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アカギ戦記  作者: 饅頭
四章【深淵都市ベルリン】
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浮上

 ブランデンブルク門が崩れアーサーは左腕を焼き切られそのまま奈落へと落ちそうになる。

 だがその体は奈落から当然侵食してきた大樹によって受け止められる。

 「なんですの!?この大樹は」

 「これは冥界の植物。奈落からそんなものは出てくるはずがない。いやそれよりも。っつ左腕はいたしかたない。大穴が閉じ始めている!」

 アーサーは急いで水晶を取り出すとその水晶は輝きを失い石の様な色をしている。

 「なんだかわかりませんけど。好機ですわね!」

 ロゼはその場で右手を高らかに上げる。

 すると掲げた掌に周囲のオドが一気に収縮しだす。

 「これはわたくしのオリジナルですわ。〈パーティクルブラスター〉」

 ロゼの掌より真上に放たれた青白い光線は放物線を描くようにその軌道を変えてアーサーへと迫る。

 「〈リキッドボディ〉」

 アーサーはその体を液化させロゼの光線による直撃を免れる。

 すぐに液化した体は固体化する。

 本来この技はあらゆる攻撃を通過させることでダメージを受けない技だがロゼの攻撃に至っては例外である。

 アーサーは血反吐をはいて膝をつく。

 「まずいな。かなりまずい。今ここで終わるわけにはいかないのだよ」

 「いいえ。おわりですわ。貴方はここでとらえますわ。逃走するならこっからは殺すつもりでいかせていただきますわよ」

 「君、そこまでだよ」

 突如としてさっきまで誰もいなかった半壊したブランデンブルク門の上に男が一人立っている。

 「新手ですの!?」

 「明智いいところに。撤退を」

 「アーサー。君はこの僕に逃げろと言いたいのかな?それは少しばかり不快だね。ナンバー5がこのナンバー4にたてつくなんて。まぁここで君というナンバーが落ちても代打はすぐに用意できる。全員まとめて等しく降り注ぐ災害を受けるといいさ」

 「あなたもここでとらえますわ。何もさせませんわよ」

 ロゼは再び掌を上に掲げる。

 「何もさせない。それは僕のセリフだ。〈超じょ」

 明智が呪文を唱えようとしたとき、それを遮るように奈落より一隻の帆船が浮上する。

 ロゼは思考する。新たな脅威か。それとも別の何か・・・。味方なのか敵なのか。

 だがその思考はすぐに止まる。

 その帆船の船首には葵の姿があった。


To be continued.

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