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アカギ戦記  作者: 饅頭
三章前半【仮面夜会ロンドン】
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法廷

 葵が目を覚ますとそこは4畳半ほどの広さの一室だった。

 四方を壁で囲われており明かりは壁にかけられた蝋燭の火のみ。

 時間すらわからず貴重品は全て没収されていた。

 両手首は手錠により自由を制限されている。

 「・・・」

 しゃべることはできない。

 首に付けられたチョーカーに音を吸われているような妙な感覚だけが残る。

 数分、いや数時間、それ以上か。

 気が付けば眠ってしまっていた。


 肩をゆすられ目を開くとそこには見知らぬ男が立っており私を立ち上がらせる。

 「赤城葵被告。同行してくれたまえ」

 「・・・」

 葵は声が出ずただ口をパクパクと動かす。

 白いトレンチコートの男に連れられて葵は長い廊下を歩いていく。

 しばらく行くと突き当りに大きな観音開きの扉が現れる。

 男は腕時計で時間を確認した後、扉を二度ノックする。

 扉が開かれると大きな部屋へと続いていた。

 連れられるがままに部屋に入るとそこがどういう部屋なのか一瞬で理解する。

 法廷、裁判所、罪を裁かれる場所。

 葵は部屋を入って右側の席へと誘導される。

 やがて葵が入ってきた扉が閉じられる。

 扉がある壁より高い位置に傍聴席が設けられいる。傍聴席には見知った顔も数人見える。

 葵を連れてきた男は葵の背後に腰を掛ける。

 そして葵の右側には同じ方向を向いて座る祁答院杏良太がいる。

 正面の証言台を挟んで反対側に葵と向き合って座っているのは祭服を着た男性が二名、どちらも知らぬ顔が腰かけている。

 左手には先に述べた傍聴席がありそこより証言台を挟み対面、つまり葵からみて右側にはひな壇の様に手前と奥に机と椅子があり、奥には裁判官と思しき人物とそれぞれ左右に裁判員と思しき二人の男性が、手前には書記と思しき二人の女性が座している。

 カンカンと裁判官が木槌ガベルを二度叩く。

 木槌の音で少しざわついていた法廷内が静寂へと包まれる。

 そしてそれを確認した裁判官が口を開く。

 「これより特定危険種、吸血鬼個体名ヤクモ解放事件の裁判を開始する」


To be continued.

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