第33話 放課後の教室 前編
「青水!」
駿は振り返った。
そこにはゆこがいた。
駿「ああ、白取か。」
ゆこ「あんた最近元気ないよね。」
駿「そうかー?ハハ」
ゆこには無理して笑ってるのが伝わってきた。
ゆこ「...。」
ゆこは下を向いて黙った。
駿「な、なんだよ。お前こそ元気ないぞ?」
ゆこ「今日の放課後、誰もいなくなった教室に来てくれない?」
駿「えっ...?」
ゆこ「久しぶりに色々話そうよ。あんた元気ないしさ。なんか聞かせてよ。まあ、じゃ!待ってるよ。」
そう言うとゆこは去っていった。
ーーー放課後ーーー
ゆこ「ああ、きたきた。」
駿「よ、よう。」
少し沈黙が続いた。
ゆこ「ね、ねぇ。」
駿「ん?」
ゆこ「あんたってさうのと付き合ってたんでしょ?」
駿「...。まあな。」
ゆこ「そして...別れたんでしょ。」
駿「え。ど、どうしてそう思った。」
ゆこ「ふっ、あんたもうのもわかりやすすぎ。気づくに決まってんじゃん。」
駿「あんま、思い出したくないんだ。」
そういいながら駿は近くの机にちょん、と座った。
ゆこ「あんたがそんなんじゃつまんないよ。」
駿「なんだそれ。ハハ。いつも通りでもつまんねーだろ。」
そのころうのと楓は校門に向かって歩いていた。
うの「や、やば!」
楓「どうした?うの。」
うの「宿題のプリントノートに挟んだまま置いて来ちゃった!」
楓「宿題って科学の?」
うの「うん。」
楓「とってきな!待ってるからさ。菅野Tは宿題忘れたらうるさいよーー笑」
うの「だよね笑ありがとう楓。急いでいってくる!」
うのは校舎に向かった。
後編があります。