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アカギ戦記  作者: 饅頭
一章【京都百鬼夜行】
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ボイジャー

 「限定解除をする」

 「了解だマスター。だが忠告はしたぞ」

 「うん。でも覚悟を決める。この瞬間まで覚悟したつもりでいた。覚悟してきていたと思ってた。でもどこか他人事でなんとなくだった。多分、みんな必死に戦ってる。だから私も必死の覚悟で」

 「おお実にイイ心がけだね、敵でないなら今すぐ何かあげたいくらいに。そのっかうごに免じて全力で殺してあげよう」

 葵は蘆屋を見上げ深く深呼吸をする。

 そして両の手を合わせる。

 「限定解除4・・・」

 パリーン!

 葵が術式を発動する寸前に真上に浮かんだ黒い太陽が消滅し歪んでいた景色が元に戻る。

 そして葵たちと蘆屋の間に割って入るように空から何者かが降り立つ。

 全身が赤いバトルスーツに包まれさながら仮面のライダーのような見た目をしている。

 「着地成功」

 『相棒。あそこの見下ろしてきている袈裟の奴から今破壊した黒い太陽と似た魔力を感じるぞ』

 「あれか。じゃ、俺の敵はアイツってわけだ」

 自分の腕と会話する奇妙な男は蘆屋を指さす。

 「速攻でいくぜ〈ターボアクセル〉」

 『〈Time Acceleration〉』

 男のスーツより甲高い金属音が鳴り響きだす。

 『〈1st〉』

 瞬きの一瞬で男は蘆屋の目の前に飛び上がる。

 そして空中で身をひるがえし回し蹴りを入れようとする

 「メリー!」

 「うん」

 蘆屋はメリーの力を使ってその場から離脱。 

 そして移動した先は葵たちの背後へ。

 「致し方ない。死ぬがいい」

 「させるか!」 

 『〈2nd〉』

 先ほどより早く、男は蘆屋の目の前へと移動する。

 「メリー!」

 『〈3rd〉』

 再度蘆屋が移動するよりも早く男は蘆屋を殴り飛ばした。

 通りへと投げ出される。

 「一気に畳みかける」

 『駄目だ相棒〈cooling〉』

 男の全身から高温の蒸気が吹きあがり鳴り響いていた金属音も収まっていた。

 「やっぱ三速以上は体がついていかないな。そういえば君らって何者なのさ?」

 「え?あっ。私は赤城葵」

 「私はヤクモ」

 「へーそうなんだ。俺は市ヶ谷蓮いちがや れんっていうんだ。こっちは相棒のゼノン」

 蓮は右腕を指さして紹介する。

 『俺はゼノンだ。この男の相棒だ。ところでお前ら、超常対策秘匿機関の人間だろ?いや、片方は人じゃねえな』

 「はい。そうです。あのあなた方は?」

 「ボイジャー」

 「ボイジャー?」

 「知らないのか?そうか、まぁとりあえずここは俺に任せておけ」

 蓮は殴り飛ばされた蘆屋の方へと歩いていく。

 「どうするマスター?」

 「とりあえず。高いところで様子をみよう」

 「了解」

 ヤクモは葵を抱えて建物の上へとひょいと飛び上がる。

 蓮は黒い泥の上に立ち上がった蘆屋に平然と近づき泥の中へと足を踏み入れる。

 「私の黒泥の上を歩くだと?ふざけた真似を」

 「あぁ効かないよ。わかりやすく言うなら祁答院家の魔術。粛清領域のそれと近いかな。このスーツは実態と非実態の間みたいなもんでね」

 「ならこいつでどうだ?邪竜!」

 再び泥の中より竜が現れる。

 『おい相棒、さっき俺が感じた反応は間違いじゃなかった。あれは紛れもなく古龍種の一体。グレアだ』

 「あれらを殺せ邪竜」

 「GAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!!!!!!!!」

 「〈ドラゴンダイブ〉」

 『〈Maximum Meteor〉』

 爆音とともに空高く蓮は飛び上がる。

 そして邪竜のはるか頭上で円を描くように旋回をする。

 「叩き落せ!」

 蘆屋の命令を受け邪竜は身をかがめ火炎袋を大きく膨らませる。

 狙いを定め巨大な火球を蓮に向かって放つ。

 火球が放たれたと同時に蓮は一気に邪竜向かって流星の如く急降下する。

 放たれた火球を真正面から打ち破り邪竜の胴体に風穴を開ける


To be continued.

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