始まりの世界。-7
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マウの驚きを見たアウスが言う。
「うん...少し落ち着こうか...。」
「でもそれって本当なの?」
「それが証明できないから言おうか迷ってたっていうか...」
確かに最初から他の世界から来たことが証明できれば多少言うハードルが下がるのはそうなのだがそれが証明できないことがアウスを悩ませる。
「そうだなぁ。何か別世界のことで知りたいこととかある?」
しばらくマウからの質問攻めに遭うアウスだったが、おかげで別世界から来たということは信用してもらえたようだ。
「私はこの村にたまに来る旅人さんたちと話すのが好きなんだけどこんなに面白い話をしてくれたのは君が初めてだよ!」
「それは良かったよ。それでなんだけど、僕はこの世界について全く知らないから良ければ色々と教えてくれるととても助かるんだけど...」
「もちろんだよ!とってもいい話が聞けたし!こっちも自分の世界について話したいし!」
「ありがとう助かるよ。」
その後この世界の基本的なことについて教えてもらったアウスはこんな話を切り出した。
「僕はこの『世界』を旅したいからやって来たんだけどこの世界の中で一番繁栄している都市って知ってるかな?」
「大体ここに来た旅人さん達はメコットっていうところの話をしてくれたからそこなんじゃないかなぁ。」
「うん、わかったよ。とりあえずそこに行ってみようかな。」
「あ...やっぱり行っちゃう?もっと色んな話聞きたいんだけどなぁ。」
「それはまあ来た目的が旅だからね。」
「うーん...」
(?)
マウが何を考えているかアウスにはよくわからなかったがまだ3泊分残っているので、
「今すぐ行くわけじゃないから、あと3泊はするし。」
「じゃあその間にもっと色んな話を...っていうかさっきの怪我の理由聞いてないよ!」
その後もいろんな話をしていたらあっという間に日が傾いてきてしまっていた。
「もういい時間だけど...そういえば君は家に帰らなくていいの?」
「え、だってここが家なんだもん。」
「それってどういうことだ?」
「ここに住み込みで働いてるんだ。私、そもそも家がなかったの。」
「あー。そういうこと...僕もそうだったんだけどね。」
「そうなんだ。すごいね、私と同じ状態から研究者って。」
「あれは国のおかげだったからね。僕の居た国は誰でも初等教育が受けられて成績が良ければ進学ができるんだ。これはあの世界では多くの国でそうだったな。」
「へぇーそんな制度があるんだー...私もそんな世界にいたらもっといろんなことが学べたのかな...」
(...なんだか重たい雰囲気になったな。)
「まあ残念だけどこればかりはどうしようもないというか...」
「そうだよね...」
「...」
「...」
「えっと、そろそろ夕ご飯の支度しないと、ほら、君が来てくれて久しぶりの仕事だから。」
「あ、うん。」
マウが部屋を去っていく。
(この世界は思ったよりも格差が大きい世界なのかもしれないな。恐らく都市部は魔法の技術で発展しているんだろうけど。)
そんなことを考えながら夕飯が出来上がるまで記録をつけたりして過ごすアウスだった。
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