番外編其の壱「大江戸恋姫捕物帳 前編」
番外編の時代劇です。
この話では真名が名前になっています。
地名は恋姫をそのままいれました。
キャスト一覧
一刀…遊び人。だがその正体は…
愛紗…桃園呉服店の次女兼女主人
鈴々…呉服店の末っ子
朱里…医学館・水鏡流の医師
星…メンマを愛する僧侶
翠…馬借の娘
恋…風来坊改め団子屋の用心棒
紫苑…長屋の大家
璃々…紫苑の娘
月…団子店・董卓屋の看板娘
詠…董卓屋の女主人
華琳…魏奉行所の名奉行
蓮華…芸者の娘
麗羽…悪の越後屋
斗詩・猪々子…麗羽の部下
張譲…悪代官
霞・郁叉(華雄)…武器の密輸人
公孫賛…通行人
及川…蕎麦屋の店主
山賊三人組(アニキ、チビ、デク)…絡み役
とまぁ以上です。
時は江戸時代幽州の町、いつの時代にも悪がいる。
これはそんな悪党を天にかわって成敗する八人の物語である。
幽州の町
一刀「う〜ん!やっぱり董卓屋の団子は美味しいな♪ 」
幽州の遊び人、北郷一刀
月「へぅ〜!ありがとうございます一刀さん 」
団子店董卓屋の看板娘、月
一刀「ごちそうさん!また来るよ 」
一刀はそのまま去ろうとするが…
詠「待ちなさいよこのバカチ〇コ!!!月が優しくしてくれるからって毎日毎日タダ食いは許さないわよ! 」
董卓屋の女主人・詠
月「女将さん、私は別にいいのですが… 」
詠「ダメよ!今日という今日はたまったツケ代しめて二両を払ってもらうからね! 」
と詠が再び一刀の方を見るが、…すでに一刀の姿はなかった。
詠「キーー!!!また逃げられた!! 」
一刀はいつも詠がいない時を狙って来るので捕まえることが出来ない。しかも出入り禁止にすれば月が泣くためそれも出来なかった。
その頃一刀はというと
桃園呉服店
愛紗「まったく!一刀殿にはホント呆れてしまいます!! 」
呉服店の女主人、愛紗
三姉妹の次女である。
鈴々「いいな〜お兄ちゃん。タダ食いが出来ていいのだ 」
呉服店末っ子、鈴々
愛紗「何を言っているのだ鈴々!!一刀殿の真似をしてはいかんぞ 」
愛紗は鈴々を叱る。
一刀「まぁまぁ愛紗さんそのくらいで… 」
一刀は愛紗をおとなしくなるよう言うが…
愛紗「誰のことに対して怒ってると思いますか!! 」
言った直後怒りの矛先が一刀に向けられた。
一刀「ごめんなさーい!! 」
一刀は店を飛び出し逃げていった。
愛紗「もうっ!あれでホントに…… 」
鈴々「にゃはは!お兄ちゃんらしいのだ! 」
医学館・水鏡流
朱里「お茶をどうぞでしゅ一刀さん 」
医学館医師、朱里先生
一刀「ありがとう朱里 」
一刀は出されたお茶を飲むが…
一刀「あちっ! 」
お茶はとても熱かった。
朱里「はわわ〜!!すいましぇん〜 」
朱里は慌てて布巾を出そうとタンスを開けるが…
ドサッ!。タンスから一冊の本が落ちてきた。
一刀「何だ?この本は? 」
一刀は本の表紙を読む。すると
一刀「『よく分かる男と男の…』」
言いかけたところで朱里が物を投げてきた。
ヒュンッ!。脇差し(刀の小さい版)が飛んで来た。
一刀「朱里……!! 」
朱里「はわわ〜!!!何を読んでいるんでしゅかー!!! 」
慌てた朱里は次々と物を一刀に投げてくる。
一刀は直ぐ様慌てて逃げ出した。
一刀「失礼しましたー!! 」
一刀が逃げた後、部屋の中には
散らかりまくった部屋と
朱里「はわわ〜!! 」
と慌てる医師がいた。
馬屋
翠「そりゃ大変だったな一刀 」
馬借(馬を使った宅配)の娘、翠
逃げた一刀は馬屋に逃げ込んでいた。
一刀「しかしまさか朱里があんな本を読んでいたとはな驚きだ 」
翠「それにしても一刀ってば女心が知らないにもほどがあるぜ 」
翠の言葉に一刀は聞く。
一刀「女心? 」
?を浮かべる一刀に翠は
翠「あぁいうもんは好きな奴には見られたくないもんなんだよ 」
と翠が言うがこの鈍感男は、
一刀「朱里が好きだって!誰を? 」
大抵の人は思うだろう
この鈍感男!!。
翠「もうっ!ニブチンがもう知らねぇよ! 」
翠は怒って去ってしまうが
一刀「待ってくれよ! 」
一刀は待ってくれるようにと手を伸ばす。
そして一刀の手が翠に触れた。
一刀「何がなんだか分からないけど教えてくれよ翠! 」
一刀は翠に言うが、
翠「…そんなことよりなぁ、どこを触ってるんだ? 」
伸ばした一刀の手は翠の胸を触っていた。
一刀「…ごめん!こんなところに胸があるからつい… 」
次の瞬間!!
翠「何をいってんだ!!!このエロエロ魔人!!! 」
翠のグーパンチが一刀の顔にもろに当たり空を飛んで行く一刀。飛ばされた先には長屋(簡単にいうとマンションの横長版)があった。
長屋
紫苑「大変でしたね、一刀さん 」
長屋の大家、紫苑
璃々「いたいのいたいのとんでいけー! 」
紫苑の娘、璃々
一刀「ありがとう紫苑さん、璃々ちゃん。おかげさまで元気になったよ! 」
ホントはまだ少し痛むのだが堪える一刀。
紫苑「ホントに翠ちゃんはすぐに手をあげるんだから 」
紫苑は優しく言う。
一刀「いや、何だか知らないけどどうやら俺が悪かったらしいし 」
どう見ても胸を触ったあんたが悪い。
紫苑「まぁ翠ちゃんも照れてるんですよ。私の乙女の勘が言っていますわ 」
絶対に違うと思うが、それと乙女って…
と語り手が思ったとき
ヒュンッ!。突然弓が飛んで来た。
紫苑「何か言いましたか? 」ゴゴゴ!!!
いいえっ!それにしてもあきらかに怒ってますね。
紫苑「怒っていませんわ 」と笑顔の顔で言う。
これを見て一刀は思った。女で一番恐ろしいのは笑顔で怒ることだと
一刀「それじゃあ俺は他に行くとするか 」
一刀は去る。
璃々「またきてね〜♪ 」
璃々は一刀が去ると手を振ってくれた。
次に一刀の行く先は、
幽州の町、蕎麦屋
すっかりお昼を過ぎたため一刀は蕎麦屋で昼食をすることにした。
すると突然店の奥が騒がしくなってきた。
アニキ「なんだー!この蕎麦はよう!! 」
チビ「油虫が入ってるじゃないっすか。なめてんのか? 」
デク「ンダー 」
どうやら因縁をつけているらしい。
及川「んなアホな!わいの蕎麦には油虫なんて入ってませんで 」
店主は必死に訴えるが
アニキ「俺達に逆らうとはいい度胸してるじゃねえか。あんっ!!! 」
アニキの凄みに店主は
及川「…何でもないです 」
あっさり無罪を認めてしまったが三人組は…
アニキ「許さねえよ、俺達を疑った罰だ。蕎麦代はタダにしな! 」
店主は
及川「おっしゃる通りに 」
反論すらしなかった。
チビ「んじゃ疑った罰として売上金全部と飯をもらうっす 」
デク「ンダー 」
店主は認めるしかなかった。
及川「どうぞ自由に 」
怒りまくった一刀は三人組の相手をしてやろうとして立ち上がろうとしたがその前にある事が起きた。
それは三人組が備え付け用のメンマ壺をうっかり割った時に始まった。
星「待たれよそこの外道共! 」
メンマを愛する旅の僧侶、星
アニキ「俺達を外道だと!何を言ってやがる!! 」
当然アニキは怒る。
星「おとなしくしているつもりだったがこれだけは一言言わせてもらう 」
星「メンマの命は人より重い!! 」
この時、一刀をはじめ店にいた人は同じことを思った。
全員『(じゃあ食うなよ) 』
星「メンマの罪をおもいしれー!! 」
次の瞬間、星が店の中で暴れてしまい三人組は懲らしめたものの、蕎麦屋は全壊したという。この時店主は泣いていた。
一刀はまきぞいをくわないようその場から直ぐ様、逃げていった。
再び団子店・董卓屋
一刀「やはりこの店の団子は美味しいな! 」
懲りずに詠がいない時に団子のタダ食いに来た一刀。
月「へぅ〜。ありがとうございます 」
はじめと同じ会話が続くなか…
詠「あっー!!また来たわね馬鹿チ〇コ!! 」
買い物から詠が帰ってきた。
一刀は逃げようとするが
詠「今度こそ逃がさないわよ!!用心棒出てきなさい!」
毎度毎度逃げられてはかなうまいと思って詠はこの時のために用心棒を雇っていた。
恋「…んっ 」
風来坊改め、団子屋の用心棒、恋
しかし詠はしらなかった。それは…
一刀「んじゃまたな恋! 」
恋「…うん。一刀またあとで 」
一刀と恋が知り合いだったのを
恋は一刀を見逃してしまった。
これを見てずっこける詠
詠「あんた何してんのよ! 」
すると恋は
恋「…一刀は友達だから傷つけれない 」
これに対して詠は
詠「キーー!!!この役立たずが! 」
そんな詠を見ていた月は話題を変えようとしていた。
月「そういえば女将さん知っていますか?今朝の瓦版(新聞)に書いてましたけど 」
江戸時代に瓦版があるかどうかわ放っておいて話を進める。
詠「瓦版?見たわよ確か… 」
瓦版にはこう書かれていた。
『武器の密輸人、霞と郁叉、捕えたり。 』と書かれていた。
詠「何でも魏奉行所の人が来る前に二人が縄で捕まっていたっていうわね。二人が言うには八人組にやられたとしかいわなかったそうよ 」
これを聞いた恋は勝手に食べていた団子を喉に詰まりそうであった。
もう分かっている人もいると思うがこの八人(一刀、愛紗、鈴々、朱里、翠、紫苑、星、恋)には人には言えない秘密があった。
詠がそんな会話をしていた頃、一刀は
一刀「にへへ〜!蓮華さんはいい尻してますな〜♪ 」
芸者の蓮華の尻にみとれていた。
この後、愛紗に見つかり一刀はボコボコにされたという。
後編に続く。