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プロローグ
記念すべき第一歩
少し疲れた。
俺はそういって、自室に引っ込んだが特に誰からも言及されず、がっかりだった。
そのまま、雑誌で散らかったベッドの上に寝転がる。
「女ってのは…」
心の中だけで呟いたつもりなのに、口から零れた言葉に一人、苦笑をもらす。
暗闇の中で天井を見上げる。
こうなればいいな、と思っていた。
こうなったらいけない、とも思っていた。
さて、こんなシリアスになる場面でもないか。
彼女−−−岡山夏生が帰ってきた。
俺−−−−天宮進のもとへ。
文章というのもおこがましい長さでした…