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アカギ戦記  作者: 饅頭
一章【京都百鬼夜行】
39/130

不穏な左腕

 「なにこれ?」

 葵が自らの腕に困惑する。

 「お前がヤクモの四番を解放した副作用か、それとも別のなにかか。俺はマナの使い方なんて知らないからよくわかんないが。その現状を考察できるのは上でやりあってる祁答院か、同じ十三番隊の八千代だ」

 「確か伏見警察署前担当の二人組ですたよね」

 「そうだな。時間がない、速攻で向かう」

 「あ、私以外に下で誰かが倒れていたはずです」

 「下?」

 柊は屋上から身を乗り出して瓦礫の山を見下ろす。

 「何もいないが?」

 「え?」

 葵も身を乗り出して先ほどまで市ヶ谷蓮が倒れていた場所を見る。

 「いない・・・」

 「まぁいい。ぶっちゃけその腕が希望なのか絶望なのかその判断によっては切り落とすことも考慮する」

 「わかりました」

 葵は柊と共に八千代と三城の元へと向かう。 

 地面の黒泥は徐々に消えていていっている。

 泥が干上がった地面を走っている同中。空より光線が降り注ぐ。

 柊にカバーされて被弾を免れるが生き残りの一般人に悉く着弾する。

 「っち!祁答院は何をしてる?お前なら大抵の敵は瞬殺だろうに」

 「確かに。祁答院さんの理解できない力なら余裕そう」

 「つまり余裕じゃない条件だということだ」

 「条件?」

 「祁答院の固有能力、祁答院家相伝の能力【粛清領域しゅくせいりょういき】は力の向きを変化させる覇王レベルの能力」

 「覇王?」

 「能力の序列の話だ。まぁその辺は俺以外から詳しく聞け。それは力の向きを変化させる能力。様々な力に干渉する」

 「力に干渉?あ、じゃあこの前コンテナが浮いていたりしたのも」

 「最も祁答院の場合は普通の粛清領域以上の力を出してるからな。だから人類最強なんて言われる」

 「じゃあ苦戦する理由は」

 「最強といっても無敵ではない。相性の良し悪しもある。っと、ここを左だ」

 二人は覇道技の一つ〈瞬歩しゅんほ〉で自転車より少し早いくらいの速度で京都の町を駆け抜ける。

 「次の突き当りを右に行く。そこまで一気にかける。掴まれ」

 「はい!」

 葵が柊の手をとると柊は足にグッと力をこめる。

 「〈神速〉」

 直線距離をひとっとびで一気に距離を稼ぐ。

 「もういっちょ〈神速〉」

 一気に突き当りが見えてくる。

 「右だ。〈瞬歩〉」

 「はい」

 左腕は先ほどより更に魔力を帯びてより異質な光を放ち始めていた。


To be continued.

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