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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

ヤンデレとは何かと考えてたら、いつの間にかこんな短編ができていた。

作者: 海音²

これがヤンデレで合ってるのか!?

是非感想or意見を求む!

「なぁ、この世に未練や後悔、それと恨みがある状態で死ぬと、死んだ場所で地縛霊として留まるらしいぜ?」


「なんで私が、そう言うの苦手なのわかってて言うのかな?」


 私……西沢 由夏(にしざわ ゆか)と彼氏の今田 京介(いまだ きょうすけ)は、ベッドの中でそんな話をしていた。


「由夏が俺を捨てたら、地縛霊として一生由夏の家に付きまとってやるからな?」


「もう! そう言って逆に私か捨てられたりして」


 私は、意地悪っぽく笑う京介を、ジト目でみなから、彼の胸をポカポカと叩いた。


「あはは、悪かったって。もう怖い話はしないって」


「もう! 次怖い話したら口聞いてあげないんだから」


 頬を膨らませ彼に背を向けたが、彼は「拗ねんなよ」って笑いながら、私を抱きしめ膨らませた頬をつついてきた。だんだん私も拗ねてるのが馬鹿らしくなって、2人でつつき合いながら、笑いあった。

 この幸せが何時までも続くんだと信じて疑わなかった。


 私達は大学入学と共に付き合いだして、もうすぐ3年半になる。でも元々小さい頃からずっと一緒だったから、付き合いだしてもお互い気がラクで、2人っきりの時は、さっきみたいに(じゃ)れあったりするのが、日常的になってた。

 お互い就活とかも終わって後は卒業を待つだけとなってたのもあり……その年の12月私は妊娠した。


「ねぇ……京介。 大事な話があるんだけど……」


「改まってどうしたんだ?」


 私の事好きだし喜んでくれるかな? それとも……私と別れるとか言うのかな……? 私は不安と期待が入り交じった感情のまま、彼にどう伝えたらいいか悩んでた。

 彼は、いきなり私が真剣に話しかけるから、キョトンとした顔で私の方をじっと見つめてた。


「……最近来ないからさ……調べてみたんだけど……」


「調べた? 来ないって俺バイトの時以外毎日居ると思うけど?」


「京介の事じゃなくて……私……妊娠したみたいなの……」


 言ってしまった……京介からの返事を待つ時間が、かなり長く感じる……顔を見るのが怖くて私は返事を待つ間、俯いて目をギュッと閉じてその時を待った。


「え?……妊娠って……由夏と俺の……?」


「う……うん……私と……京介の子供……」


「そ……そうか……」


 京介は驚いて私をじっと見てる視線で感じながら、あまりにも重たい空気に、私は泣きそうになるのをグッと我慢して、京介の言葉を待った。


「な……なぁ由夏、妊娠半年って……その……お腹目立つのか?」


「いきなりそんな事言われてもわかんないよ……」


「そっか……ごめんな……卒業式の時、周りみたいに袴着れないよな……」


「妊娠の事より……卒業式の心配なの!?」


 私は、あまりにも予想外の言葉に苛立ち、顔を上げ京介を睨みつけた。そんな私を見て、何が面白いのか……京介は優しい笑みを私に向けてきた。


「そりゃ、ここまで通ったんだから、卒業したいだろ?」


「そんな先の話をしてるんじゃなくて、今私のお腹に子供がいるの! わかる? その事を話してるんでしょ!?」


「そうイライラしないでくれよ……お腹の子に触るだろ?」


 私は、深呼吸して苛立ちを抑えようとした。その時ふと二人の会話が噛み合ってない事に気がついた。京介も、私が気がついた事に気づいて安堵してた。


「産んで欲しいに決まってるだろ? ただ俺がそれを願ったら、由夏は卒業式の時、辛いだろなって思ったんだ」


「そ……そんなの辛くないよ……だって京介……産んで欲しいって……その……」


 私は、彼の言葉を聞いて、顔を真っ赤にさせながらモジモジして目を泳がせてた。だって、素直に嬉しかったんだもん……


「なぁ由夏。卒業したら……俺と結婚してくれないか?」


「うん……うん!」


 私は泣きながら彼のプロポーズを受け入れた。ムードなんか全く無いし、ロマンティックですらない。それでも私は嬉しくて、両手で何度も涙を拭っても溢れて止まらなかった。

 そんな私を抱き寄せ、お腹を気にかけてくれたのか、京介は後ろから抱きしめてくれた。私が泣き止むまで、包み込む様にずっと抱きしめてくれた。


 それから数日後、私と京介は、お互いの両親に集まってもらい、妊娠した事と卒業後結婚したい事を伝えた。私も京介も、親に怒られると思い怯えながら伝えたが、あっさり認めてくれた。ただ、「アレはちゃんとしろよ?」と京介の父親に言われ、恥ずかしくて私は顔を真っ赤にした。ただ、コレでずっと大好きだった京介と結婚できると思ったら、嬉しくて最後の方は顔がずっとにやけてしまった。

 このまま、結婚して子供が生まれて、私と京介と二人の子供の3人で今以上に、幸せになれるんだと()()()()、信じてやまなかった……


 年が明けて1月も中頃になった頃から、京介が急に忙しいからと、会う機会が減った。私はマタニティーブルーなのか、京介と会えない日々が続いて不安になってた。もしかしたら……浮気してるんじゃないかとすら、疑ってしまい、夜遅くに電話をかけることもあった。


 ただ京介は、なかなか電話に出ないし、出たとしても、「ごめんバイトもう少しかかりそう」とか、空いてる日会おうと言っても、「ごめんその日バイトで朝からずっとなんだ」と断られたりした。たまに、会えたとしても、京介は疲れてるからか、気がついたらすぐ寝てしまってた。そんな京介と、日に日に大きくなるお腹で、不安に押し潰されそうになって、気がついたら泣いてる事が増えてった……それでももう少しで結婚するんだと、私は必死に堪えた。


 3月に入り、もうすぐ卒業式って頃、私と京介はほとんど会わ無くなってた。電話もいつも出ないし断られるから、気がついたらかけることも無くなった。


 そんなある日、京介から電話があり、「今週の日曜あえないか?」と言われたので、私は喜んで承諾した。

 久々に京介から会いたいって言ってくれた事が、嬉しかったし、何より時期も時期だから、婚姻届とか持ってきたりしてって一人お腹を擦りながらはしゃいでた。


 そうだ! 折角だし、卒業祝い何か贈りたいな。そう思った私は、近くのショッピングモールへ来ていた。こんなに嬉しい気持ちで外に出たのは久しぶりで、ついつい浮かれて色んなお店を見て歩いた。


 そんな時、ふとジュエリーショップで私の足が止まった。そこに……京介が居たからだ。私は、彼にバレないようにそっと隠れ様子を伺った。もしかして……今まで会えなかったのって……この為? きっと彼は、サプライズのつもりでいるのだろうが、私は目撃してしまった。


 知ってしまったと言う申し訳ない思いと、今まで京介を疑って、勝手に不安になってしまった、自分を心の中で叱った。そして何より、私の為にと一生懸命頑張ってくれたって気持ちで、頬が緩み自然とニヤけてしまってた。思わず声をかけようとしたけど、ここで声をかけたら京介が可哀想だと思い、そっと離れようとしたその時……一人の女性が京介の腕に抱きついてきた。


 京介は照れながら、離れようとしてるけど、女性が腕を話すことは無かった。まるで仲のいいカップルがイチャイチャしながら指輪を選んでる感じにも見えた。


 私は何が起きてるのか分からなくなり、ただ体を震わせながら2人をじっと見てるしかできなかった。なにかの間違いであって欲しい……そう心で祈りながら……


 でも、現実は非情で、京介が受け取った指輪の入った箱の中を見て、女性が凄く喜んでるのを見て、私の頭の中でプチンと何かが切れる音が聞こえた。


 浮気どころか……私達を捨ててほかの女に行くの……? そんなの許すわけないじゃん……取り返さないと……私達の幸せを……どんな事をしてでも……


 私はガラスに反射して映る自分の姿を見て、思わず笑ってしまった。

 大きくなったお腹でアンバランスな体型……そして瞳はくすみ濁って光がなく、不敵な笑みをしていた。


 こんな私だから京介は盗られたんだ……そう思った私は、京介を取り返す為に、どす黒い感情を抱いたままショッピングモールを後にした。


 約束した日の朝早くに京介は来た。少し緊張した面持ちで、やってきたけど安心して♪ 私が京介を泥棒猫から守ってあげるから♪ お昼ご飯を食べて暫くしたら京介はぐっすり眠りについた。


 実は、京介のお皿にだけ睡眠薬を混ぜてたから、当たり前なんだけどね♪私はルンルンと鼻歌交じりに台所へ行き、この前買った刃渡りの長い包丁を握りしめ、京介の元へ戻ってきた。


「ふふっ♪京介が昔教えてくれたんだよ? 地縛霊の事♪」


 気持ちよさそうに寝てる、京介の頬を撫でながら、私はウットリした顔で話しかけた。


「恨み、後悔、未練……それがあれば()()()()の世界で幸せになれるんだよ♪」

 

 逆手に持った包丁を、両手で握りしめ、思いっきり振り上げた。


「少しだけ待っててね……すぐに私達も行くから♪」


 そう言って振り下ろそうとした瞬間突然京介のスマホが鳴った。

 タイミングが悪いスマホに私は舌打ちをし、誰からか気になったから、京介のスマホに来たメッセージを確認した……


 ───────────────────────


「ふぁ~。 ごめん由夏、俺寝ちゃってたみたいだ」


 寝起きで、頭をボリボリかきながら、京介は私に、謝ってきた。


「ふふっ♪ 仕方ないよ。 最近私にも会えないぐらい、ずっと忙しそうだったしね♪」


 私は何事も無かったかのように振る舞った。私は、京介が早く本題を言わないか、ソワソワしながら待った。


 あの時私が見た内容は……『ちゃんと由夏さんに渡せた? 従兄弟とはいえ私の義姉になるんだから約束通り、今度ちゃんと合わせてよね?』


 見た瞬間、私の勘違いだった事に気がついた。振り上げてた腕をゆっくり下ろし、包丁を元の位置に戻し、京介が起きるのを、寝顔を見ながらずっと待ってたのだ。


「由夏……大切な話があるんだ」


 キタキタ♪ 京介の話の内容がわかってるだけに、ニヤけてしまいそうになる顔を必死に抑え、私は京介に期待に満ちた眼差しを向けた。


「何かな?」


「受け取って欲しいものがあるんだ……その……」


 ああん! もう焦れったいなぁ! 早く言えばいいのに♪ あっ、私上手く泣けるかな? まぁその辺は、別に流れに任せたらいっか♪ うふふっ♪ 京介これから先も、()()()一緒にいようね♪

お楽しみいただけましたでしょうか?




是非感想と評価よろしくお願いします!!




☆☆☆☆☆→★★★★★




なんてこともして貰えたら、今後のモチベーションにもなりとても喜びます!


前書きにも書いたけど、感想or意見待ってます!

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― 新着の感想 ―
[一言] 語尾に♪ってついてるのがあまり好きじゃない
[一言] これはヤンデレですね。勘違いして、早とちりしてしまったのが、ゆかさん失敗ですね。 面白かったのでまたヤンデレ書いて下さい!
感想一覧
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