始まりの世界。-9
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食事を終えたアウスは部屋に戻って食事前にやっていた魔力測定のデータをまとめていた。
(なんだか光の魔力が少ない?魔物が大きいのもそのせいだろうか。)
アウスがこの世界に来て倒してきた魔物は色々だったが、どれも元居た世界のものより2割程度大きいサイズだった。基本的に魔物はペガサスなどの例外を除いて闇の魔力を得て成長する。アウスが遭遇した魔物はまだ元の世界の似ている小さい魔物が元だったようで大きくなってもそれほどの大きさにはなっていなかった。
(なんだか辺境の辺りが発展できない理由が分かった気がする。)
アウスは魔力の解析から次のような仮説を立てた。まずこの世界の魔物は光属性の魔力が少ない影響で軒並み強く進化し、それ故に村を魔物が攻撃すると壊滅的な被害を受ける。その中で一部の魔法が発展した地域はどんどん発展していってその勢力を拡大していきその技術を持って新しい土地に住む。しかし長い時間がたつ間にその技術が失われ、村を守っている魔道具だけが残っている、というものだ。村の結界についてはマウから教えてもらったが、どうやらかなり昔からあるようでその点もアウスの仮説と合致する。
(この世界の魔法の発展がどれくらいか知りたいから明日になったらその結界の魔道具を見せてもらえないか相談しよう。)
明日の予定を決めて寝る準備を始めるアウス。いろいろなことがあった異世界の住人との交流初日だったからか、すぐにアウスは眠りに落ちた。
次の日、また宿屋のおばさんの作るおいしい朝ご飯を食べたアウスは昨日のことをマウに相談する。
「昨日言ってた結界の魔道具、見させてもらうことってできる?」
「うーん、私はそういうものがあるってことしか知らないからなぁ。この話をしてくれたおばさんなら知ってるかもしれないね。」
「わかった。ありがとう。」
アウスは席を立ち話を聞きに行った。
「おはようございます。聞きたいことがあるんですがお時間よろしいでしょうか。」
「あぁ、私のこたえられる範囲のことならなんでも聞いてくれていいよ。」
「マウに聞いたんですけどこの村には魔物除けの結界の魔道具があるらしいですね。」
「そうだよ。あれがなければこんな小さくて戦える人が少ない村なんてすぐ魔物の餌食さ。」
「それでなんですけど、もしよろしければその魔道具がどこにあるか教えていただけませんか?」
「まあいいけど、壊すのだけはやめてくれよ。冗談抜きで生活が成り立たなくなっちまう。」
宿屋のおばさんから場所を聞いたアウスはそこに行くことにした。
「...ついてくる意味ってある?」
「まあ私も見てみたいと思ったし。村を守ってる物の存在がよく分からないなんて不安でしょ。」
二人で行った先は村の外壁横にある下向きについた閉ざされた扉。開けるとひんやりとした空気が出てくる。入って階段を下りていくと、その魔道具はあった。
「なんだか不思議な感じだねー。」
「僕がいた世界にはこんなものなかったんだけどね。魔物がそこまで強くなかったし。」
そんな会話をしながらアウスは解析の準備を始めるのであった。
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