魔術基礎
「こんな高そうなところごちそうになってしまってなんだか申し訳ないです」
「気にせず食べてくれ。天ぷらもてまり寿司も美味いぞ」
色鮮やかなてまり寿司をみて葵は金額から目を背けることにした。
「ところで赤城君はどこまで魔法のことを知っているんだ?」
「そうですね。PSAに配属となってから聞いて知った程度の知識なので理解としては乏しいものだと思います」
「そうか。一つ提案何だが」
「はい」
「今回の剣が片付いた後一度イギリスに行ってみるといい」
「魔法学校ということですか?」
「そうだ。魔術協会とうちが管理している学校、【ヴィレッチ国立魔法大学院】。そこでなら様々な知識を身に付けられる。私が教えられるのは戦闘魔法だけだからな」
「そんな、今更勉学に励むなんて」
「気にすることはない。PSAに所属している者なら年齢問わず無料で全てのカリキュラムを受講できる」
「そうなんですね」
「まぁ無理にともいわないが、私から紹介文くらい出すことは出来る。といっても基礎はしっかりあった方がいいな。そもそも魔法とはなにか。それは魔力を用いた術である」
「確か、マナとかオドとかいう」
「そうだ。マナとは潜在能力である。つまり総量には個人差がある。赤城君は確か魔力量が多いと聞くが」
「はい。最初の測定で A だと聞きました」
「すごいな。私は C だ。正確にはC+++だがね」
「何がどのくらいすごいのかあまり実感がないんですが」
「もう少し細かく説明しようか。まず魔力量は7段階に分けられる。Fが適性無、微量にはあるが術を使うまでに至らない。Eが極小、Dが小、Cが並、Bが大、Aが極大、基本的にこのE~Aの五段階に当てはまる。そしてS。規格外と称される」
「ってことは祁答院さんはSってことですか?」
「いいや、計測不能らしい。EXだったはずだよ。赤城君のバディのヤクモも同じだったはずだ」
「そうだったんですね」
「次にオドだが、これは空間に存在する魔力だ。オドは何処にでも存在している。といっても神代よりはその量と濃度は薄いがな」
「あ、確かマナが魔法でオドが陰陽道って祁答院さんがおっしゃっていました」
「その通りだね。といってもそれは大まかなくくりであって、っとそろそろいい時間だな。この話はまた後でしよう。少し駅前で聞き込みに行くよ」
「はい!」
残りの料理を一気に平らげて伝票から目をそらしながら葵は葛城と店を出た。
To be continued.




