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アカギ戦記  作者: 饅頭
一章【京都百鬼夜行】
17/130

柊 司

 同日、12時45分、烏丸北大路の交差点。

 道路のど真ん中で二人の成人男性が殴りあいを繰り広げていた。

 かたや少し褐色の日本人の男性。身長はそこそこ少しチャラついた格好の男。

 かたやライダースーツにヘルメットの男。

 互いにダメージはほとんど受けて無く互いの攻撃は普通に被弾したなら致命傷。

 「お前、俺の打撃でくたばらないなんて、どんな耐久力だそれ」

 「それはお前の打撃より俺の付与魔法によって強化されたこのライダースーツの強度が勝っているだけの事だろう」

 「いきがるなよ、犯罪者が!」

 「犯罪者?違うね、勝者こそが正義。故にこれは我々とお前らとの世界の奪い合い。蘆屋様は言っていた。此度の戦いはこの世界全体に向けた宣戦布告。超常対策秘匿機関はそれを止める為の組織なんだろ?」

 「そうだ。だから柊司ひいらぎ つかさの名において百鬼夜行なんてやらせてたまるか」

 「無意味なことを。〈土竜砂塵もぐらさじん〉」

 ライダースーツの男の足元から急激に砂塵が吹き荒れだした。

 吹き荒れた砂煙は周囲の景色を土の色に染め上げていく。

 「陰陽術か。あいにく、心得てないな」

 柊は腰を落とし攻撃に備える。

 そして突如として砂煙の中から巨大な爪が柊に襲い掛かる。

 「〈無刀抜剣むとうばっけん〉!」

 瞬時に手刀で爪をはじき返し再度構える。

 「やっぱその体術、厄介だな。竜術・・・ではないな」

 「あぁ、うちで考案してうちのもんが使ってる体術。覇道だ」

 「ならこれならどうだ」

 今度は柊の背後に鋭利な爪をだして巨大な土竜が襲い掛かりに来る。

 「〈竜装りゅうそう〉!」

 瞬時に柊の両の腕が黒く変色する。

 変色した腕は土竜の爪と衝突した時、金属同士のぶつかる音が鳴り響く。

 「ほう、なるほど、竜術も使えるのか」

 自慢の爪をはじかれた土竜は雄たけびを上げて柊を突き殺そうとする。

 「〈疾風脚しっぷうきゃく〉」

 左足を軸に目にもとまらぬ速さで回し蹴りを放つ。

 柊の蹴りは土竜の爪を破壊し体制を崩す。

 「〈大槌おおづち〉」

 軸足にした左足で飛躍し土竜の頭部へと踵落としを喰らわせる。

 その一撃をもって土竜は砂煙へと戻って消える。

 同時に周囲を覆った砂煙も晴れていく。

 「やるじゃないか。チンピラ」

 「黙れ犯罪者」


To be continued.

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