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『今日の天気は雨予報』
ポツリ、とひんやりとした小さな感覚が私に伝わる。
誘われるがままに顔を上げると、光を孕み、重苦しく濁った空が広がっていた。
周りを見渡せば、傘をさしている人は何処にもいない。ましてや、通り過ぎた車はワイパーを動かしていなかった。
私は視線を手元のビニール傘に落とす。
先程、コンビニで手に入れた安っぽい、透明な傘だ。
「・・・・・・」
私は、傘の留め具に手をかけ、石突を天に向けて突き出した。
━━ふふふ
何でもない笑みが溢れる。
閉ざされた小さな世界で、未来を先取りしたような優越感が湧き上がる。
ドドドドドドッ
すると、背後から地面を叩きつけるような大きな音が迫り来る。
ほらね、と私は再び笑みを浮かべ振り返る。
視線の先ではがらんどうの建物が倒れ、砂埃が舞っていた。
世界が崩れてゆく。
ああ、そうか。
私は取り残されていただけだったんだ。
編集点
◯雲の描写
「光を包み込んだ、暗くどんよりとした空が
アドバイス:意味が重なっている
◯ビニール傘
「私は視線を手元の傘に落とす。
先程、コンビニで手に入れたビニール傘だ。」
アドバイス:具体的に書いた方がよりその傘を選んだ意図が伝わる
○世界が崩れてゆく
「視線の先には荒廃した世界が広がっていた。」
アドバイス:より具体的に描写した方がいい。抽象的すぎて、読者に伝わらない




