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アカギ戦記  作者: 饅頭
三章前半【仮面夜会ロンドン】
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謎の男

 葵と男の距離は5メートルほど。

 あと数歩で男の間合い。

 葵は咄嗟に両手を地面につける。

 「〈ソイルウォール〉」

 魔法を唱えると地面がうねり、葵の正面に土壁が出現する。

 男の視界を遮ることにより選択肢を増やす。

 だが男は迷わずまっすぐ進む。

 「〈セクスタプルアクセル〉」

 加速魔法をかけて葵は一気に土壁の右側へと飛び出す。

 そのまま男の横を駆け抜けて出口にたどり着く。

 

 はずだった。

 

 気が付けば強い衝撃が体中を走る。

 「ぐはっ!」

 思わず血反吐が出る。

 何をされたか理解できない。

 いや、理解したくない。

 「っつ!っはぁ!」

 うまく息ができない、視界が少し揺れる。

 壁によ垂れかかりながらなんとか立ち上がる。

 「何をされたか理解していない顔だな。アクセル、加速魔法で超速で動けば俺から逃げきれるとでも思ったのか?」

 腹部に強烈な痛みが走り思わず抑える。

 あの一瞬で的確に蹴ってきたの?

 「オズボーンが緊急放送したからどれほどの相手かと思ったが、存外大したことないな。これを使うまでもない」

 男は刀をくるりと逆手持ちにしてコンクリートの床に突き立てる。

 「どんな怪力してるのよ」

 「じゃ、まぁ死んでくれ」

 瞬きする間もなく気が付けば男の手は葵の胸ぐらをつかみ宙へと持ち上げる。

 「〈フルアーマー〉!」

 咄嗟に葵は物理防御魔法を展開させる。

 そのまま葵は天地がひっくり返り頭から地面に叩きつけられる。

 寸での判断で頭部を守れたがすぐ次の攻撃がやってくる。

 「!」

 気が付けば葵は地面をボロ雑巾の様に転げる。

 「知恵は時に毒になる。魔術なんてもん覚えてなければもっと楽に死ねただろうに」

 「はぁ・・はぁ・・・。っく!」

 葵はボロボロになりながらも上体を起こし、左腕をゆっくりと正面へ伸ばす。

 「次で殺す」

 「〈テレポート〉!」

 コンマ1秒、葵の魔法が早く発動する。

 男の拳が衝突する前に葵は受け付け横のドア前に瞬間移動する。

 そしてその扉を閉めてすぐに開く。

 その扉は招待状が部屋とリンクする。

 つまり葵が部屋の扉を開けばそこより現れるのはただ一人。

 「助っ人登場ですわ」

 

To be continued.

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