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アカギ戦記  作者: 饅頭
二章【魔法学園バーミンガム】
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集結する者達

 数刻前、アリスバーリー上空付近。

 「エヴァ早すぎなんだけど」

 フライの魔法で空を飛び共にロンドンへ向かったはずのエヴァは既に先に行き葵は後を追う形となっていた。

 「まさかバーミンガムをでてわずか5分足らずで姿が見えなくなるなんてどんだけ早いのよ。こっちだって体感100キロ以上出てると思うんだけど!?」

 未だ葵はロンドンの影すら見えず。

 

 同刻ロンドンPSA拠点。

 ルイスを救急室に移送したエレンとエリスはカーラと合流する。

 「エレン、貴女はカーラさんと地上へ向かって。私が本部に連絡を入れるわ」

 「承知しました!」

 エレンとカーラは大急ぎでエレベーターに乗り込みが起動しない。

 「ちょなんで動かないんですか」

 「知らないわよ!」

 「どうするんです!」

 「階段で走るしかないわね」

 二人はエレベーターを降りて非常階段へと向かう。

 だが階段の入り口は鉄の扉で固く閉ざされている。

 「階段もダメでどうやって上に向かうんですか!」

 「うっさいわね!今考えてるのよ!」

 「はぁ!そんな単細胞で考えてなにか思いつくんですか!」

 「ちょっと黙っててくれない!えーっとなんで階段もエレベーターも使えないんだっけ?非常事態だっていうのに・・・」

 「はぁー」

 「そう!そうよ!非常事態!」

 「いきなり騒がないでくれません」

 「館内に侵入者を許してしまった場合は基本的通信手段及び地上への通路は完全封鎖されるのよ!」

 「つまるところ何なんですの」

 「つまりPSAの拠点間通信以外の一切の通信が不能になり基地内から鼠一匹、いいえありんこ一匹逃がさない状態になるわ」

 「敵が外にいるのに私たちが出れないってどういうことですの!」

 「あーだからえっと緊急用に隊員のみ外に脱出させる手段があるのよ」

 「隊員だけって・・・私は出れないじゃないですの」

 「まぁいいんじゃない?」


 大英博物館上空。

 「〈エクスプロージョン〉」

 エヴァが魔法唱え巨大な魔法陣が展開される。


 コルネ・バレー・リージョナル・パーク上空付近。

 ロンドンへ向け空を飛行する葵。

 「何あの光」

 ロンドンの方向より赤いまばゆい光がうっすらと見える。

 次の瞬間瞳を突き刺すほどの光が一瞬見えたと思ったら、轟音と共に突風が葵を襲う。

 「ぐわっ!」

 思わずよろける。

 「っ!何今の?爆発?」

 葵は先ほどより速度を上げてロンドンへ向かう。


 大英博物館地下。

 「まぁいいってなんですか!先刻あんなみじめに使えなくなった分際でよく一人で地上に行こうとしますわね」

 「あれはっしかたがなかッ!」

 突如として基地全体が大きく揺れエレンの言葉が切れる。

 「地震?」 

 エレンとカーラのいるフロアの電気が切れ非常灯の赤い光がぼんやりと一定間隔で灯る。

 ガチャリと音を立ててエレンとカーラの目の前の鉄扉が開かれ、地上へと通ずる階段が現れる。

 「なんなんです?それに停電?」

 「多分防護魔法陣が断線したのね」

 「?」

 「PSAの拠点の中心には巨大な魔法陣が敷かれていて拠点に甚大な被害がでると予測された場合にため込んだ魔力をもって地上の都市を含めて守る魔法防御壁が張られるの。私も初めて見たけど、祁答院杏良太の固有能力が参考にされてるって聞いてるわ。だけど連続では起動しなくて起動すると電気のブレーカーみたいに魔法陣の一部を切断することで魔法陣の回路を保護する」

 「すごいですわね」 

 「そうよこれがPSAの」

 「いえ、貴女がそこまで記憶できているのがすごいということで」

 「は?!」

 「で?停電と何か関係あるのでしょうか?」

 「ぐっ!まぁいいわ。停電するのはこの施設が魔力によって駆動しているから。魔力を電気に変換する装置があるのだけど魔法陣の軌道に伴って魔力タンクがほぼ空になるから不要な場所の電気を」

 「あ、もういいので上に行きますね」

 「!!!!!!!!!」

 声にならないうめきの様な何かがエレンの口から漏れ出るが切り替えて二人は階段を駆け上がる。


To be continued.

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