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アカギ戦記  作者: 饅頭
二章【魔法学園バーミンガム】
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エレンとカーラ

 レイ教授が休憩を言い渡し教室の外へと出ていくと葵はすぐにトイレに向かおうと席を立とうとするがエレンに止められる。

 「アオイ!なんか私ハイスクールを思い出して懐かしい気分だわ!」

 「うん。そうだね」

 相変わらず元気に話しかけてくる。

 「葵さん。お昼は私とご一緒しませんか?」

 今度はカーラが話しかけてくる。

 「待ちなさい!ビッチ!アオイは私と一緒にスクールライフを満喫するの!じゃましないでもらえる?」

 「あらぁそれは誰に言ってるのかしら?友達の名前もまともに発音できないなんて。Thick(頭が悪い)」

 「誰の頭が悪いだ!表出ろや!」

 「上等じゃない、その程度の脳みそでこの学園にいることが貴女にとってどれほどみじめか思い知らせてあげるわ!」

 なんでこうなったんだろう。葵は出るに出れないこの状況で小さくなっていく。


 それは数十分前の授業が始まる前の移動中。

 教室から葵がでて東棟を目指そうとするとカーラが駆け寄ってきた。

 「初めまして。貴女日本人ですよね?」

 流暢な日本語で彼女が話しかけてくる。

 「あっ。はい。日本人ですよ」

 いきないりの日本語に葵はすこし気取られる。

 「私日本人大好きなんです。この学園に来る前は聖典教会の日本の教会で院生をしてました。もしよろしければ友達になってくれません?」

 「勿論いいですよ。私は赤城葵です」

 「葵さんですね!お隣の席の方とお話ししている声が聞こえたときかなり上手に英語を話してましたね」

 「ありがとうございます。ところでなんとお呼びすれば?」

 「カーラと呼び捨ててくれて構いません。あと私にももっと砕けて話してください」

 「じゃあよろしくカーラ」

 「はい」

 そんな会話を教室の外でしているとエレンがやってくる。

 「アオイ!待っててくれたの?ほら東棟にいこう!」

 エレンが割り込むように英語で話しかけてくる。

 「あら?はじめまして。葵さんは私とお話ししてたんですよ」

 おや?

 「そうなのね。でも私はアオイともう親友みたいなものだから」

 いつ親友になったのだろう。

 「そんなわけで私はアオイと二人で東棟に向かうわね」

 「面白いことを言いますね。私も貴女と同じ一学年。東棟に向かいますわよ。そんなこともわからないんですか?随分と短絡的な・・・っと失礼。知らなくていいことを」

 おやおや?

 「ところで葵さん。貴女こんな下品な方とオトモダチなのですか?相手は選ぶべきですよ」

 恐らくエレンの何も考えない発言に日本に住んでいたことで繊細さが増したカーラの神経を逆なでしてしまったのだろう。

 だからといって私を挟まないでほしいと葵はつくづく思う。

 そして教室での葵を挟んでの座席へとつながる。


 時間は戻り10分休憩の時間。

 「あの三人で食べてもいいんじゃないですかね?」

 「まぁ流石葵さん。こんな下劣な家畜と一緒にご飯を食べるやさしさ。流石です」

 「アオイ!こんな心の薄汚れた聖職者と一緒にご飯食べるとピッザがまずくなる!」

 随分と汚いことばが可愛い女の子の口から飛び交うものだ。

 ともあれトイレに行くことができないまま休憩は終わり次の授業が始まった。


To be continued.

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