光と葵
はじめはただの興味。それから好奇心。ただ、それだけだった。
「高島えみちゃん、で合ってる?」
俺の笑顔の問いかけに対し、無表情にこちらを見つめる……いやむしろ、にらみつけてくる彼女。愛想のないマネキンみたいな子。正直なところ、それが俺のえみに対する第一印象だった。
でも、直後に彼女をバカにするクラスの女子に、イラッとなって友だち宣言してしまった。正義のヒーロー気取るわけじゃないけど、俺はそういう陰湿なものが大嫌いだ。ちなみに、そんなことを口にした彼女とは現在、一切の交流を拒否している。
宣言した手前、行動を起こさないわけにもいかない。幸いにも俺は友だち作りは得意な方だし、男子からも女子からも、それなりに好かれてる自信もある。だからきっと彼女だって、そのうち俺にも自然に接してくれるようになるはず。
話す時、目を向けてくれるようになるまで二日。一緒に帰る時、隣を歩いてくれるまで三日。そして俺の話に返事をしてくれるまでは一週間かかった。その間に気づいたことがある。
手をつなぐ時、表情は変わらないのに、指先がピクッとなることとか。こういう反応をすると、やっぱ女の子だなーって感じる。えみの場合「きゃっ、ドキッとした」って考えるタイプじゃないだろうけど。でもその反応が思ったよりもかわいくて、俺はえみと歩く時、積極的に手をつないだ。
あと、えみって興味あることにだけは、やたら饒舌になる。えみが古文で学年一番の成績だって聞いた俺は、試しに古文の話を振ってみた。そしたら大正解。彼女は無表情ながらも、ちょっとだけ目をキラキラさせて、熱い講義をしてくれた。思わずこっちも引き込まれるぐらい。彼女には秘密だが、あのあと俺はこっそり『源氏物語』の勉強を続けていたりする。
一番驚いたのは、彼女の名前だ。何気なく彼女のノートを見た時に、隅の方に記されていた彼女のフルネーム。そこに書いてあったのは、『高島笑美』
笑うに、美しい……それで笑美。意外なんてもんじゃなかった。あの鉄仮面……ていうか、もはやサイボーグ並に喜怒哀楽のないえみに、こんな意味が込められていたなんて。てっきり俺はひらがなで書くんだと勝手に思っていた。うわ、ハズい。
笑うって文字が入っているのは俺とおそろいだ。俺の場合、おふくろがお笑い好きの陽気な人だからってだけだけど。でもなんだろう。えみと共通点が持てたことが、なんとなく嬉しい。
えみ……いや、笑美は、笑ったらどんな顔をするんだろう。やっぱかわいいのかな。無表情でも彼女は、十分かわいい部類に入るはずだし。実際、彼女には隠れファンなる者が存在することを俺は知っている。一度金を握らされて、「褒美はやるから写真を撮って売ってくれ」とかいわれたし。もちろん即断ったけど。
だんだんとなついてきた感じのする笑美が、かわいくてたまらなかった。なんだろう、野良猫を手なずけてる感覚? いや、なんかもういっそのこと、妹っていうか娘を持った父親の気分。俺のかわいい笑美の写真を、どこぞの馬の骨ともわからん連中に渡してたまるか的な。
最初は丸無視してたのに、なんか最近は目も合わせてくれるし、質問したら返事してくれるし、この間はついに笑美から「また明日」なんて言葉を聞けた! もうありがたすぎて録音したいぐらい。なんであの時レコーダーオンにしとかなかった、俺! 一生の不覚!
しかもそれから幾日もたたないうちに、笑美がちゃんと手を握り返すようになってくれた。今まで俺が一方的につないでるだけだったから、ちょっと寂しかったんだよね。でも、笑美がきゅっと握ってくれて、うれしいやら柔らかさにドキドキするやらで、ちょっとパニくりそうだった。
笑美は無自覚に、俺を喜ばせたり焦らせたりする。俺がおごったジュースを回し飲み……つまりは間接キスを平然とするし、無意識に上目づかいに見てきたり、別れ際には握った手の力強くしたり。なにが恐ろしいって、それを全部計算じゃなくて天然でやってるのが怖い。
笑美がしてくれることが増えるたびに、そんなことが多くなっていく。笑美と一緒にいると、楽しいのに時々切なくなる。もっと俺のこと見ててほしい。もっと俺に話しかけてほしい。もっと俺のことも聞いてほしい。俺に向かって、笑いかけてほしい。
どうしたら笑美は笑ってくれるんだろう。気づいたら、そんなことばっかり考えていた。クラスメイトにした友だち宣言なんてどうでもよくなるぐらい、俺は笑美に捕まってて。あいかわらず天然な彼女に振り回されるばかり。まあ、そこが……かわいいんですけどね!
そんなある日。俺が同じクラスの男子と購買にパン買いにいってる時だ。隣のクラスの女子が、俺に話しかけてきた。
「あっ、笑! 久しぶりじゃん」
「あー」
さっさと昼飯買ってとっとと笑美のとこに戻りたかった俺は、うわの空に返事をする。確かその女子は、高校入学当初に仲よくなったやつだ。最近はめったに話さなくなったけど。名前は確か、愛菜だったか。こっちは友だちでいたいのに、やたら「付きあおう」っていってきたから、やむなく距離をおいていたんだが。
愛菜は自販機に飲み物買いに来てたみたいで、手にココアを持っていた。そのまま俺のところまで走ってくる。
「もーっ、最近ちっともうちのクラス来てくんないから、愛菜超つまんなかった!」
「ああ、悪い」
「しかもここんとこ、ずっとヘンなのにかまけてるみたいじゃん。あのお人形ちゃん、そんなに気にいった?」
笑美をヘンなの呼ばわりされて、俺は思わず愛菜をにらんだ。
「関係ないだろ」
「やっだ、笑ってば顔コワいよ? 笑ってない笑なんて、笑じゃなーい」
怖いといいながら、彼女はちっともひるむ様子もない。
てか、こいつに俺のなにがわかんだ? 俺とこいつが一緒にいたのなんて、たぶん一週間にも満たない。笑美との付き合いより断然短いのに。しかもこいつは、笑美と話したことなんて一度もないんだ。そんなやつが、どうして笑美を悪くいえるんだよ。
気分最悪。飯だ休みだなんて浮かれる気にもならない。俺は愛菜から目をそらした。
「俺教室戻るわ」
「えっ、笑? ねえ、笑ほんとにおかしいよ。どうしちゃったの?」
「どうしたもこうしたもないし。食欲失せてきただけ」
「今だけじゃないよ。どうしてあんな子のことかまってんの? あの子、どうせ笑の気を引きたいだけじゃん。姑息なまねしちゃって」
「……ごめん、それだれの話?」
あまりに突飛な人物像に、俺はまじめに聞き返す。愛菜はとたんに目をキッとつりあがらせて怒鳴った。
「だからっ、あんたが最近やたら追い回してる、あのお人形のこと! いっつもムスッとして愛想がなくってさ。かわいげのかけらもないし。おまけに笑以外の人とは絶対にしゃべんないし」
「あいつは人見知りなの」
「それにしたって、笑があの子にかまう理由なんてないじゃん!」
「俺の勝手だろ」
「でも……。ああ、もうっ、知らない! 笑のバカ! 騙されちゃって、バッカみたい!」
愛菜はいきなり甲高い声で叫んだ。まわりがなにごとかとこちらを見てきた。購買のおばちゃんまで、興味津々に眺めてくる。
けれど、愛菜はそのことに全然気づいてないみたいだった。顔を真っ赤にさせながら、俺を指さしてくる。
「あんな子よりも、私の方が絶対いい彼女になるのに! あの子なんてしょせん、ただ黙って立ってるだけの木偶の坊みたいなもんじゃない」
「は?」
「なによ、ちょっとかわいいからって調子に乗って! あの子なんか、あの子なんか――――!」
叫びながら、愛菜は走り去っていく。なんだあいつ……わけわかんね。
購買で両手いっぱいのパンをせしめてきた友だちが、ようやく戻ってきた。
「すっげえ迫力」
「なんだよ。終わったんならもうちょっと早く戻ってこいって」
「いや、だってなんかド修羅場って感じだったし。怖くて近づけねえよ」
「アホか」
なんだよ、ド修羅場って。
友だちは大まじめな顔でささやいてきた。
「つーか、状況ヤバくね? あの山崎とかいう女、中学んとき気に入らない女子を陰で超イジメてたって噂だし」
「……そなの?」
「女って怖いよなー。俺もこれ、あいつと同中の女子から聞いたんだよ。男子は全然知らなかったんだぜ?」
それって、笑美も同じ目に遭うかもしんないってこと? 今でもほかの女子からは一歩線引かれて、ほとんど孤立してるのに。俺が仲良くなってからは、ちらほら話しかける子も増えてきたみたいだけど、笑美をよく思ってないやつは、愛菜以外にも結構いる。もしそいつらが手を組んで、笑美のことをいじめたりしてきたら?
その時は俺、愛菜を許せる気がしない。
友だちがちらっと俺の顔を見た。
「あのさー」
「……なに?」
「これ俺がいうことじゃないかもしんないけど、山崎のこと追った方がいいぞ」
「なんで?」
「そりゃ、あんな捨てゼリフ残しながら走ってかれたらなー」
友だちはメロンパンをパクついた。
「なんか今にも高島さんのこと拉致りそう」
「はあ!?」
「まあ、あくまで俺の直感だけど」
ちょ、それ直感ではなかったらガチで困る! 俺はあわてて走り出した。
教室に戻って、笑美の姿を探す。彼女はいつも、俺が来るまでは自分の席で本を読んでることが多い。でも今は……いない。
トイレかもしれないと一瞬思ったけど、すぐにそれはないと感じた。本が机の上に置きっぱなしだ。しかもページが開かれたまま。笑美はものを大事にする性質で、特に本は時々妬けるぐらい大切にしてる。自分が席を離れる時は必ず汚れないように机の中にしまっている。その笑美が、本を出しっぱにしてどこかにいくなんておかしい。少なくとも、自分からどこかにいったんじゃない。
どくん、と心臓が嫌な音をたてる。捜さなきゃ。今ごろ、笑美が一人ぼっちで戦ってるかもしれない。笑美はああ見えてすごく優しいから、たとえいじめられても、俺には絶対にいわない。相手を悪くいうこともない。自分の内側に全部ため込んで、ずっとしまっておくような子だから。
俺は走った。中学んときはバスケ部だったから、走ること自体は慣れてるし嫌いじゃない。その俺が横っ腹痛くなるぐらい、全力で走って走って走り回った。
校舎の中には見当たらない。何度か教室にも戻ったけど、やっぱり姿はない。となると外か。校庭……いや、あそこは人目につく。昼休み中は男子がバカ騒ぎしてるし。であれば、裏庭とか? 校舎裏に呼び出しとか、なんの漫画だよってツッコみたくなるけど。
とりあえず可能性は全部確かめておきたくて、俺は迷わず外に出た。校庭のそばを横切り、体育館の脇を通る。そして、離れて立っている部室棟の間を――。
「えみ!?」
息が止まるかと思った。部活の時以外はだれも通らない部室棟のすぐそばに、笑美が倒れていた。
急いで駆け寄って、ぐったりした彼女を抱き起こす。彼女の顔は真っ白で血の気がない。それでも、浅く呼吸をしているのがわかってほっとした。
「えみ? えみ、大丈夫か」
呼びかけても、笑美は反応しない。固く目をつむったまま、腕もだらりと垂れさがっている。
ふいに思いだす、笑美が教えてくれた『源氏物語』の解釈。光源氏は自分の浮気が原因で、正妻だった葵の上を殺された。殺したのは自分の愛人。
笑美はいっていた。俺は、光源氏に似てるって。聞いたときはまさかと笑い飛ばしたけど、本当だと今さらながら実感した。今、笑美が置かれた状況は、葵の上と似ているから。光源氏が浮気なんてしたばっかりに恨まれて、生霊に憑りつかれて。俺がしっかりしてなかったから、こんな目に遭ったんだ。光は俺。葵は笑美。確かに同じだ。
ぐっと歯を食いしばり、笑美を背負うようにして立ち上がった。笑美は変わらずぐったりしたままだったけど、腕がわずかに俺の首に巻きついた。
こういう時、お姫様抱っことかがさらりとできる連中がうらやましい。けど、俺は男にしては小柄で力もあまりないし、笑美は女子のわりに背が高かった。並ぶと俺と同じぐらいか、ほんの少し小さいぐらいで。
もし光源氏が現実に存在したら、颯爽と女性を抱えて、自ら介抱するんだろう。でも俺は今、彼女を背負って必死に走りながら、保健室を目指すぐらいしかできない。
笑美をおぶったままの全力疾走は思った以上に体力を強いられた。保健室に着くころには、俺の脚はがくがくしはじめていた。カッコ悪い、ダセぇ……。
保健室の扉を開くと、先生が一人でのんびりお茶をすすっていた。アラサー独身女性な先生は、生徒が来ない間は常にこうしてダラダラしてたりする。だから彼氏できねーんだよ。
俺が息切らしながら入ってきたのに、先生はやけにのほほんとした対応だった。
「あらぁ、久しぶり。またケガ? どうしようもない子ねー」
完全なるガキ扱い。おまけにまたってなんだし。確かに入学以来、ここに来るのは五回目だけど。
「違うよ、せんせ。けが人はこっち」
「あらっ」
俺がおぶっていた笑美を見せると、さすがに先生は真顔になった。先生はすぐにベッドまわりのカーテンを開けると、「こっちに寝かしてあげて」と指示を出した。
「熱……じゃあないわね。どうしたの、いったい」
「わかんないよ。見つけた時には、もう倒れてたし」
「脇田くんがなんかやったの?」
「やってねえから!」
そんなことばっかり真面目に聞くなよ、天然教師が。
先生はタオルを水で冷やして、笑美のひたいにあてた。すると、ちょっとだけ笑美が身じろぎした。
「笑美?」
声をかけながら、俺は彼女の手を握った。指先が冷たい。自分の体温をわけるかのように、ぎゅっと握った。
先生はうーんとうなっていた。
「原因がわかんないようじゃ、私にはどうしようもないわね。まあ、気を失ってるだけみたいだし、起きたとき気分が悪くなってなければ大丈夫でしょう。しばらく寝かせてあげなさい」
「ありがと、せんせ」
「いーえ。いっとくけど脇田くん。眠ってる女の子を襲うのはダメだぞ?」
「だれがするかっ!!」
「えー。だって脇田くんのその顔、超絶かわいい俺の嫁マジ天使辛抱たまらん寝顔最強にゃんにゃんしたい、っていってるし」
「いってないから!」
前言撤回。天然教師じゃない、腹黒教師だ。
先生はニコニコ笑いながら(なぜかその笑顔が黒く見える)、書類の束を持って立ち上がった。
「じゃ、私ちょっと職員室いってくるから。お留守番しててねー」
「えっ?」
「盛るなよ、性少年」
「はっ!? 意味わかんねえし、っておい!」
俺がいいきらないうちに、先生は鼻歌まじりに出ていった。マジでか。
しんとなった保健室は妙にドキドキして(決して先生にああいわれたからじゃない)、俺はいつのまにか安らかな寝息をたてていた笑美に触れるのがつらかった。
ごめんな、笑美。すぐに助けてやれなくて。こんなカッコ悪い光源氏で、ごめん。
葵の上と同じように、笑美を守りきれなかったら。そう思うと今でも、全身が震えそうなぐらい恐ろしい。なにをしたか知らないけど、笑美をこんな目に遭わせたやつを、俺は許すことができない。本当なら今すぐにでもとっつかまえてやりたいけど、笑美が起きるまで、安心できるまでは、我慢しておく。
昼休みが終わり、午後の授業がはじまっているけど、俺はその場にとどまった。俺自身が離れたくないっていうのが一番の理由だけど、いつのまにか笑美が、俺の手をきゅうっと握り返していた。これじゃあ動けない。
あー……やっぱりかわいいなぁ。笑美がこんなに無防備な顔してるのはじめて見た。
ちょっとだけ。そう思って指先で、さらさらの黒髪をなでてみた。頬にかかるのがくすぐったかったのか、笑美は少しだけ顔をしかめた。俺はその髪を払うため、頬にも手を伸ばす。
指がふにっとした頬に触れる。その柔らかさにドキっとして、思わず手を引っ込めた。でも笑美は気にする様子なく、また寝息をたてた。
普段はツンと澄ました猫みたいなのに、今は純真無垢な子供みたいだ。そのギャップがかわいくて、ついつい笑ってしまう。
そういえば、笑美もいってたっけ。葵の上は普段はプライドの高いお嬢さまだけど、内面はとても純粋で一途な女の子なんだって。それを光源氏に見せるのが、少し遅くなってしまったけど。
光源氏がもう少し早く葵の上の素顔を知ってたら、物語はもっと違う展開に進んでたんだろう。きっと光源氏は、あそこまでナンパな女たらしにはならなかったと思う。
笑美、気づいてる? きみは光源氏が愛した女性はたくさんいて、葵の上はその中の一人だったといったよね。でも俺は知っている。光源氏が正妻として愛した女性は、葵の上一人だったということを。彼が名実ともに結ばれた女性は、葵の上だけだった。
光源氏と葵の上の関係を語る笑美は、いつもさみしそうで、自虐的だった。きっと自分を、葵の上と重ねていたから。でも葵の上は光源氏にとって、特別な女性だったことは間違いない。
そう、光にとって、葵の上は特別な存在。おそらくたった一人の、唯一の存在。
あどけない顔をして眠る笑美に、愛しいという気持ちが込みあげてくる。笑美って本当、俺を無自覚に振り回してくれる天才。
寝返りをうったひょうしに、額からタオルが滑り落ちる。俺はそれを拾って、もう一度彼女に乗せようとした。濡れて張りついた前髪をそっとかきあげる。そしてその無防備な額に――キスをした。
……え?
えっ?
キス?
キス!?
ちょちょちょ待て俺! 今俺なにした!? キス!? なんでキス!? おでこだけど、だけどだけどだけど、なにゆえキスした!?
「……おい、エロガキ」
ふいにドスのきいた声が聞こえてきて、俺は反射的に背筋を伸ばした。同時に、がっと肩を強い力でつかまれた。
おそるおそる振り向くと、そこにはどす黒いオーラを身にまとう、白衣を着た悪魔……じゃない、先生!
「襲うなっつっただろうが、え?」
「あ、あれ、せんせ、おかえりー」
「ごまかしてんじゃねえよ、このマセガキがぁ――っ!」
女とは思えない力で、俺はそのまま保健室から文字通り投げ出された。思いっきり壁と地面に体を打ちつけた俺を、先生は気づかうそぶりもなく見おろした。
「放課後まで入室禁止。わかったな?」
「すすすすみませんでしたっ!!」
「あとでこの子の荷物持って来い。ほらいけ!」
「ハイィィィッ!」
今にも火を噴かんばかりにキレだす先生に、追いだされて必死に逃げる俺。この時俺は固く誓った。
もう二度とあの先生を敵にはまわしません! それに、寝ている女の子には、二度と手を出しません!!
後編の後書きにて、番外編のご要望があれば書きます、とコメントしたところ、お優しい読者様からご意見いただきました!
まことにまことにありがとうございますっ<(_ _)>
今回は、私も挑戦してみたかった笑くん視点を……。
そして、いろいろと謎の多い保健室の先生登場。
ちょっぴり怖くてえろぃおねえさんは好きです!←
また時間ができましたら、別の番外編も書こうと思っています。
その時はみなさま、ぜひご一読くださいませ<(_ _)>