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アカギ戦記  作者: 饅頭
四章【深淵都市ベルリン】
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駆逐艦

 不快感、空へ落ちるという身の毛のよだつ感覚。

 サムライソードは剣聖の異名を持つ男に宇宙そらまで切り飛ばされていた。

 「・・・・」

 ほとんど真空状態のその場所において彼の声はどこへも届かない。

 呼吸ができない。

 だが彼には問題にならない。

 問題があるとすれば抵抗がないので体を動かしても地球へ中々たどり着けない。

 そして彼は決断する。

 次の肉体へ望みを託すことを。

 剣聖フランシスとの戦闘の記憶を次なる己へとたくしサムライソードは自害する。


 「さすがに宇宙からは戻れないよね。それにしても寒い、サムライソードを空へ運ぶのに手間取ってしまった。速攻でもどらな・・・ければ・・・・」

 フランシスの視界に入った物体がフランシスの言葉を詰まらせる。

 「軍艦・・・駆逐艦か。いや、違う。そこじゃない。空を飛ぶ軍艦だと・・・!?」

 雲海の中より現れたのは一隻の軍艦。

 歴史上どの文献ともかぶらない駆逐艦。

 「この世界に空飛ぶ駆逐艦を開発したなんて記録はない。となると彼ら、アークの船ということか。なるほど。どおりで動向が読めないわけだ。空を移動しているのだから」

 駆逐艦はものすごい速さでフランシスへと迫る。

 「真っ二つにして破壊するのは容易だね。だが生け捕りの法が有益か」

 フランシスは駆逐艦より高く飛行して突っ込んできた駆逐艦の甲板へと降り立つ。

 「さて、艦内探し回るのも骨が折れるからだれか手っ取り早く出てきてくれないかな」

 フランシスが司令塔を眺めていると眼前の砲塔がゆっくりと動きフランシスを狙う。

 「甲板にいる人間に弾が当たるわけないだろ?脅しのつもりなら無意味だよ」

 ズドンという音と共に放たれたのは弾ではない。

 それは先ほど空へと打ち上げたはずの男。

 主砲より放たれたのはフランシスが地球の外へと追いやったサムライソード。

 爆薬の勢いで弾丸のごとくサムライソードはまっすぐフランシスへと切りかかる。

 突然のことにフランシスの思考が追い付かず、すぐさま剣で防ごうとするが体制を崩し駆逐艦の外へと切り飛ばされる。

 「どういうことだ。奴は確かに宇宙にいるはずだ。影武者?いやそういうのではない。もっと悍ましい何かだ」

 空を落下していくフランシスを追い駆逐艦よりサムライソードが飛来する。

 それも先ほどより洗練された動きをもって、空中をけって加速しフランシスの位置まで追いつき刀を振り下ろす。

 フランシスはそれを剣で受ける。

 無論、さらに早く下へと落ちていく。

 そして先ほどサムライソードを落とした地点へと衝突する。

 

To be continued.

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