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25話 来歴

 次の日、都市の中心部へ向かう。


 進むごとに廃墟が多くなり、比較的原型をとどめている建物も多くなってきた。


 そして中心部へ着いた。


 そこには風化して、繊細な彫刻があったであろう壁も床も天井も消え、少しの骨組みだけとなってしまってもなお、神が宿っているかのような荘厳かつ神秘的な教会の廃墟があった。


 ・・・・・・


 教会の周りにはそこを中心にして円を描くように繁栄していたであろう建物が廃墟となって存在していた。


 俺とミレイユは初めて見るそんな光景に圧倒されていた時、マニはすごく興奮していた。


「こんなにたくさんの遺跡が有るのは知ってたけどやっぱりすごいの! ここがあの有名な魔法陣の破綻箇所で────」


 と片腕を最近失ったにしては元気すぎる感じで少し鼻息荒くあちこちの遺跡を見て、触り、嗅いで歴史書に載っているような歴史を感じられる名所を体感しているようだ。


「......なんかすごい夢中で遺跡を観てるな」


「マニは遺跡のことになると目の色変えるからね」


「けどその情熱のおかげで私たちの探索が意味を成すのよ」


「マニ様様だな」


 そしてマニが名所を一通り見て回った頃に最大の目的地である、転移冒険者、ケルネスの活躍が記された石像と石碑を探す。


 もし石像が日本人の顔立ちならば可能性があるかもしれない。


 そんな期待を抱いていた。


 現実は石像の場所はすぐに見つかったがそこにあったのはこの世界基準でのイケメン、つまり日本人とは全く違う顔立ちの石像だった。


 けれど一縷の望みを捨てきれずにマニに石碑の解読をしてもらう。


「う〜んとね、この冒険者の来歴と戦績が記されてるよ」


「来歴の方を読んでみてくれ」


「分かった! え〜と、要約すると、孤児だったケルネスが元冒険者の人に拾われて、親子兼師弟として過ごして、実力をつけた後に冒険者として順調に大成していった。って感じ!」


 ここまでは知られている通りか。


「その元冒険者の名前は?」


「書いてないの、けど苗字はケルネス・ニッタと同じでニッタだと思うよ」


 ニッタかぁ......


 際どいとこだなぁ。この国の名前の付け方は知らないけど、日本人なら新田だろうし、この世界では居なくは無い感じの名前だ。


「その人について他に何か書いてあるか?」


「うん! 流浪の冒険者だったのと転移魔法を教えたのはこの人だって」


 お、これは有力な情報だな。


 もし転移者とかだったら流浪で出身地を探られないけど、転移魔法はどうしたんだろう?


 もしかしてこの人にはスキルとかチートとかがあったのか?


 謎が深まるな。


「あとね、この人はケルネスを育てるときにここに定住しているみたいだよ」


「その場所は?」


「それはわかんない」


 もし、このニッタが転移者か転生者ならその家には何かあるかも知れない。


「よし、探してみよう」


「え、まさかその家を探すの? なんの情報もないのよ?」


「そのまさかだ。 見つけられたら俺の目標にだいぶ近づけるんだ」


「ねえ、その目標ってなんなの? 今まで聞かないようにしてきたわ。けど今回は説明して、なんでそんなに転移について調べているの? なんで私たちに話せないの?」


 急にシリアスな雰囲気になった。エルカガンスに関しては話についていけないのか存在感を消している。


 さて、今までどう言えばいいか分からなかったから、はぐらかしてきたけど今は正直に話すべきか。

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