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鍋
【短歌】
寒い夜
お鍋を囲む
湯気の向こう
笑顔で選ぶ
我が子の姿
【物語】
寒い日のお夕飯はお鍋。
家族でお鍋を囲んで好きなものを選んでいる。
白い湯気がふわふわしている具材を、ふうふうしている。
「ままいるねぇ」
子供が湯気越しの母親に手を振り、にこにこしている。
「ままかわいいねぇ」
「あら。ちゃんと見えないからかなぁ。ふふふ」
母親が笑うのが嬉しくて、子供も手を叩いて喜んだ。
【ひとくちメモ】
今回の作品【鍋】ひな月雨音様が担当しました。