始まりの世界。-6
ブックマーク登録してくださった方に最大限の感謝を!
誰かが継続的に読んで下さるだけでやる気爆増するので是非ともほかの方もブックマークお願いします!
その戦闘が終わってから少し経った後。アウスが朝の戦闘で会った少女が帰る途中、
(人が倒れてる!?)
意識を失い倒れているアウスに近づく。
(酷い怪我...ともかく村まで運ばないと!)
村の人を呼んで村まで少女はアウスを連れて行った。
午後になって。
アウスは村の宿屋のベッドで目覚めた。
(ここまで何が...そういえば敵は...)
「よかった、起きて。」
そこにいたのは今朝の戦闘でアウスが助けた少女。
「えっと...私の名前はマウ、マウ・セウシハ。まずお礼を言わせて。今朝助けてくれてありがとう。」
「いやお礼を言うのはこっちです。わざわざここまで運び込んでくれるなんて...」
「いやいや私は本当にあなたの助けがなければまずい状態だったし、命の恩人だよ。」
明るい調子で話しかけてくるマウ。確かにアウスは今生きているということは敵が止めを刺さなかったということだし放って置かれていても目覚めてから普通にここまで戻ってこれたはずだ。しかしマウはあのままアウスが助けなかったら魔物によって命を落としていたかもしれない。そう考えたアウスはその事実は素直に受け入れることにした。
「わかりました。ではこれは少しの貸しということで。自己紹介がまだでしたね。私はアウスといいます。」
「少し...?もっと大きくてもいいと思うんだけどなぁ。まあいっか。あと、もうちょっと砕けたしゃべり方でもいいんだよ。普通旅人とか冒険者はそういう口調だし。」
(この世界について聞くにはちょうど良さそうだから多少合わせておこうかな。)
そういうしゃべり方は苦手なアウスだったがこの世界について詳しく聞けそうな気がしたので口調は合わせることにした。
「じゃあ、お言葉に甘えさせてもらうよ。」
「なんかまだ固いような...」
「これが僕のデフォルトだから許してよ。」
「とりあえず何があったらあんなことになるの?さっきのあの状態、普通の怪我じゃなかったよあれは。」
「えっと...」
(どうやって伝えたらいいものか...流石にほかの世界から来たなんて言えないし...)
他世界から来たことを伝えるかどうか悩むアウス。そんなアウスの様子を見たマウが口を開く。
「あ...いいい言いたくないなら言わなくてもいいからっ...でもその...あんなに魔法がうまかった君があんな状態になるなんてよほどのことがあったんだろうなぁって。」
(信じてくれるかわからないけどこれからこの世界のことについていろいろ聞くにあたっての事故は防ぎたいし話しておくべきかも。)
「話してもいんだけど、でも一つ話す前に言っておくとまず1つ目僕の話は本当だという証明ができない。2つ目はこの話を本当だと信じるなら君は僕のことを不気味に思うかもしれない。それでも聞く?」
若干不思議な顔をされた気がするが好奇心が勝ったようで、
「うん。そもそも聞きたいって最初に言ったのは私だし。」
マウはそう返す。
「じゃあまず僕が旅人なのはわかるね。」
「もちろん。ここのおばさん久しぶりにお客さんが来てすっごく喜んでたもん。」
「ならどこから来たか、とか想像できる?」
「うーん、そもそもこの村から出たことないからわかんないなぁ。」
「そもそもこの世界の人にわかるはずがないからね。一応言っておくと僕は聖龍国レアクトから来た。」
「そもそもほかの国とかわからないからあまり聞いても実感わかないけど、あと『そもそもこの世界の人にわかるはずがない』ってどういうこと?!」
「そのままの意味だよ。僕はほかの世界から来たから。」
「えぇーーー!?」
マウの驚きの声が村中に響きわたった。
毎週木曜・日曜投稿予定。そのほかの曜日もやる気があるときは投稿します。
コメントいいねブックマークモチベーションの維持につながるのでお願いします。
他作品と似ている設定、名前、展開などがありましたらコメントにて教えていただけると修正するときに助かります。また、こんな設定入れてほしい、こういう世界に行ってほしいなどの要望も可能な限り答えさせていただきます。