其の拾参「公孫賛、袁紹に討たれるのこと」
洛陽での反董卓連合の戦いからはやくも一週間がたったある日のこと仲間が増えた一刀達はというと
一刀「…またこの展開か 」
一刀は少し落ち込んでいた。
詠「こらっ!このバカチ〇コ!落ち込んでいる暇があるなら働きなさいよ 」
さっきから動かない一刀に詠が怒る。
一刀が落ち込む原因それは…
客壱「俺の注文した団子はまだかよ! 」
朱里「今持っていきましゅ! 」
客弐「お茶をくださいな
」
月「へぅ…。わかりました 」
鈴々「おかわりなのだ! 」
愛紗「はいはい…って鈴々!何をしているお前も働かんか! 」
そう言って愛紗は鈴々の頭にゲンコツをくらわした。
そう、今一刀達は
団子屋で働いていた。
原因はというと
道を歩いていたら鈴々と恋がお腹がすいたとただをこねて仕方なく近くの団子屋に入る。前のように(其の参、参照)ならないように鈴々をひたすら見張った一刀と愛紗。他のみんなも鈴々を見張るなか一行はもう一人の大食いである恋を放っていた。このことを詠が思い出して恋を見てみると既に恋の皿にはたくさんの団子の串があった。
そんなに払える金がないためまたもや団子代を働いてかえすことになった一刀達だった。
一刀「はぁ〜、こういう展開は公孫賛の役目だろう 」
愚痴を言う一刀だった。
愛紗「そういえば!その公孫賛さんは今ごろどうしてるのでしょうか? 」
朱里「洛陽で別れたっきりですしね 」
鈴々「きっと今ごろ影がうすすぎて亡くなっているのだ! 」
この鈴々の思わぬ一言が後に大変なことになることをこの時、一刀達は知らなかった。
話は少し戻り袁紹軍では
麗羽「キー!!悔しいですわ! 」
麗羽(袁紹の真名)が荒れていた。
枕を叩きまくり、机を剣で斬りつけていた。
これを見ていた側近の二人は
文醜「麗羽様すげー荒れてるな 」
斗詩「それはそうだよ文ちゃん。なんていったって前の戦いでは麗羽様いいところが全然無かったもん 」
文醜「そりゃそうだよな。なんたって色々とあったしな 」
二人が言う麗羽が取り逃した手柄は…
一、シ水関への一番乗り
二、虎牢関への一番乗り
逆に麗羽がやってしまった悪点は
一、一刀達に一番乗りを盗られる
二、虎牢関での兵の大量損失
三、戦の最中に逃走
文醜「これじゃあ北郷の兄さんのこと笑えねぇな 」
と言って文醜は笑っていた。
しかし、その背後には黒い何かがうつっていた。
それに気付いた斗詩は慌てて小声で伝える。
斗詩「文ちゃん後ろ! 」
文醜「ハッ?後ろ? 」
文醜が後ろを見るとそこには…
麗羽「猪々子!斗詩!何を言ってますの? 」
凄い剣幕の麗羽がいた。
ちなみに猪々子とは文醜の真名である。
猪々子・斗詩『何もありませんよ麗羽様!! 』
急いで二人は頭を下げた。
麗羽「このわたくしがこうまで失敗するのも全てあのブ男さんのせいですわ! 」
場所は移り団子屋
一刀「ックシュン! 」
愛紗「ご主人様、風邪ですか? 」
一刀「いやこれは誰かが俺の噂をしてるな。かわいこちゃんだといいけどな 」
最後に余計な一言を言ってしまった。
愛紗「ご主人様ー!! 」
一刀「ごめんなさーい! 」
詠「アンタ達!さぼってないで働きなさい!! 」
場所は戻り袁紹軍
麗羽「この怒り誰にぶつけたらいいのでしょう! 」
麗羽が言うと猪々子は
猪々子「北郷の兄さんにぶつけりゃいいんじゃないですか? 」
麗羽は
麗羽「何でこのわたくしがあのちんけで貧乏で兵のいない北郷にぶつけなければならないのですか? 」
猪々子「なんでって? 」
?な猪々子に斗詩は
斗詩「文ちゃん駄目だよ、仕返したくても出来ないんだからさ 」
斗詩が言うのも最もだ
何故ならば北郷軍には…
・黒髪の山賊狩りの関羽。
・猛豚将軍の張飛。
・無理難題を攻略した諸葛亮。
・噂では天下無双の呂布も仲間にいる。
これに対して袁紹軍は
・猪突猛進の文醜。
・知力三十代の顔良。
・戦いでの残りの兵 約十万
つまり戦力に差がありすぎるのだ。
簡単にいうと、今戦えば袁紹軍が勝つのは少ない確率なのだ。
それほどまでに北郷軍の力は強かった。
さすがにこの差には袁紹も気付いていた。
というより二度にわたって負けたくないというプライドがあったからだ。ここは確実に勝てる相手と戦おうと袁紹が考えていると、
麗羽「そうですわ。いたじゃありませんの楽に勝てる相手が 」
その相手とは…
幽州・公孫賛軍本拠地
公孫賛「ックシュン! 」
くしゃみをする公孫賛。
公孫賛「誰かが私の噂をしてるのかな? 」
公孫賛が言うと急に扉が開いて兵が入ってきた。
兵「公孫賛様!…あれっ留守ですか困ったな 」
公孫賛を探す兵士すると
公孫賛「お前までそんなことを言うのかー! 」
公孫賛の影が薄いスキルが発動した。ちなみにこの兵士は勤めてもう五年である。
兵「これは失礼を! 大変です。袁紹軍が攻めてきました 」
兵が言うと
公孫賛「なにー!今すぐ戦の準備だ! 」
しかし
兵「すみませんがもう間に合いません 」
もはや公孫賛には何の手もなかった。
袁紹軍が攻めてくる。
公孫賛は城からの抜け道を通るがその途中で
麗羽「おーほっほっ!逃げるなんて甘いですわよ公孫賛さん 」
袁紹に出くわしてしまった。
公孫賛「くっ!袁紹なぜ私を狙った 」
麗羽は答える。
麗羽「あなたが一番弱いからですわ 」
袁紹があれから考えた結果
攻める相手
・北郷軍…弱いから放っておく(本音は強すぎるから)
・魏軍…めちゃ強すぎ
・呉軍…めちゃ強すぎ
・公孫賛軍…勝てそう
と麗羽は思っていた。
麗羽「と言うわけで公孫賛さん死んで下さい 」
麗羽は公孫賛に刀を向けた。しかしここで諦める公孫賛ではなかった。
公孫賛「殺されてたまるかよ 」
公孫賛は逃げ出した。
麗羽「逃がしませんことよ。猪々子、斗詩追い掛けなさい 」
すると二人は
猪々子・斗詩『あらほらさっさー!! 』
某アニメの台詞で話していた。
さて逃げる公孫賛はというと
公孫賛「なんとしてもこのことを北郷に伝えなければ、奴ら私を殺ったら調子にのって次は北郷を狙うだろ 」
誰よりも袁紹の考えが分かる公孫賛だった。
そこで公孫賛は手頃な鳥を見付けて足に手紙を結び付けた。
公孫賛「それいけ! 」
鳥は空へと飛びたった。
そこへ袁紹軍の二人がやって来た。
猪々子「公孫賛!覚悟しやがれ 」
斗詩「おとなしくして下さい 」
徐々に迫ってくる二人
公孫賛に逃げ場はなかった。
公孫賛「くっ…うわー!!!! 」
その頃北郷達は
団子屋
一刀「やっと休憩だよ 」
鈴々「疲れたのだー 」
その時、一羽の鳥が現れようとしたが…
鳥は恋に捕まってしまった。
恋「…旨そう 」
そう言って涎を垂らす恋、その時偶然足に巻いていた手紙が外れた。
一刀「っん?何か落としたぞ 」
一刀は拾ってみると手紙のようなので読んでみる。ちなみに一刀の学力は上がっていた。
手紙を見て一刀は驚いた。
一刀「こっこれは… 」
果たして公孫賛の手紙に書かれていたものとは。