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アカギ戦記  作者: 饅頭
二章【魔法学園バーミンガム】
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天使の石像

 天使の石像はつかんだ十字架をグレアに向かって投げ返す。

 グレアは十字架と共に球界の外へと吹き飛ばされた。

 天使の石像は葵の方を向くと台座から降りてまっすぐ向かってくる。

 気が付いた時にはすでに遅く、両足が地面から離れ、体は宙を舞う。

 葵は壁に全身を強打させる。

 そしてその衝撃で意識を失う。

 「〈退しりぞけ〉!」

 カーラの手から光の玉が放たれる。

 玉にあたった石像は少しだけ後ろに後退する。

 だがすぐに前進してカーラにつかみかかろうとする。

 「〈フラッシュ〉!」

 エレンの放った魔法により一瞬協会内がまばゆい光に包まれる。

 石像は思わずその光に目元を覆う。

 「〈エアカッター〉!」

 更にエレンは風の刃を放つ。

 刃は石像の体にあたるがほとんどダメージが入っていないようだ。

 石像が今度はエレンを標的に変えてその拳を振り上げる。

 だがその拳が振り下ろされるより早く、外より巨大な十字架が飛んでくる。

 十字架は石像の振り上げた右腕を吹き飛ばして壁に衝突する。

 「やってくれるじゃないか置物風情が・・・!」

 グレアは上に纏っている祭服を脱ぎ捨てて身軽な格好になる。

 上は黒いインナーで下は少しブカッとしているズボン。

 祭服でわかりにくかったがかなりの筋肉量だ。

 「お前の相手は私だ」

 グレアはひとッ飛びで石像の眼前まで距離を詰め空中で身をひるがえして回し蹴りを喰らわす。

 左腕でかろうじて石像はガードするが大きな亀裂が入る。

 「聖職者って武闘ってより魔法じゃね?」

 エレンが首をかしげる。

 グレアは着地し石像の足をつかむと軽々と持ち上げて教会の外へと投げ飛ばす。

 「こいつは私に任せて三人は台座の下を見てくれ」

 「あの、今のって純粋な力ですよね」

 グレアの戦闘をみて思わずエレンは質問する。

 「これの力だよ」

 そういってグレアは右手をエレンに見せる。

 すると中指に金色の指輪が出現する。

 「この指輪はね。一度付けたら二度と外すことはできない。代わりに恩恵と呪いを得る。私の受けている恩恵はこの力だ。代わりに二度と魔法を使えない。そしてこの指輪は任意に出現させたりできる。おかげで邪魔にならない」

 指輪は再び消え去る。

 「では任せた」

 グレアは壁に刺さった十字架を抜き取って教会の外へと歩いていく。

 カーラは葵に駆け寄って葵を起こす。

 「っつ!体中が、いたい」

 「すぐに癒すわ。〈すこやかなれ〉」

 徐々に葵の体の傷が治っていく。

 「ありがとう。少し楽になった」

 「二人ともこっちに来て!」

 エレンが叫んで二人を呼ぶ。

 葵はカーラの肩を借りながらエレンの元へと行く。

 「この台座少し動きそう、ちょっと手伝って」

 「どいて〈退け〉」

 カーラが台座向かって光の玉を放つと台座が崩れて空洞が現れる。

 

To be continued.

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