其の拾肆「馬超、勧誘されに来るのこと」
果たして公孫賛の手紙の内容とは一体。
公孫賛から渡された手紙にはこう書かれていた。
『北郷へ、この手紙をお前が読んでいるということは私はこの世にいないだろう。一つ言っておく、袁紹には気を付けろ! 公孫賛 』
と書かれていた。これを読んだ一刀達は
一刀「そんな…公孫賛が… 」
愛紗「あのような人が… 」
鈴々「うわ〜ん!!影が薄くてもいい奴だったのだ! 」
朱里「泣いちゃ駄目ですよ鈴々ちゃん。 グスッ 」
泣く四人だが
詠「アンタ達泣くのもいいけど仕事しなさいよ!ねぇ月! 」
詠が月の方を見ると
月「ヒック!! 」
恋「…みんな泣くと恋も悲しい 」
泣いていた。
詠「もうっ!みんなが泣いてちゃボクも泣かなきゃならないじゃない。ウワーン!! 」
泣く北郷軍だが
客「おいっ!泣いてないで団子をくれよ 」
それでもみんなは
全員『ウワーン!ビエーン!グスッ! 』
泣くのをやめなかった。
これを見た団子屋の主人は
主人「あんた達!団子代はもういいから客の迷惑になるからでていってくれ! 」
一刀達は団子屋から解放された。それから暫く歩いて、
鈴々「公孫賛のお姉ちゃんのおかげでやっと解放されたのだ 」
一刀「公孫賛に感謝しないとな! 」
その感謝すべき人がこの世にいないことを忘れていた。
一刀達が歩いていると朱里が何かを見つけた。
朱里「ご主人様大変です。あそこに誰か倒れています 」
朱里が指さした先には確かに誰かが木の幹にもたれかかっていた。
一刀達が駆け寄ると一刀が聞く
一刀「大丈夫です… 」
ここで一刀の言葉が止まった。なぜならば倒れていた人が美人だったからだ。
ここで一刀の悪い癖が始まった。
一刀「天の国では倒れている女を起こすには男のキス…いや接吻が必要だ 」
一刀の唇が女に触れようとしたが…。次の瞬間!
愛紗「ご主人様!!! 」
鬼になった愛紗に一刀はボコボコにされた。
一刀は放っておいて女の人をみる朱里
鈴々「大丈夫なのかなのだ? 」
鈴々が聞くと朱里は
朱里「シビレシイタケ(架空の毒キノコ)という毒キノコで弱ってるだけです。薬があるから大丈夫ですよ 」
朱里の言葉に安心するみんなであった。
やがて女は朱里の調合した薬で目を覚ました。
?「いやー。すまないな助けてもらってよ 」
朱里「あのぅ、あなたの名前はなんですか? 」
女は話す。
馬超「名前か?あたしの名は馬超 孟起。西涼出身だよろしくな! 」
鈴々「お前どうしてあんなとこで倒れてたのだ? 」
馬超は答える。
馬超「実はな… 」
まだ気絶している一刀以外のみんなが唾を飲み込む。そんな中、馬超は
馬超「腹が空いたから手あたりしだい口に入れてたら毒キノコにあたってさ 」
この言葉に一刀と?を頭にうかべる恋以外がずっこけた。そんなことを気にせず馬超は
馬超「そうだあんたら今あたしは人を探してるんだが知らないか?ずっこけてないでさ 」
これに対して詠が突っ込んだ。
詠「誰のせいでずっこけたと思ってんのよ!! 」
月「詠ちゃん落ち着いて!」
暴れる詠を月が押さえていた。そして
恋「…詠うるさい! 」
詠は恋に殴られて気絶した。
愛紗「話は戻るがお前が探している人はどんな人なんだ? 」
馬超は答える。
馬超「そういやまだそれを言って無かったな、そいつは兵無しの少数の将で戦う無謀な奴らしいけどそんな奴なら信用できると思ってな。名は確か北郷一刀って言うんだ 」
この言葉に一刀と詠以外の人は思い当たる人物がいた。
鈴々「お兄ちゃんならあそこなのだ 」
鈴々が指さした先には気絶からようやく立ち直った一刀がいた。
一刀「いててー!まだ痛いや 」
馬超は聞いてみる。
馬超「あいつが北郷一刀か? 」
全員『うん!! 』
全員が頷いた(うなずいた)。
その瞬間…
馬超「えーーー!! 」
大きな声で叫ぶ馬超。
馬超「あんたが北郷一刀かよ! 」
一刀「あぁ…そうだけど。なぜそんなに驚くんだ? 」
一刀が聞くと馬超は
馬超「だって噂じゃ、三百糎(センチメートル、三メートル)をこえる大男だとか、凄いヒゲ男とか、女なら誰それ構わず襲う男だって聞いたからさ 」
一刀「誰それ構わずじゃない。かわいい子限定だ! 」一刀は言い切った。
愛紗「威張って言えることですか!! 」
一刀は愛紗に殴られた。
頭にできたタンコブを擦りながら一刀は聞く。
一刀「それで馬超さんは俺に何のようなの? 」
馬超「おぉそうだった!。危うく忘れるところだったぜ。簡単に言わせてもらうが、あたしをあんたの仲間に加えてくれ! 」
これに朱里が反応した。
朱里「でも西涼ならば太守の馬騰さんがいるはずですけど 」
これに馬超がいう。
馬超「あたしの母さんである馬騰は曹操に攻め込まれて、つい最近亡くなっちまったんだ… 」
朱里「はわわ〜!!すみましぇん私ったら悪いことを聞いてしまいまちて! 」
噛みながら朱里は謝る。
馬超「別にいいよ。知らないようだったしな 」
馬超「まぁともかくあたしは力が欲しいんだ。今のまんまじゃ曹操に挑んでも返りうちだしな。そのためには誰かにつかえて力をつけなきゃいけないから誰にしようか悩んでいると、ちょうど近くを北郷一刀が通ってると聞いて勧誘されに来たんだ。頼む!あたしを仲間に加えてくれ! 」
一刀は言う。
一刀「馬超さん、でも今俺達は曹操を殺るより袁紹をなんとかしなきゃいけないんだ。悪いけど弔い合戦をしている時間はないんだよ 」
それでも馬超は
馬超「なら袁紹を倒すのをあたしも手伝わせてくれ。曹操を殺るのは後でいいからさ 」
一刀「うーん…でもな 」
悩む一刀だった。
鈴々「お兄ちゃん。別にいいではないのかなのだ馬超が加わればもっと強くなれるのだ 」
朱里「確かにこれで袁紹軍にたちうち出来るかもしれないですが… 」
月「へぅ…私は別にどちらでも… 」
恋「…ご主人様に任せる 」
セキト『大将のお前が決めろ! 』
みんなが一刀の判断に任せる。(詠は気絶中)
一刀「それじゃあ、仲間になって… 」
とここで愛紗が
愛紗「ダメです!! 」
愛紗が断った。
鈴々「愛紗。どうして駄目なのだ? 」
鈴々が聞くと愛紗は
愛紗「馬超よ、お前は我々に親の敵討ちをするように頼んでいるのか?もしそうならば我々に頼るな!甘ったれるのもいいとこだ! 」
この言葉に馬超がキレた。
馬超「あたしのどこが甘ったれって言うんだよ!あんたには家族が殺されたことが無いからそんなことが言えるんだ! 」
この一言に愛紗がつっかかった。
愛紗「何だと!!貴様もう一度言ってみろ! 」
馬超「何度だって言ってやるさ! 」
二人は喧嘩を始めた。
二人とも喧嘩はやめなさ…
愛紗・馬超『うるさい!!関係ない人は黙ってろ!! 』
ひっ!!怖い…。
朱里「馬超さんはともかく愛紗さんは何故あんなにつっかかるんでしょう? 」
鈴々が答える。
鈴々「実は言うかどうか迷ったけれど、愛紗は小さい時にお兄ちゃんが賊に殺されちゃったのだ。それ以来愛紗は鈴々と出会うまで一人で山賊狩りをしていたのだ 」
鈴々の口から愛紗の過去が話された。
一刀「そんな過去があったのか。知らなかったな 」
一刀が悩むと月が言う
月「ご主人様今はそれより愛紗さん達を止めないと 」
二人の喧嘩は凄い発展をして、今ではお互いに武器を出していた。
一刀「やばいな!恋、止めてく… 」
一刀が恋を呼ぶが恋は
恋「ZZZ〜〜 」
寝ていた。
そして愛紗が自分の武器の青龍偃月刀を馬超に向け、馬超も自分の武器である十文字槍・銀閃を愛紗に向けた時、一刀が二人を止めにかかった。二人は一刀に気付いてはいない、
愛紗「はーー!! 」
馬超「どりゃーー!! 」
一刀「二人とも!やめるんだー!! 」
そして二人を止めようとした一刀の両手は…
ムニュッ。ムニュッ。
両手は二人の胸をとらえていた。
愛紗・馬超『・・・ 』
この時、一刀の顔は幸せそうな顔だったが次の瞬間!
愛紗「ご主人様のバカーー!! 」
馬超「このエロエロ魔人がーー!! 」
一刀「ギャーー!! 」
二人はさっきまで喧嘩していたのを忘れて一刀に襲いかかった。
他のみんなは呆れて口が空いたままだったという。
やがて騒動が終わったが、一刀はボロボロの姿になっていた。
ボロボロになりながら一刀は言う。
一刀「とりあえず馬超さんは俺達の仲間に加わるということにしました 」
翠「あたしの真名は翠だ。よろしくな! 」
みんなが翠と真名を交換しあっていると突然後ろから声がした。
兵「いたぞ!北郷軍だ 」
袁紹軍の兵である。
一刀達は場所が狭いので移動し、その後ろを袁紹軍が追って来た。
かくして北郷軍対袁紹軍の戦いが始まろうとしていた。
北郷軍 八人と一匹
(うち戦力は四人)
対
袁紹軍 約十万人
其の拾肆終了後の舞台裏♪
詠「ちょっと西森!! 」
西森「どうしたんだよ詠? 」
詠「今回後半でボクの出番がないじゃない! 」
西森「だって君は気絶してたじゃん 」
詠「あんたが書いたんでしょうが! 」
西森「わかったよ。今回のわびに月との拠点を書いてあげるからさ 」
詠「ホント! 」
西森「うっそ! 」
詠「このドバカチ〇コー!! 」
西森「ギャーー!!! 」