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人類の希望  作者: 深紅色の烏
第1章
3/12

1 全ての始まり ~松本市、壊滅~

※この物語は、フィクションです。実在する国家・自治体・人物・組織などの名前とは、全く関係がありません。ご了承下さい。

※エヴァンゲリオン要素が入っております。

西暦2030年9月13日―。午前9時13分13秒―。

長野県全域を激震が襲った。大地が裂けんばかりに揺れ、大きな音が響いた。

人々は、避難所へ行き、ラジオを聞きながら、地震の情報を知ろうとしていた。

しかし、ラジオからは、全く地震の情報は入ってこない。

それもそのはず―。これは地震ではなかったのだ。

そう、人類の変化の時の始まりだった。


危機管理対策委員会 本部。

 危機管理対策委員会とは、自然災害、人災、戦争など予想される全ての危機について情報を収集し、対策を立てる委員会である。委員長は、秋山あきやま 大佐たいすけだ。

 委員長室にあわてた様子で一人の男が入ってきた。年齢は、30代前半あたりだろうか。なかなか爽やかそうな青年だったが、かなりあわてていた。彼が慌てていた理由は長野での揺れだった。入ってきた男、希崎まれざき 重治しげはる副委員長は秋山に報告をした。

「長野県・山梨県を中心とする地域に地震と思われる震動があったようです」

「何!?地震か?」

「分かりません。『垓』は、3%が自然災害、4%が北派による攻撃、2%が謎の侵略者による攻撃、あとの91%は解析不能を示しています」


 「垓」とは、日本で新たに作られた超未来型汎用電子計算機(スーパーコンピュータ)のことであり、京をさらに進化させたものである。演算速度毎秒1垓回を目標としており、現在は毎秒1384京回が限界である。しかし、開発は続けられていて、さらなる進歩も期待されている。「垓」は、汎用高速電子計算機が100台組み込まれていて、それぞれが独自に判断し独自に答えを出す。それを、垓のメインコンピュータがまとめてモニターに表示されるという仕組みなのだ。

 垓は、現在日本政府直属の組織、超電子計算機開発機構の施設にあり、さまざまな計算依頼をこなしている。


「とにかく、長野に状況を確認しろ!長野市、安曇野市、松本市、諏訪湖市、伊那市、駒ヶ根市、飯田市に確認を取れ!」

 秋山が命令をする。希崎は、返事をすると委員長室を出て行った。秋山も、委員長室を出て、大会議室へ向かった。大会議室では、既に対策本部がつくられていた。秋山が対策本部となっている大会議室に入ると、さっそく希崎からの報告があった。

「長野市、安曇野市、伊那市、駒ヶ根市、飯田市は、応答がありました。被害は住宅の損壊などだそうです。松本市、諏訪湖市はまだ連絡が取れません。調査ヘリを向かわせていますが、もしかしたら・・・」

 そのとき、調査ヘリからの連絡があった。

「大変です。松本・塩尻・諏訪の周辺に大きなクレーターのような物ができています。諏訪湖はおそらく蒸発したものと思われます。松本市、諏訪湖市は壊滅したと思われます」

 この報告に、大会議室にいたもの全員が驚きの表情を見せた。いつも冷静な希崎は、他の人と比べれば冷静だったが、驚きを隠せない様子だった。秋山は、垓が示した分析データを基にこう命令した。

「まずは、自然災害の可能性を探れ。そして、北派ほくはの可能性はないか、防衛省と朝鮮半島連合共和国に確かめろ。とりあえず、それからだ」

 この命令に、大会議室にいた委員たちは動き出した。一部では、コンピュータと睨みあって自然災害の可能性を探っている。一部では、防衛省や朝鮮半島連合共和国に連絡をし、確認をしていた。


 北派と朝鮮半島連合共和国について解説しておこう。

 北派とは、旧北朝鮮に住んでいた者の中でも、特にアメリカや旧韓国、日本などに対し攻撃的な行動をとる者のことをいう。南北統一により、北朝鮮と韓国は和解し、一つの国となったが、まだ北派はかなりいるという状況だ。しかし、現在は、日本政府の防衛省やアメリカの特別対策委員会、朝鮮の北派対策庁などの監視により、大きな事件は起きていない。ただ、危険性が全くないというわけではない。

 朝鮮半島連合共和国は、2021年にできた国家。通称は朝鮮。金正日(キム・ジョンイル)(1941-2015)の死後、北朝鮮と韓国が和解、統合したものである。議院は、旧北朝鮮の北院と旧韓国の南院に分かれている。まだ、完全的な統合とは言えないが、かなり南北和解は進行しているのだ。


 そして、調査の結果が分かった。

「自然災害の可能性は、おそらくありません。さらに、北派幹部及び協力者と思われる人物は、防衛省やアメリカ、朝鮮がマークしています。北派の攻撃行動でもないかと」

 秋山は、残された一つの可能性に驚いた。「垓」が導き出した答えは、宇宙からの侵略者だったのだ。

「ばかな・・・・、アニメや漫画じゃあるまいし・・・。そんなことが・・・・」

 秋山は、ただ立ち尽くしていた。

諏訪湖市について説明をします。

長野県中部にある都市。諏訪市、下諏訪町、岡谷市が合併して誕生した。市役所は、旧岡谷市にある。(合併とともに新たに建設された)


ちなみに、ここが合併するなんてありえない・・・とかそういうのもスルーさせていただきます。なにしろ、初心者ですので、地元感情とかあまり考慮していませんので。


松本市、塩尻市、諏訪市、岡谷市など、松本・諏訪地域にお住まいの方には、お詫びを申し上げます。なぜ、ここになったかといいますと、エヴァンゲリオンで第2新東京市となっているからです。別に個人的恨みというわけではありません。

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