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26話 英語

 俺は元は違う世界の住人であり、気がついたらこの世界に来ていたことを伝えた。


「そんなことがあったの......」


「それで元の世界に戻るための手段を探しているんだ。」


「けど、なんで今まで教えてくれなかったの?」


「あー、えっと、その、なんていうか、どう言えばいいか分からなかったんだ」



「けどもっと前に言ってくれればもっと力になれたのに」


「ミレイユには十分力になって貰ってるよ」


「けど! けど......


 ──ねえ、もしかして、いつか言っていた故郷に帰るってのはこのことだったの?」


「──ああ、そうだ」


 するとミレイユは小さく声を出しながら、すすり泣きをして崩れ落ちた。


 マニはそっとその近くに寄り添っている。


 確かにミレイユはかけがえのない大切なパートナーだ。しかし、それは冒険者での話な上、俺はいつかはこの世界を去るからあまり交流は深めないようにしていた。


 けれどミレイユにとっては違った、のだろう。


 最近では、そばにいるのが当たり前の生活だったからか、多分ミレイユは故郷に帰る俺にも付いてくる気だったのだろう。


 けれど俺の故郷はこの世界ではない。


 俺がこの世界に来れたのだからミレイユも行くこと自体は出来るかもしれない。


 しかし、魔法のなく、言語も知らず、同じ種族の人も存在せず、知人も俺以外いない向こうの世界への一方通行なのはほぼ確実だ。


 そうなると俺が戻りたいと思うように、ミレイユも行きたくないと思うのは当然だ。


 それゆえに涙したのだろう。


 こんなことを考えながら特に何をするでもなく、時間が過ぎるのを待った。


 たっぷり時間をかけて心を整理したのか、ミレイユが泣き止んだ。しかし、この日は日も落ちかけていたので少し暗い雰囲気の中、ここで夜を明かした。


 次の日にはマニのおかげで雰囲気は多少改善されたが、ミレイユはあまりこっちを見ようとしなかった。


 こんな状況だが探索は順調に進んでいた。


 俺が上空から地図を書き、その情報をもとにしらみ潰しに探して行った。


 基礎しか残ってない家も有れば、原型を留めている家、地下室は完全に無事な家もあり、マニにとって値千金の情報もいくつか集まったのか狂喜乱舞していた。


 そして午後になり少し経った頃、ある家が見つかった。


 その家はほぼ基礎しか残っていなかったが、地下室があった。そしてその入り口には()()で立ち入り禁止と書かれていた。


 ・・・・・・


 ここをニッタの家と考え、探索に移った。


 まず地下室に入ると、完全に淀んだ空気と、埃の匂いがした。


 換気をしつつ、光の魔法を使い、全体を見てみるとそこは中々に広い部屋で小規模な工房と書斎を合体させたような空間だった。


 そして書斎の中央にある机には、ニッタが急いで書いたのか汚い字の英語で書かれた文章があった。

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