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アカギ戦記  作者: 饅頭
二章【魔法学園バーミンガム】
88/130

魂との同化

 上空に黒鯨が出現する。

 「もう一回影から引きずり出すしかないか」

 エヴァが地上の影を睨む。

 「だけどジェイソン司祭はもういないよ」

 「目に見えている黒鯨が影ならば地上に落ちた影が本体。なら話は簡単」

 エヴァはロッドを地上へと向ける。

 「ちょっとまって。その仮説が間違ってたら地上の人たちが」

 「仕方ないんじゃない?たった数人の命をもって数万の命を救えるのなら」

 「そうかもしれないけど・・・」

 「これ以上の議論は時間の・・・」

 エヴァの言葉が途切れる。

 エヴァは一点を見つめて黙る。

 葵がその視線を追った先には黒鯨がいた。

 明らかに様子のおかしい黒鯨。

 「さっきより・・・でかくね?」

 その巨体故に気が付かなかったが、恐らく黒鯨が際顕現した時から徐々に大きく膨れ上がっていたのだろう。

 まるで風船の様にそれは肥大していく。

 「〈ドリルランス〉〈テラフレア〉〈テラストーム〉」

 「ちょとエヴァ!」

 エヴァはロットに三つの魔法をストックさせると真下の影に向かって構える。

 葵はエヴァの前に移動して立ちふさがる。

 「邪魔。それともあんたもろとも撃つまでよ」

 「そうしたいならそうすれば」

 「あっそ」

 その時膨れ上がった黒鯨がはじけた。

 弾けた黒鯨の中より禍々しいオーラを纏ったジェイソンが現れる。

 ジェイソンの手には一つの木箱が握られていた。

 「まずは魂を」

 木箱の蓋を開けると木箱は一気に崩れてチリになる。

 同時にジェイソンの左目が徐々に黒く染まる。

 「悪魔の目...」

 「〈ネガキャノン〉」

 エヴァはジェイソンに向かって魔法を放つ。

 だがその魔法はジェイソンに被弾する前に静止する。

 「なに!?」

 その光景にエヴァは驚愕する。

 葵はその様を見て祁答院杏良太の能力を思い出す。

 「祁答院さんの力みたい」

 「ほう、その言葉は称賛の言葉として素直に受け止めておこう。これは人類最強の男の能力とは似て非なる力。もうここに用はない、それに肉体も見つけた」

 ジェイソンの体は急に下へと落ちていく。

 そして地面の影へと沈むとその影はどこかへ向かって勢いよく進んでいく。


To be continued.

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