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其の弐拾壱「貂蝉、一刀と接吻しそうになるのこと」

これはわずか二月の間に広まった一つの物語。


あるところに美しい妖精がいました。妖精はある目的のため悪い魔導師に戦いを挑みましたが、妖精の力がおよばず逆に返り打ちにあってしまいました。


その後、妖精は魔導師の手によって姿を変えられてしまったのです。その後、妖精の行方を知る人はいませんでした。


その妖精の名はちょ…。


話は戻り、一刀がこの世界に来て大体二月がたった。呉の陣から離れた一刀達は現在とある町の露店街にいた。


愛紗「みんな!小遣い程度にしか渡しませんが無駄づかいは絶対しないようにお願いしますよ!特に…星!酒とメンマばかり買うんじゃないぞ! 」


これを聞いた星は


星「それは違うな愛紗よ!私がそんなことをするはずがなかろう! 」


と言いながらも冷や汗を垂らす星であった。


一刀「それじゃあ二時間後にまたこの場所に集合ってことで一時解散! 」


一刀がそう言うとみんなはクモの子を散らすようにばらばらに別れて行った。


しかしこの時愛紗は気付いてなかった。一刀には護衛をつけなかったことを!


朱里「はわわ〜!色々な本がありますね〜! 」


鈴々「食べ物の本はないのかなのだ? 」


朱里は護衛の鈴々と一緒に書店へ行き、


月「詠ちゃん、いいお茶菓子あるかな? 」


詠「大丈夫だって!絶対あるよ(もしなかったらボクが店主に問いつめてやる!) 」


恋「…お腹空いた 」


月と詠は護衛の恋と共にお茶菓子めぐり


璃々「おかあさ〜ん、璃々おだんごがたべた〜い! 」


紫苑「仕方ないわね、翠ちゃん!済まないけれどあそこの茶店に寄っていいかしら? 」


翠「あたしは別に欲しいもん無いし、別に構わないぞ! 」


紫苑と璃々と翠は茶店に向かい。


星「愛紗よ、何も着いてくることなかろう 」


愛紗「いいや!星は見逃すとすぐに無駄使いするからな!私がしっかり監視しておく! 」


星「(くっ!!バレておるか) 」


愛紗は星の監視に着いていった。


そして一刀は


一刀「ホントにこの町は色々な物が置いてあるな 」


辺りの店をみてみると


かわった感じの華蝶の仮面、形が変わっている剣、持つだけで幸福になれる壺などがあった。


一刀「ろくな物が置いてないな 」


少々がっかりする一刀であった。


一刀が少し歩いていくと、町の中央に人が集まっていた。


一刀が中央を覗いてみると、男が何かを話していた。


男「これは俺がある町から聞いた物語なんだが、『あるところに美しい妖精がいました。妖精はある目的のため悪い魔導師に戦いを挑みましたが、妖精の力がおよばず逆に返り打ちにあってしまいました。


その後、妖精は魔導師の手によって姿を変えられてしまったのです。その後、妖精の行方を知る人はいませんでした。』と言う話であります 」


どうやらこれは一種の紙芝居屋らしい、この時代は紙が貴重なので男が話しているのだ。


男「ところが俺の聞いた噂じゃあその妖精ってのはこの近くの森で見かけたらしいぜ!ただし、姿がわからないから見つけるのは無理だろうがな 」


回りの人は期待外れな顔をしていたが一刀は違っていた。


一刀はすぐさま森の方に駆けて行った。


一刀「妖精さ〜ん!待っててね〜! 」


煩悩丸出しである。


その駆けて行く一刀を偶然恋が見かけた。


恋「…ご主人様? 」



一刀「さ〜て!妖精ちゃんはどこかな? 」


しかし一刀は考えていなかった。もしかしたら男の言ったことが嘘かもしれないし、本当だとしても妖精の姿が変えられているので見つからない。


一刀は集合時間が過ぎていることを忘れて探すが妖精は見つからなかった。


一刀「やべっ!もうこんなに時間がたっていたのか! 」


すでに時間は二時間を超えて、日がくれていた。


一刀「もう遅すぎるけど帰らないと愛紗に怒られる! 」


すでに手遅れである。

一刀が帰ろうと森を出ようとした時、


?「待ってくださいな 」


女の声がした。


一刀は声の主を探してみると声の主は…


?「ケロケロッ! 」


一匹の蛙だった。


蛙「私の声を聞いてくれたのね、ありがとう 」


一刀は蛙に聞いてみる。


一刀「あのぅ、もしかして君が妖精さん? 」


蛙は頷くと喋りだした。


蛙「私の名前は貂蝉。踊り子よ! 」


ここで久々に一刀の脳内にある三國志の知識が動きだした。


一刀「(確か貂蝉っていったら…。董卓と呂布の心を奪うほどの美人。三國志のクレオパトラといってもいいくらい(後半は西森の考えです)美人だという) 」

蛙は続けて喋る。


蛙「私は悪い魔導師を止めるために頑張ったけれども、敵わずにこんな見にくい蛙の姿にされてしまったのよ! 」


その時、蛙の目からは涙が流れているよう一刀には見えた。


多少お人好しな一刀は言う。


一刀「何とかその術は解けないかな?俺にできることなら何だってするからさ! 」


すると蛙は


蛙「ありがとう!実は一つだけ方法があるらしいのよ!その方法はね… 」


その頃、町で待っていた愛紗達は


愛紗「ご主人様ー!一体どこにいるのですかー! 」


愛紗が叫ぶ。集合時間になっても戻らない一刀に誰もが心配していた。


星「主のことであろうからきっとどこかでかわいい女の尻でも追い掛けているのでしょうな〜♪ 」


星のこのからかいに愛紗は否定できなかった。


朱里「はわわ〜!!みなさ〜ん!あちらの人がご主人様に似た人を見掛けたそうです! 」


朱里はさっきの物語を話していた男の手を引いてやってきた。


男「あんたらが探してるっていう男なら俺がはなし終えたら急に「森はどこだ! 」と聞いて教えたら森の方へ走っていったぜ 」


全員『森? 』


男は物語を話した。すると…


愛紗「ご主人様ー!!あれほど説教しましたのにまだ懲りませんか!! 」


怒り狂う愛紗がいた。


愛紗「みんな我々も森に向かうぞ! 」


愛紗に続いてみんなが後を追うなか、星がある物を見つけた。


恋「…あっ! 」


詠「どうしたのよ恋! 」


恋が何かに気付いたらしく詠が聞くと恋は


恋「…ご主人様、町の外に出ていった 」


いまさらである。


詠「遅いわ!! 」


小さな漫才が続くなか、自分の身に危機が迫っていることを知らない一刀は



蛙「この術を解く方法。それはね、あなたが私と接吻(キス)すればいいのよ! 」


一刀は驚いた。


いくら正体が美女とわかっていてもファーストキスが蛙だなんて一生の恥だ。


しかし蛙は


蛙「接吻してくれないの? 」


目をうるわせていた。


一刀は考える。


一刀「(落ち着け!我慢すれば美女に会えるんだぞ!キスくらいこれから何度だって出来るじゃないか!美女に会えるのは今しかないんだぞ!) 」


一刀は考えた結果…


一刀「わかった!キスするよ! 」


蛙は嬉しいのか喜んでいた。


蛙「ありがとう!元に戻れたらお礼にあなたの願いを叶えてあげるわ!こう見えても何だってできちゃうんだから 」


そして一刀は蛙とキスしようとする。


二人の間があと少しとなった時だ!


一匹のバッタが二人の間に入って蛙とキスをした。


ムチュッ!!


この時、一刀は気付いてなかったがキスしたバッタは死んでいた。


すると!バッタとキスした蛙が急に輝きだした。


蛙「あぁん、もうっ!バッタのせいで失敗しちゃったわ。ごめんねキスは別に誰でもよかったのよ。でも助けてくれたから願いは叶えてあげるわ 」


一刀はキスはできなかったものの苦労せずに美女に会えることを喜んだ。


そして蛙から煙が出ると現れたのは…


?「貂蝉ちゃんよ〜ん 」


ビキニをはいた筋肉達磨のおっさんが現れた。


貂蝉「だーれが地獄の鬼さえも裸足で逃げ出すような化け物ですって!! 」


そこまでは言っていない。


一刀は口を開いたまま驚いていた。


何せ美女だと思っていたのが筋肉達磨だったら誰だって驚くだろう。しかし一刀は現実逃避していた。


一刀「あれっ?貂蝉ちゃんは? 」


すると


貂蝉「ここにいるじゃないのご主人様! 」


一刀は呆気にとられていた。そして心に刻んだ。某死神高校生漫画に出てくる男声の黒猫の正体が実は女だったように声で性別を判断してはならないと心に深く刻んだ。


貂蝉は不気味に腰を振り、クネクネしながら言う。


貂蝉「それじゃあご主人様の願いだけど… 」


と貂蝉が言った時にはすでに一刀の姿はなかった。


一刀は貂蝉がクネっている内に逃げ出したのだ。


貂蝉「もう!恥ずかしがり屋さんなんだから。願いを叶えてほしかったらいつでも私を呼んでね〜ん 」


一刀は逃げながら思った。


一刀「(誰が呼ぶか!) 」


しかしこの時一刀は知らなかった。近い内に貂蝉が必要になることを


何とか貂蝉から逃げて森を抜けた一刀は一息ついた。


一刀「やれやれ、やっと逃げきれたぞ!まさか妖精に会うはずが妖怪に出会うとはな 」


しかし一刀の災難は終らなかった。


ガシッ!


一刀の肩に何かが乗った。一刀が恐る恐る後ろを見てみると…


愛紗「ごーしゅーじーんーさーまー!! 」


目の前には鬼がいた。


愛紗「誰が鬼ですか!!! 」


そして一刀は当然のごとく…


愛紗「ご主人様!あれほどいいましたのにまだ懲りない様子ですね!! 」


愛紗にガミガミしかられるのであった。


しかしいつもと違うとすれば


星「まぁまぁ愛紗よ、そう怒るもんでもなかろう主だって男なのだから 」


星が助け舟を出してくれた。


愛紗「まぁ、星がそこまでいうのならば今回は許してあげます 」


愛紗の怒りがおさまった。


一刀「ありがとうな星! 」


一刀が礼をいうと星は


星「なに、こちらとて主が出てくれたおかげでいい物が手に入りましたからな 」


そういうと星は懐から華蝶の仮面を取り出した。一刀を追い掛けたときに星が愛紗の目をぬすんで購入したのだ。


一刀「(あんな趣味悪い物を買う星って?) 」


と一刀が思っていると鈴々が話しかけてきた。


鈴々「ねぇねぇお兄ちゃん!それで妖精には会ったのかなのだ? 」


この問いに一刀は答えられなかった。まさか妖精が妖怪だったなんて子供の夢を壊しかねないからだ。


一刀が言い渋っていると愛紗は


愛紗「そんなに言えないほどかわいらしかったのですか? 」


何を勘違いしたのか再び怒りだした。


一刀「いやっ!その…別になんでも 」


愛紗「はっきりしてください!! 」


再び一刀と愛紗の命をかけた鬼ごっこが始まった。


その頃、貂蝉は


貂蝉「…左慈ちゃんに于吉ちゃん、この外史はあなた達の思い通りにはいかないわよ! 」


月に向かって言う筋肉達磨だった。


朱里ちゃんの質問

其の参


朱里「華雄さんと霞さんはどうなったのですか? 」


西森「二人は洛陽から離れてすぐに再会し、二人で旅を続けています。いずれ登場させるつもりです 」


朱里「華蝶仮面の仮面のお金はどうしたのですか? 」


西森「星がもらったお金で何とか買えたものの、てもちが少なくなったので一刀から小言止め料としてお金を借りています(愛紗はこのことを知らない) 」


朱里「今後の展開は! 」


西森「秘密です! 」

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