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アカギ戦記  作者: 饅頭
一章【京都百鬼夜行】
28/130

柊 司【2】

 「〈流星連撃打りゅうせいれんげきだ〉」

 京都の町中に出現した巨大な石山を柊司は目にもとまらぬ速さで殴り、削り、破壊する。

 砕かれた石山の中よりライダースーツの男が現れる。

 柊はラッシュを止めずそのまま男に殴りかかる。

 「〈土壌鉱山どじょうこうざん〉」

 柊が男に殴る寸前に男の足元から金や鉄、宝石の鋭利な石が一気に吐出する。

 「っち!」

 ラッシュを止めて柊は後方へと飛び、攻撃をかわす。

 「逃がすか。〈流砂りゅうさ〉」

 アスファルトが一瞬のうちに砂へと変質し柊の足がとられる。

 「砂!?」

 「更に!〈泥沼どろぬま〉」

 男が砂の中へ手を突っ込むと柊の足元が泥の底なし沼へと変質する

 「〈空歩くうほ〉」

 沼に沈み込むより早く、柊は地を蹴り空を蹴り空中へと離脱する。

 「空中に逃げるか、だがその技。空中を自由に移動できるわけじゃないな」

 「問題ない。障害物がないならな」

 「なに?」

 「〈神速空式しんそくくうしき〉」

 男は柊から一瞬たりとも目を離さなかった。一瞬たりとも瞬きをしなかった。

 柊は一瞬で男との間合いを恋人同士がキスをするような距離感まで詰める。

 「〈烈風脚れっぷうきゃく〉」

 柊の放った回し蹴りは男のヘルメットを砕き割り男の頭部を的確にとらえ、男を50メートルほど蹴り飛ばした。

 「少し、加減したから死んで無いとは思うが」

 柊が地面に倒れている男の元へと近づいていく。

 男は頭部から少量の出血をしていたが呼吸はありけられたショックで気絶しているようだった。

 「あー、これしばらく起きねえな。じゃま今のうちにふんじばるか」

 柊は手慣れた手つきで男を縛り上げるとスマホを取り出して氷室へと連絡を取る。

 「もしもし。俺、こっちはスカ」

 『あぁ柊か。私の方もスカだ。そして既に始まったようだね。百鬼夜行が』

 「そうだな。目的はなんなのかしらんが」

 『それなら、こっちが多少聞き出せた。要約すると神の顕現』

 「神の顕現?」

 『そうだ。祁答院に連絡しようにもつながらない。アイツのことだから死んで無いと思うが、祁答院の事を認知している奴が祁答院を抑えるカードを切ってきたとみるのが妥当だろう』

 「どうする?」

 『他の地点の者との速やかな合流。葵の持ち場の位置から夜が始まり、そして魑魅魍魎が押し寄せてきた。恐らく蘆屋はそこだ』

 「なら俺が速攻で叩く」

 『おいちょっとm』

 なにか言いかけた氷室の言葉を無視して電話を切った柊。

 そしてスマホを頬り投げる。

 「〈神速しんそく〉」

 スマホをその場に放置して柊は葵たちの元へと走っていく。


To be continued.

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