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アカギ戦記  作者: 饅頭
一章【京都百鬼夜行】
16/130

13部隊

 同時刻、伏見警察署武田交番付近。

 あたり一面に木々が生い茂っていた。

 硬いアスファルトを突き破りコンクリートの建物を飲み込み空高くへと樹木が伸びる。

 道行く人は木々につかまりそのまま圧迫死していく。

 そんな中を軽々と移動して敵を殴り飛ばす女性が一人いた。

 超常対策秘匿機関、13部隊が一人。八千代。

 彼女の尾てい骨からは一本の狐のような尾が生えていた。

 「やはり低俗な陰陽師はフィジカルが弱すぎますわね」

 「フィジカル鍛える陰陽師とか別のなにかだろうよ」

 八千代のぼやきに返したのが八千代のバディ。三城修也さんじょう しゅうや

 「というか。祁答院さんが来ないこと考えると、別のとこもあれてるのかな?」

 「けッ!あんなすかし男が来なくとも修也と私でこの程度速攻ですわ」

 「てか木の成長が止まらない。これ俺らも飲み込まれるんじゃないか!?」

 「恐らく、いや確実に、陰陽術の大樹侵食ですわね。巨大な大木になるまでその成長を終えませんわ。既に木の成長に巻き込まれた一般人の皆様を助けることは不可能と申し上げます」

 「仕方ないか。てか殴り飛ばした陰陽師はどこ行った?」

 「あら?少し目を離したすきに。といっても私の拳を受けたんです。五感がくるってるのでそう遠くには逃げれませんわ」

 「ならこの木々を一掃した方がいいかな」

 修也が腰に差している日本刀を抜刀しようとする。

 「修也、まだ生きて居る人がいる。ここは陰陽術には陰陽術」

 「わかった」

 修也は日本刀から手を離すと足元の木に手を触れる。

 「〈雷進らいしん〉」

 耳をつんざく破裂音と共に修也の置いた手から雷が走る。

 雷が走った木々は破裂し、所々が焦げて煙が上がっている。

 そして破裂した木々の間から先ほど八千代が殴り飛ばした陰陽師が姿を現した。

 「やるな。畜生、まだ頭がぐらつく。確かにその陰陽術なら 木 以外にはダメージを与えないからな」

 「三流術師がいきがらないことね」

 「そういうお前は、人でなしか。尾っぽがあるのを見ると、化け狐の類か」

 「八千代、まだ生きている人がいるからここじゃ大技は使えないよ」

 「そうね。だけど修也の陰陽術なら相克そうかつできる。うまいこと近くの鴨川まで追い込むしかないわね」

 「相談をする暇があるとでも思うなよ!〈茨樹海いばらじゅかい〉」

 今度は修也の焼いた木から幹を割っておびただしい棘をもった茨が無数に伸び始める。

 「だから、俺とお前じゃ相性最悪ぞ!」

 修也は自身に向かって伸びてくる茨を一本つかむ。

 「〈雷進〉!」

 再度術を無効化する。


To be continued.

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