046 混浴温泉とカオスな執事生活
--------------------リチャードの視点。
アレッタ・ヴィータの町。花と風が踊るように舞う、まぁ、ここは平和な場所だ。もちろん、混浴温泉もその一部。ここで結ばれたカップルは幸せになるって伝説があるけど、そんなものに俺はまったく興味はない。だって、俺の仕事はユイナ様の執事だ。ここで一番重要なのは、俺がしっかりとサポートすることだ。
温泉に浸かりながらふと思う。まぁ、お嬢様はここでもじっとしていられるタイプじゃないから、また何かしら騒がしいことが起こるだろうな、って予感がしたんだ。案の定、俺の周りにはすでに女性たちが集まりだしている。
「~気持ちいいなぁ。リチャード、こっち見てよ。」
ユイナ様、やっぱり案の定だった。湯気の中から顔を出すと、彼女が手を振ってこっちを見ている。全然気にしていないようで、何だかんだで注目を集めてくる。さすが、お嬢様。俺がどれだけ無視しようとしても、こうやって確実に視線を引き寄せてくるんだよな。
「お、お嬢様、そんなこと言われても…」
「なんで?私、リチャードのこと気になってるのよ?」
――まさか、これも計算だろうか。いや、そんなことはない、きっと。だって、お嬢様が照れてる姿なんて想像できるわけないから。でも、俺は分かってる。照れてるんだろ?
その瞬間、他のメンバーが現れた。エルフィーナが魔法少女らしくサラリと湯に入ってきた。
「お前も入るのか、エルフィーナ?」
「もちろんよ、リチャード。こんなに気持ち良さそうな場所で、私も一緒に入らなきゃ損でしょ?」
彼女の言い方には計算が見え隠れしてるけど、それがまた面白い。魔法少女ポーズをとりながら湯に浸かるエルフィーナ、そのギャップが逆に面白すぎる。誰かが見たら、きっと「お姫様と執事」みたいな図を思い浮かべるんだろうけど、実際は全然そうじゃないんだよな。
さらに、ルビーが横から割り込んできた。
「リチャード、また変な顔してる!」
「は?なんでだよ、俺は普通に温泉を楽しんでるだけだ。」
「う~ん、変な顔。絶対変な顔してる。」
――ちょっと、なんでいつも俺の顔をいじるんだ?確かに温泉は気持ちいいけど、別に顔でそんなこと反映されるわけないだろ!
ルビーがまたすぐに、ツンツンとした口調で続ける。
「リチャード、どうせまた妙なこと考えてるんでしょ。」
いや、考えてないよ?…考えてるけど、まぁそれはナイショだ。
そして、最後に、クロエが「にーに、にーに!」と甘えてきた。
「おい、クロエ、お前も何だよ。ここ温泉だぞ。」
クロエが俺の隣にちょこんと座る。その顔は、なんというか、無邪気でかわいすぎる。こんな妹のような存在がいると、なぜか俺はちょっと気が抜ける。それにしても、どうしてこんなに甘えたくなるんだ、クロエ…。
その時、温泉の湯気が少しだけ動いて、まるで雲のように女性たちが集まってきた。この状況で、俺はどうしたらいいんだ?実際、俺はユイナ様の執事だから、そもそもこんなことに巻き込まれたくないけど…まぁ、みんなが楽しんでるなら、少しはいいか。
「リチャード、顔がにやけてる。」
お嬢様が指摘してきた。
「そんなことないですよ、ユイナ様。」
まぁ、実際、俺がここで照れてないわけないんだけど、どこまでやられればいいんだ、こういう展開。
温泉の中で、このまま全員とどんなやり取りを繰り広げることになるのか、想像もつかないけど…まぁ、面白いからいいか。
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