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アカギ戦記  作者: 饅頭
二章【魔法学園バーミンガム】
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魔術の基礎4

 「それで固有能力だがカーラ。何か知っている能力などはあるか?」

 「はい。すいません、わからないです。教会の上層、裁定者ルーラーにくらいになれば所持していると思いますが秘匿情報で院生の私はわからないです」

 エレンがにやりと笑った気がした。

 「そうか。では他二人はどうだ?」

 「はい!うちのところのボスが固有能力所持者です!」

 エレンがすかさず答える。

 とてもほこらしげに・・・。

 「確かにPSAには固有能力を保持するものが多いからな。ちなみに私ももっている」

 そういうとレイ教授は軽く開いた右手を顔の横に持ってくる。

 すると一瞬にして火のついたタバコが出現する。

 「これは俺の能力だ」

 「タバコを出す能力なんですか?」 

 「ウォーカーさん。そんなアホなことないでしょ。馬鹿な質問はやめてくれる?」

 今にもエレンがとびかかりそうな勢いだ。

 「まぁこれだけだとミスエレンの言う通り、タバコを出すだけの能力に見える。だがこれはミスカーラの言う通り私の能力の神髄ではない。では何だと思うかねミス葵」

 「はい。・・・。何かを出したりしまったりできる・・・?ストレージみたいな能力ですか?」

 「いい線をついてるな。私の能力の名は歴戦の戦士。手の内をさらすマネは普通魔術師なら避けるべきだが、まぁ問題ない」

 タバコを手放すとタバコは教卓に落ちる前に消え去る。

 今度は何かをもっている手の形をつくる。

 葵はすぐにその形を理解した。

 それは拳銃を持っているときの手の形。

 そして先ほど同様に一瞬にして葵が予想した通り拳銃が出現した。

 三人は思わず生唾を飲み込む。

 「想像通り実弾が中には込められている。そしてこれは本物だ。だが本物ではないところがある。何だと思うミス葵」

 「はい。・・・多分ですけど。無限に撃つことができるとかですかね」

 「エクセレント。さて私が出せるのは果たしてこの二つだけか。それともまだ何かあるだろう。どこまで出すことができるのか。これらは事前にしまっていた物か、それとも生み出したモノか。このように思考パターンが多くなる、つまりこれが私が君たちの能力を開示しても問題ない理由だ。だがものによっては有名な能力もあるな。人類最強を名乗る男。祁答院杏良太の粛清領域。私がいくら武器を出そうともアレの絶対防御には無意味に終わる。つまり何が言いたいかというとだな。基礎をおろそかにするなということだ。戦闘魔法が使えれば逃げるという選択肢が生まれる。召喚魔法を扱えれば何か打開策を呼べる可能性もある」

 レイ教授は腕時計の時刻をちらりと見る。

 「良い時間だな。今日はこれにて終わりだ。午後は特に授業はない。明日は一般の教室と合同で戦闘魔法の授業を履修してくれ。では解散」


To be continued.

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