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アカギ戦記  作者: 饅頭
四章【深淵都市ベルリン】
157/165

6月16日

 6月15日。

 ベルリンにおいて都市の一部が更地になった件について連日テレビで放映されている中一人のネット配信者の発言が話題となっていた。

 『普通立った数時間で都市の一部が更地なんてありえないよね。てか聞いた話じゃ更地になる数分前にはでっかい大穴が開いていたっていうじゃん。でもその証拠の動画が全くでないんだって!これってなんか巨大な組織の陰謀とかあるんじゃない!?うまいとこ情報操作されているとか!』

 そんな発言は信憑性の有り無しはよそに拡散される。

 それを見た者がまた新たに考察する。

 アナザーアースには情報を隠蔽し混乱を避けるための機能がある。

 だがそれを使うにはクロノスシステムの機能が完全であるのが前提である。

 教授、始祖、伯爵。

 この三つがそろっていない現状においてアナザーアースの使える機能は約60%である。

 情報操作や情報規制を行っても事態の収束は見込めない。

 

 翌日16日。

 葵は協和法廷から一時的に高速状態を解除されPSAの本部へと移送される。

 本部に到着後葵はすぐに第三フロアの一室へと連れられる。

 部屋にはすでに3人おり全員面識はなかったが恐らくPSAのトップだとはすぐに理解する。

 葵が部屋に合いると部屋まで連れてきた第二部隊の隊員はすぐに退室する。

 「あの。いきなり今朝に拘束解除を言い渡されて弾丸でここまで来たのでちょっと状況が呑み込めていないのですが・・・・」

 「すまない。何分急を要するのだよ。あぁ初めましてだね。私の名前はキング・ヴィレッチだ」

 「!そ、総統閣下!すいません。渡された資料で名前は把握していたのですが」

 「いや。気にするな。っと本題に入る前に一つ聞いておきたい」

 「はい。なんなりと」

 「赤城葵、君はベルリンでの大穴の中で悪魔と契約をしたと聞いているが間違いないか?」

 「間違いありません」

 「その悪魔はどこに?」

 『ここにいますとも』

 マモンが葵の影より浮上して姿を現す。

 「君が強欲の魔王だね」

 『無論私が強欲の魔王です。それがなにか?』

 「いや、君の様な存在が人と契約するとはと思ってね」

 『そういうこともあり得ますね。そこの天使が人の見方をするように。悪魔にもあくまで気まぐれがあるとでも思っていただけたら』

 「天使?」

 『えぇそちらの女性が天使ですね』

 「流石悪魔とでも言っておきましょう。初めまして赤城葵さん。私は天使のガブリエルです。分け合って現在はPSAの抑止力として動いています。理由は今はいいでしょう」

 ガブリエルと名乗った天使は翼を展開させて軽く頭を下げる。つられて葵も頭を下げる。

 「一応私も名乗っておこう」

 そういってキングの横に控えていた男が立ち上がる。

 「私はバスター・アルムンドだ。ガブと同じく抑止力であり、人ではない」

 「バスターは竜人だ。まぁその辺のことはとりあえず置いておいてだ。今回君を呼びつけた理由はその悪魔の件ともう一つ」

 「はい」

 「まだこの件はPSAでもごく一部のものしか知らないのだが、祁答院杏良太の消息が立たれた」

 「え?」

 「驚くのも無理もない。私自身信じられなかった。アナザーアースの観測によれば突如として祁答院杏良太の反応がロスとされた。おそらく封印系の何かだと思われる」

 「でも祁答院さんの能力ってそういうの効かないような気がするんですけど」

 「能力の類ならそうかもしれない。だが武具などに付与されている力は例外だ。汎用性がない代わりにその一点に特化しているからこそ特攻武器なんてものが存在する」

 「じゃあ祁答院さんはその特攻系の武器でってことですかね」

 「恐らくな。封印されていると仮定してツングースカ隕石跡地が最後のシグナルポイとに当たる」

 「じゃあその場所に向かえば」

 「うむ。だがその前に封印を解除する道具をとりに行ってもらいたい。そこのガブリエルと共に」

 

To be continued.

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