看板に『この先罠あり、不用意に近づくべからず』とちゃんと書かれていた。


しばらくして罠から脱出した四人は罠にかからないよう、注意しながら歩いていくとたき火の跡とテントがあった。


たき火の跡を見て朱里は


朱里「このたき火の跡を見てみると、ついさっきまで人がいたようです 」


するとたき火の近くに老いてあった焼き魚を見た鈴々は


鈴々「いただきますなのだ! 」


勝手に食べ始めた。


桃香「鈴々ちゃん!人の食べ物を勝手に食べちゃいけないよ! 」


朱里「はわわ〜!! 」


二人は鈴々に近づき、一人残った愛紗は


愛紗「全く!鈴々の食い意地にも困ったものだな 」


と言って後ろに振り向いた愛紗の目の前に突然!


ドサッ!!。


木の葉にくるまれた人の形をしたものが落ちてきた。


これをいきなり見た怖がりの愛紗は当然…


愛紗「うわーー!! 」


青龍偃月刀を何かに突き刺した。


朱里「どうかしましたか愛紗さん!? 」


騒ぎを聞いて朱里がやって来た。愛紗は震えながら


愛紗「そ…そこに何かが落ちてきて… 」


愛紗はそれを指差し、それを見た朱里は


朱里「愛紗さん大丈夫です。これは人形ですよ 」


愛紗「えっ!? 」


愛紗は落ちてきたものをよく見てみると確かに人形であった。


鈴々「ニャハハ!愛紗は怖がりなのだ! 」


愛紗「笑うな!鈴… 」


愛紗が最後まで言おうとすると


ドサッ!!。


また何かが落ちてきたが愛紗は


愛紗「フンッ!二度目は通じんぞ! 」


さすがに怖がりの愛紗でも二度目にはひっかからなかったが


ブンッ!。


今度は人形が攻撃してきたではないか!


突然のことに慌てる愛紗だがなんとか相手の剣を受け止めた。


桃香「人形が動いてるよ! 」


驚く桃香だが朱里は


朱里「いいえ、あれは人形なんかじゃありません本物です! 」


朱里の発言にみんなが驚いた。


そして次々と剣をふるう相手に愛紗は


愛紗「(こやつ!かなりできる!) 」


愛紗だって三ヶ月の間鍛えて以前より強くなったものの相手は自分を上回っていた。


鈴々「愛紗!手を貸すのだ 」


愛紗の危機に鈴々が向かうが


ヒュッ!!。


突然、木の上から誰かが降りてきて鈴々の前に立ちはだかった。木の葉の仮面をつけた者は言う。


?「お二人の戦いの邪魔はさせません 」


降りてきた人は拳を鈴々に向ける。


鈴々だって三ヶ月の間修行したので相手の力量は分かっていた。


鈴々「(こいつ!強いのだ!) 」


鈴々と謎の人物が睨み合う中、二人の危機に桃香が動いた。


桃香「愛紗ちゃん!鈴々ちゃん! 」


桃香は腰にある宝剣『靖王伝家』を抜いて立ち向かうが


?「ガルルー!! 」


桃香「ひっ!! 」


突然現れた白虎にびびり、腰が抜けてしまった。


朱里「この白虎はもしかして四神団の… 」


朱里が言うと白虎に乗っていた者が言う。


?「そ…そうなのでしゅ! 」


この子はなにか朱里に似ている感じがした。


やがて時が進み、愛紗と謎の者の闘いが終りをむかえていた。


愛紗「(少しずつだが打ち合えるようになってきたぞ) 」


しかし愛紗は知らなかった。相手が自分に合わせて打ち合っていたことを


すると突然、謎の人物は止め(とどめ)をさす気なのか剣を上にあげて一気に降り下ろした。


愛紗「何のこれしき! 」


愛紗は降り下ろされた剣を受け止めるが


降り下ろされた剣は突然、謎の人物の手元に戻り、そのまま突きで愛紗に向かってきた。


急な出来事にさすがの愛紗も対応が出来ず


愛紗「くっ!! 」


思わず目を閉じたのだったが、いつまでたっても次の一手がこない。すると


?「どうかな愛紗?北郷流四の型『兜突き』の味は? 」


謎の人物が声を出した瞬間!


愛紗「ご主人様!? 」


鈴々「お兄ちゃん!? 」


朱里「はわわ〜!!ご主人様!? 」


とっくに分かっている人もいると思うがこの人物は


一刀「久しぶりだね♪ 」


一刀であった。すると愛紗は


愛紗「ご主人様っ! 」


涙を流しながら一刀に近づいて来る。一刀は愛紗を抱き締めるように手を広げるがやってきたのは


ドゴーン!!。


愛紗のゲンコツであった。


感動の再会だと思っていた一刀は


一刀「な…何故!? 」


愛紗「何故ではありません!!私達がどれほど心配したことか… 」


これを聞いた一刀も少しは反省したらしく黙っていた。


すると一刀に近づく三つの影があった。


?「隊長!大丈夫ですか? 」


?「あわわ〜!!ご主人様〜! 」


?「グルル〜 」


一刀「俺は大丈夫だよ♪凪、雛里、周々 」


その様子を見ていた愛紗達は


鈴々「ねぇお兄ちゃんその人達は誰なのだ? 」


一刀は言う。


一刀「俺達の新しい仲間さ!みんな!前に話した仲間達だ 」


すると三人は


凪「はじめまして北郷軍の方々、自分の名は楽進 文謙。真名を凪と申します。隊長より皆さんの噂は聞いております! 」


雛里「あわわ〜!!わたしは鳳統 士元。真名を雛里と言いましゅ 」


そして雛里は白虎を指さす


雛里「この子の名前は周々でしゅ 」


周々「ガルルー♪ 」


そして愛紗達も自己紹介が終わり、次の話になった。ちなみに桃香は腰が抜けてその場から動けないため忘れられていた。


朱里「なぜご主人様はこの人達と住んでいるんでしゅか? 」


朱里の問いに一刀は


一刀「それを話すには三ヶ月前に話は遡る(さかのぼる) 」


一刀はみんなに分かるように話す。


始めの方に出てきた変な三人組のモデルはタイムボカンシリーズの三悪です。


一刀の技については後に色々と説明していきます。


新たに仲間となった凪達ですが何故この三人かというと理由があります。


雛里は朱里に並ぶほどの天才軍師ですし、凪は自分が好きなので入れました。後に真桜と沙和も登場します。残りの周々ですが呉からも一人加えようと考えたのですがこれ以上キャラが増えると何かと大変なので周々にしました。

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