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僕と主人
スズキジムニーこと僕である。
僕の主人は、少し不器用で人間の女性経験は無い、いわゆる優しい魔法使い。
バレンタインデーとは…人間の世界で、女性から男性にチョコレートという物が貰えるらしい。
主人には、くれる女性が居ないのである。可哀想と思うが人間の世界ではしかたないのである。
「またバレンタインデーなんか関係ないし…」と主人がブツブツ言っている。
何やら過去の主人に何かあったな…。
主人の話では、高校の時のバレンタインの事が忘れられないようだ。主人の過去が知りたのである。
だから今年のバレンタイン、せめて僕だけは、主人を乗せて少し遠くまで走りに行こうと思うのである。
チョコレートは貰えなくても、僕の横でちょっとだけ機嫌が良さそうならそれで良いのである。




