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アカギ戦記  作者: 饅頭
三章前半【仮面夜会ロンドン】
103/160

踊る会議

 南太平洋、沖合。

 時刻はPM7:00。

 超常対策秘匿機関、人呼んでPSAの本部ヴァルハラ拠点。

 海上に見えるのは巨大な一隻の空母のみ。

 そして空母は特殊な防壁により一定距離近づかなければ視認は不可能。

 その第三フロアつまり海中三階といったあたりであろう。

 第三フロアはPSAの作戦会議室となっており、その場にはPSAの最高責任者。総統閣下並びに元帥、役員の総勢7人が座している。

 そこへ招集されてやってきた現人類最強の男。

 祁答院杏良太が会議室の中へと入室する。

 「招集命令に従い祁答院杏良太。参上いたしました」

 祁答院が敬礼をすると総統閣下が口を開く。

 「早かったな。流石は現人類最強といったとこか」

 「やめてくださいキング・ヴィレッチ総統閣下。3月ほど前の戦いで苦渋を飲んだばかりです」

 「だが未だに黒星はないのだろう」

 「相手によっては負けるでしょう。能力的にそれだよりになる私は」

 「あまり無駄話をしないで本題に行ったらどうだ?」

 「あぁすまないねゼノ・レーゼ元帥」

 「ねぇ杏良太君以外の抑止力はどうしたの?」

 続けざまに閣下が口を開く前にしゃべりだしたのは、日本拠点の最高責任者である黒羽祐希くろばね ゆうき役員。

 「はい。アルムンドさんはヴィレッチ国立魔法大学院へ調査に出ています。ガブは今回13部隊の赤城が向かったオークションへの潜入です」

 他の役員が別の質問をしようとするが閣下が静止する。

 「確かこれで7週目か。後手にまわるということは情報戦において完全に負けている。前回の時は蘆屋恭介なる人物はいないと聞くが」

 「えぇアルムンドに聞いた方が早いと思いますが。この拠点が襲撃されていないことが現状の救いですが」

 「そうだな。ひとまずは現状の最優先事項は逃亡した蘆屋恭介。そして顕現後に姿を消した厄災。やはり他の二大巨頭との友好関係が必須か・・・」

 「総統閣下!」

 「なんだブラッド・スミス役員」

 「魔術協会とはまだしも教会の連中とは現状の接点の少なさから厳しいものがあるかと」

 「アメリカのもそう思うか?」

 「イギリスのも同意見のようだな」

 「静粛にしたまえ」 

 閣下の一言で二人は口を閉じる。

 『会議は踊れどされど進まずとはまったくもってこのことだな』

 作戦本部のモニターが突如として点灯しサウンドオンリーという英文が表示される。

 「教授か。口出しは控えてもらいたいが」

 『君達より有意義なことを言えると思うが閣下がそういうならば仕方あるまい』

 「閣下に対して無礼だぞ!」

 『黙れ三下。ブラッド・スミス、君ごときがこの私に口出しをしないでもらえるかな』

 「ッ!」

 『よろしい。私としては君達人類がどんな悲惨な末路をたどろうと知ったことではないが・・・そうだな一つ言えることとしたら、これ以上のリスタートに勝機はない。精々気張るといい』


To be continued.

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