ぐう:混浴のワニ ちょき:混浴の女 ぱあ:混浴の刺青
幼い頃から見飽きていた花火に、目を奪われたことがある。
毎日さよならを告げることの出来る友達がまだいた夏。
蝉の鳴き声がやけに静かだと感じたあの夜。
物心ついたときから、誉められることも、認められることも多かった私は、性格こそひねくれてはいなかったけど。
目を伏せながら生きているような人間に、目を向けるようなことはしなかった。
『傷つくことで、人の痛みを知ることができる』
人の痛みを知らないまま、一生傷つかない人生をこのまま送ったほうが遥かに幸せだと思っていた。
浴衣姿の似合う綺麗な女友達に囲まれながら、大して好きでもないわたあめを舐めていた。
歩き疲れた私達は公園で一休みすることにした。
公園につくと、視界にはクラスの男子の集団と、冴えない女子の3人組と、一人でベンチに座っているみすぼらしい男を同時に見つけた。
私の友達ははしゃぎだして、男子の集団に近づいていった。
冴えない女子がこちらに気づいてふろうとした手を、途中で下げた。
円になって男女で五月蝿く話している中、私は気恥ずかしくてわたあめを舐めるのに夢中なふりをした。
突然打ち上がった花火は、幼い頃から見飽きた花火だった。
けれど、このあと、非日常が訪れる。
女子に囲まれていた男子のうちの一人が私に近づいてきて。
私は少しドキドキして。
ベンチに座っていた男が立ち上がって。
私は、当然のように目もくれず。
私の思春期は、そこで。
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女「わぁっ!!!!」
女「はぁ……はぁ……」
女「私、寝ちゃってたのかな」
女「やばい、今何時だろう!」
女「単位ぎりぎりなんだから自主休講なんてできないのに!」
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女「ぎりぎり電車に間に合った…」
女「今朝も、あの男は私より先に来ていて」
女「私はあの男に手前側に座って。お互い一言も喋らずにいて」
女「ごつい身体ですぐのぼせて、また私よりも早くあがって」
女「一言も話しかけない態度に私はイライラして、不貞腐れて、いつの間にかうたた寝しちゃって」
女「嫌な夢を見たんだった……」
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女「大学に来る四年生なんて、リクルートスーツ着た就活中の人たちばっかり」
女「まぁ私には関係ない話だけど」
女「残りの半年間、私は老後を過ごすんだ」
女「文学の授業の教授がヘミングウェイの言葉を言ってた。『若者に知恵が、老人に力さえあれば』」
女「私は体力も気力のある若いうちに、自分の好きなことをして、見たいものを見て、浸かりたいものに浸かるんだ」
女「社会人になって、周囲の人が『老後にはこんなことをしたいな』って言ってる中で」
女「『私はもう老後を過ごしましたけど』ってこころの中でつぶやくんだ」
女「はぁ、自分が嫌いだな。お父さん、一生私の面倒見てくれないかな」
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友「あれ、女ちゃん!?」
女「あっ、友ちゃん!!」
友「何してんの!?授業!!」
女「授業だよ授業!!友ちゃんリクスーだね」
友「そうだよ就活だよ―。私はもう内定持ってるんだけどね。女ちゃんは大丈夫そう?」
女「そうだなぁ……最高のニートになれそう」
友「うける!私もニートなる!」
女「なろなろ!」
友「なろうね。マラソンも一緒に走ってゴールして、飲み会は行けたら行くし、ニートもなれたらなろうね」
女「絶対裏切る気でしょ!」
友「あはは!!じゃあお互いがんばろうね」
女「うん!またね」
友「あっ、結局就活どうなの?」
女「……うーん、まぁなんとかなってるというか……」
友「そうなんだ!じゃあまた!」
/
女「…………」ザバァ
男「…………」
女「…………」
男「…………」
女「…………」
男「…………」
女「…………」
男「…………」
女「…………」
男「…………」ザバァ
/
女「今日も一言も話さなかったな」
女「大学で友達にさりげなくマウンティングされた話とかしたかったのに」
女「海外に行ったり、おばあちゃんちに泊まったり。私はどこかに逃げ出したいだけなんだろうな」
女「はぁ……」
女「明日は授業ないし、どこかまた遊びに行こうかな」
/
女「……んんん。8時かぁ」
女「目覚まし無しで起きるのって最高」
女「そう思えるのも普段早起きしてるおかげだな。昼夜逆転して14時過ぎに起きたときとか絶望だし」
女「おばあちゃん朝ごはん置いててくれてる。おいしそー」
女「ご飯食べたら、ちゃんとお化粧して、街中のおしゃれなカフェで読書でも決め込もうかしら」
女「それとも映画館にでも行こうかな」
女「それとも……」
/
女「とりあえずということでまた混浴に来てしまった」
女「お昼時に来るのって初めてかもしれないな」
女「男の人が入ってたらどうしよう……」
女「でも女の人が来てたら少しおしゃべりできるかもしれないな」
女「よし。ものは試しだ」
/
ジー……
女「(えっ……)」
ジロジロ……
女「(おじさんが3人いる……)」
ジー…
女「(なんか視線を感じるような…)」
女「(しかもなんでだろ、ペットボトルが置いてある)」
女「(なんか怖いな。体流したらすぐ出ちゃおうかな……)」
男性1「おじょうちゃん、ここよく来るの?」
女「え、あ、あの…」
男性2「ここは良いよぉ。景色もきれいだし、お湯も身体の芯から温めてくれるし」
女「は、はい…」
男性3「おいおい、やめろって。いきなり話しかけられてお嬢ちゃんも嫌がってるじゃないか」
女「いや、そんな…」
男性1「わりぃわりぃ。俺達は釣り仲間でね。この付近の釣り場に来た帰りなんだ」
男性2「今日は坊主だったよ。昨日はけっこう釣れたんだけどなぁ」
男性3「ちなみにこいつは毎日ハゲだけどな」
男性1「がっはっは!」
男性2「うるせー!お前もそう変わらんだろ!」
女「(悪い人たちじゃなさそう?)」
/
男2「でもまぁ、こうやって湯に浸かってると、どうでもよくなっちゃうね」
男1「お嬢ちゃんは釣りやったことある?」
女「いえ、ないです」
男1「今度おじちゃんが教えてやろうか?」
女「ええと…」
男3「お前らが喋りかけてばかりいるから困ってるだろ」
男1「ごめんごめん。身体流したらゆっくり話そうよ。俺も一人暮らしの娘の顔を最近見れていなくてね」
女「何年生なんですか?」
男1「高校二年生だよ」
女「高校生で一人暮らししてるんですか」
男1「あ、えーと、高校が遠くてね」
女「そうなんですか」
男1「まあ後でゆっくり話そうよ。身体洗っちゃいな」
女「はい」
/
女「…………」ワシャワシャ
女「…………」ワシャワシャ
女「(なんか凄い静かな気がする……)」
女「…………」ザバァ
女「よし」
男2「あれ、身体は洗わないの?」
女「はい?」
男2「いや、ここはみんなで使う場所だからさ。頭だけ洗って、身体洗わないってのはちょっと…」
女「あの、普段なら、あの人も見ないでくれるので、洗うんですけど、なんというか……」
男2「マナー違反はちょっとねぇ」
女「そうですよね、すいません…今日は失礼します…」
男3「おいおい。せっかくこんな山奥まで来てくれたのに可愛そうじゃないか」
男1「こんな潔癖野郎のいうことなんか気にせずきなよ。こいつの洗った身体より君の洗ってない体のほうが清潔に違いない」
男2「わ、悪かったよ…」
女「あの、今日は…」
男3「ほらほら、場所開けろ」
女「ちょっと……」
/
女「そ、それじゃあお邪魔します…」
男1「…………」
男2「…………」
男3「…………」
ジィー……
女「(なんか気持ち悪い…)」
男3「ちょっと、それはさすがに」
女「はい…?」
男3「バスタオルつけたまま入るのはマナー違反でしょ。さすがにそれくらいは知っておいてよ」
女「あの、でも……」
男3「タオルの繊維が湯に浮かんじゃうでしょうがぁあ!!」
女「ひっ!」ビクッ!
男3「おじさんたちだってタオル持ってないでしょ。ほら。つけてないでしょ」
女「嫌……」
男3「ほら。おじさんたちも見てみなって。バスタオルもとりなって」ニタニタ…
女「あの、わたしもう!」
男2「もうのぼせちゃったの?早すぎでしょ。これだから今の若い人は」
ガラガラ…
男「…………」
女「っ!」
女「(私より、のぼせるのが早い人が来た!!)」
/
男「…………」ザバァ
男1「おいなんだお前。身体も洗わずに入ってきて」
男「いつもこうだ」
男2「はぁ?」
女「はぁっ!?」
男「外にまで下品な声が聞こえてきたぞ」
男1「なんだお前」
男2「男のくせにバスタオルつけて、長い前髪しやがって。顔見せろや」
男「だったら前髪もないお前は男らしいかもな」
男2「てめぇ……」
男3「女男がのこのこ来やがって。邪魔なんだよ」
男「俺は男だ。そうだな、タオルを取るのがマナーだったな」
男「お前、ちょっとどけ」
女「え、いったい」
男「タオルは取るのが礼儀だったな」
バサリ…
/
女「キャッ!」
女「(バスタオル広げて、おじさんたちに、何見せつけてるんですか!!!)」
女「(後ろからは何も見えないけど…)」
男1「…………」ダラダラ…
男2「…………す、すまねぇ」アワアワ…
男3「……出ていく。出ていくって!!」
ザバァ!!ザバァザバァ!!
/
女「えっ、えっ。何が」
男1「け、けどな」
男1「あんたはもう二度と、ここには来れないぞ」
男「この場所はバスタオルをつけて入っても良いことになっている」
男1「はぁ?」
男「管理人のおばさんに直接確認した。ルールはそこの看板にも書いてある通りたった1つらしい」
男「『美しい景観を損ねることの無き様』」
男「わかったらさっさと出て行け。また釣りにでも行ってこい」
/
女「…………」
女「はぁーーー……」
女「どっと疲れました」
男「ちょうどいいな。この湯に浸かって休めばいい」
女「いったい、何をしたんですか?」
男「股間を見せつけた」
女「はぁ?」
男「それに驚いてやつらが逃げ出したんだ。やっぱり男の勝負はこうして決まるものだな」
女「何を漫画みたいなことを。というかその行為自体が美しい景観を損ねてるじゃないですか」
男「困った女性を守るのは美しい光景に分類されるだろう」
女「な、何を!」
女「最近だって無視してたくせに!!」
男「俺と関わるとろくなことがないんだよ」
女「今日も助けてもらいましたよ」
男「俺がどういうやつかもしらずにな」
女「悪い人ではないでしょう」
男「だったら、種明かしをしてやろうか」クル…
女「また背中を向けて、なんですか」
男「前だと少々衝撃が強すぎるんでな」
バサリ…
女「……う、わ、」
女「い、入れ墨が、下半身に、びっしり……」
男「これでおあいこだな。裸の後ろ姿を見られた者同士」ニヤリ
/
女「あの人達また来ますかね」
男「この辺に魚を釣れるような場所はない。お前も来たばかりで知らなかったのだろうがな」
女「そうなんですか」
男「混浴に手当たり次第手を付けてるワニだろう。ペットボトルも置いてある」
女「ワニ?」
男「女の身体を見るために混浴に張り付いている男をそう呼ぶんだよ」
男「群れで水の中に潜って獲物を待ち伏せする姿が動物のワニと似てるだろ」
男「水分補給も欠かせないからペットボトルまで持ってきてな」
男「ここに混浴があるというのをどこかで知って、良い女はいないかと来てたんだろう」
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女「本当に助かりました……怖くて逃げ出せなかったんです」
男「逃げ出せたさ、お前なら。ただ、苦痛な時間は少ないほうがいいと思ってな」
男「俺も人混みは苦手なんで、一見さんはお断りしたかったんだよ。ましてや常連になられても困る。湯が汚れるからな」
女「そ、それ!あなた身体流さずに先に入ってたんですね」
男「確かにお前は洗ってるな」
女「いつも見てたんですか!?」
男「身体を流す音が聞こえるだけだ」
女「マナー違反ですよ」
男「俺は管理人のおばさんに全てを認められている存在だ」
女「凄い自信ですね」
男「俺が街中の温泉に行かない理由がわかっただろう」
男「入りたくても入れないんだ。この刺青のせいで。日帰り温泉やスーパー銭湯などの温泉施設では刺青のある人間を拒否することができる」
男「一方、一般公衆浴場である銭湯では、刺青のある人間の入浴を拒否することはできない。『健康で文化的な最低限度の生活を営む権利』が刺青のある人間にも保証されているからな」
女「ここの施設は一般公衆浴場ってわけですね」
男「どうなんだろうな。古くからこの地で代々受け継いで温泉を守ってきたらしいが。実質はスーパー銭湯よりに近いとは思う」
女「お金も取られてますしね」
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女「無事に生存権を保証してくれる場所と出会えてよかったですね」
男「俺も最初は隠して入ろうか迷ったが、事情を説明したんだ。早朝の誰もいないような時間しか利用しないからとな」
女「どうなりましたか」
男「そのインクはなんだい?」
男「刺青です」
男「暴力団かなんかなの?」
男「もう足を洗いました」
男「洗った割には落ちてないじゃないか」
男「いや、洗ったというのはですね」
男「冗談だよ。入りな。ただし隠すんだよ」
男「いいんですか」
男「刺青がなくても隠すべきもんを隠さないやつも時々いるからね。あんたはそいつらよりはマシそうだ」
男「僕はそいつらよりも極悪人ですよ」
男「いいから入りな。ここにはね、日本の美しさが詰まっているんだよ。心を洗ってきな」
男「こんな会話をした覚えがある」
女「…………」
男「本当だぞ?」
女「いえ、疑ってるのではなく。その会話が嬉しくて、何度も反芻してたのかなって」
男「…………」カァ…
女「あれ、もうのぼせちゃいました?」
男「……バカ言え。今から楽しむところだ」
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女「私と会話をしたがらなかった理由もそのせいですか」
男「何のせいだ」
女「自分は認められるべき存在ではないとどこかで思っているせい」
女「元極道かなにかは知らないですけど、会話をすることってそんなに恐ろしいことですか?」
男「……お前は何もわかってない」
男「会話っていうのはな、会話をした相手と繋がり始める行為なんだよ。好きな相手であろうが、嫌いな相手であろうが。告白だろうが、喧嘩だろうが」
男「今日お前はあいつらと会話をしただろう。会話を始めたのが不幸の始まりだった」
男「学生時代に学ばなかったのか。最初の会話がうますぎるくらいに噛み合ったやつとは、後々悪い関係になると。最初はやさしくはなしかけられたって、素性はどんなやつかわからん」
女「どうでしょう。よくわかりませんが、だったらあなたとも今後悪い関係になってしまうのでしょうか」
男「別にお前と噛み合った記憶はないが」
女「今日も私がワニに噛みつかれそうになった時に、あなたが噛み付いてくれました、あなたとワニが噛み合いました」
男「何が言いたいのか」
女「よくも無視してましたねってことですよ!わかってるんですか!」
男「まるで会話が噛み合わん……」
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女「言ったでしょ。話し相手が欲しかったって」
男「ひよこかなんかと一緒だな。最初に見た方に親近感を覚える。俺がお前にやさしくしたのは今日だけで、今までは冷たいやつだったろう」
女「もしも最初に両手を広げて裸で独り言を叫んだ時に、後ろにいるのが今日のおじさん達だったとしたらもうここには来てなかったと思いますよ。大学付近の温泉に入ってから大学に向かっていたかも」
女「こんな隠れ家的な美しき景観とはおさらばでしたね」
女「人が少ないことに加えて、あなたがここに来る理由の2つがわかった気がします。一つは刺青があっても入れるから。もう一つは、やはりここが美しいから」
女「その理由の一つに、私とおしゃべりができるというものを入れてみませんか?」
男「……本当に馬鹿なやつだな。お前みたいなやつが、付き合ったら暴力を振るうような男と付き合う」
男「間違い電話で一目惚れ、いや、一聴き惚れした女の子が、相手の男に人生をめちゃくちゃにされた話を知っているのか」
男「ゲームセンターで、カフェで、コンビニで、素性をよく知らない男と親密になって人生を狂わされた女がどれだけいると思っている」
男「お前が今話している男だってな、素性は冷徹な……」
女「お前が今話している女の子ですよ」
男「はぁ?」
女「私と繋がりたくなければ、黙ってるのが正解でしょう。私とあなたがつながらない理由を話している時点で、私とあなたは繋がり始めているんじゃないですか」
女「私は帰国子女で、誰にでもフレンドリーですからね。勝手に好きになってストーカーされたら困りますが、良い茶飲み仲間、ならぬ湯浴び仲間になりましょう」
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男「……はぁー」
女「あっ、今幸せが一つ逃げました」
男「人がため息を付いてる所に追い打ちをかけるな」
女「あなたの残存幸せ数は残り18,000個です」
男「そんなにないだろ」
女「一年で365日で、残り50年生きるとして、ええと……」
男「1日1個くらいだ。多すぎる」
女「暗算早いですね」
男「のぼせるのもな。今日は失礼する」ザバァ
女「では私も失礼する」ザバァ
男「ついてくるな」
女「ついていきませんよ。更衣室は別ですし」
男「ああそう」
女「今日午後暇ですか?」
男「これから帰って寝るところだ」
女「お昼寝ですか」
男「俺にとっては夜だよ」
女「生活が不規則ですね。お仕事だからしょうがないですが。ご一緒にお茶できなくて残念です」
男「湯浴び仲間以上の関係になるつもりはない」
女「茶飲み仲間より親密そうじゃありません?」
男「じゃあな」
女「ええー、ちょっとー!」
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女「はぁ、はぁ!」
男「どうした」
女「ほら、服着てそっこう出ていくと思いましたもん。私もお化粧せずにそっこう出てきました」
女「前髪伸ばしといてよかったー」
男「お前が伸ばさなくても俺が伸ばしてるから大丈夫だ」
女「本当長いですよね。寡黙な雰囲気と似合ってますよ」
男「そりゃどうも」
女「これから駅までですか?」
男「残念ながらこっちだ」
女「お家はこのへんで?」
男「眠いんだ俺は。じゃあな」
女「あーそうですか。それじゃあ」
男「またな」
女「!?」
女「はい!それでは、また早朝!」
水面上の私は笑顔で。
水面下の私は震えていて。
逆に肩が凝ってしまいそうなくらいお湯に締め付けられていたけれど。
過去から離れていくことを実感するにつれ、身体の芯が少しずつ解きほぐされていく。
知っている。
たとえ話しかけなくたって、理不尽はいつも勝手に近寄ってくることくらい。
悪い出来事は突然空から咲いてくるのに、良い出来事は目を凝らして探さないといけない。
この世界が汚いものだとしても。
綺麗な花が一輪咲いていたら全てを否定しなくてもいいと思えるように。
悪そうに見えたけど、悪くなかった。
そんな人を、一人でも身近に視ることができたら、生きるのがずっと楽になるんです。
事実、この温泉の効能は凄いですね。
今日生きるのが昨日より、日に日に楽しくなっているんですから。
次回「せんせーい。混浴は性欲にはいりますかー?」
人間は二種類にわけることができます。
お風呂嫌いの子供と、お風呂嫌いの子供だった大人。