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21話 世界の外側1日目

 出発前日に大量の食料や保存食、調味料、そして水を買っておく。


 水は最悪魔法からでも作れるが、純水なのか飲み水には適さないらしく、水を買っておくことは必須なのだ。


 世界の外側へは厳重に管理された門を通り過ぎる必要がある。比較的少ないはずのここでも朝早くから10組以上が申請待ちをしていた。


 俺たちも申請を出して、2時間ほど待つとやっと許可が降りた。


 そしてついに世界の外側へ来た。


 広がるのは青い空、広大な大地(荒地)、そして気持ち悪そうな俺を見守る仲間たちだった......



 言い訳をするならば魔素が濃すぎた。ミレイユはサキュバスゆえに魔素が濃くてもあまり問題はない。マニは世界の外側に来るのはこれで3回目らしく、もう慣れたらしい。エルカガンスもベテラン冒険者なので同じく慣れている。


 そこに濃い魔素に慣れていない俺が混じるとこうなってしまったのだ。


 原因は濃すぎる魔素なので慣れるまでは魔法を使い、魔力を消費して気持ち悪さを抑えつつ進む。


 目的地、ベランセグ帝国の首都跡地はここから徒歩で3日ほどの位置なので出来るだけ早く移動しておきたい。


 魔法で飛ぶことも考えたが、重い荷物を長距離運ぶ時に魔法を使うと歩くより効率が悪い上、魔獣が出た時に対処し辛いので歩いていくのがセオリーらしい。


 そういうことで今、マニを囲むような陣形を取って気持ち早めに進んでいる。


 しばらく進むと、


「待て! 魔獣がいるぞ、やり過ごすから動くなよ」


 とエルカガンスが魔獣を発見し、襲って来なさそうであればやり過ごすということを繰り返す。


 時々襲って来る魔獣もいたが、まだ壁から出てすぐにいる比較的弱いものなのでレーザーで一発だった。


 一回エルカガンスが地下から近づく魔獣に直前まで気付かなかったことがあった。


「くそ、下から来るぞ!」


「「了解」」


 急いで俺がマニを抱えて、横に飛ぶ。


 下から地面を割って現れたのはヤツメウナギの頭を持ったミミズのようなやつを全長10mにしたようなやつだった。


 マニを抱えているので一旦距離を取る。


 その間にミレイユは火魔法で相手を凍らせて、エルカガンスがその巨大な両手剣で砕く。


 体の半分ほどで別れたが、そこからは地獄だった。


 ミミズが地面で暴れているのを見たことはあるだろうか?


 あれが起きたのだ。


 10mを超える巨体がうねり、捩り、暴れ回る。


 急いで合流して、マニにアーティファクトを起動してもらう。


 指輪型のアーティファクトから俺たちの周りに強力なバリアが現れる。外は土煙のせいで全く見えないが時々ぶつかったような音がした。


 音がやんでしばらくすると土煙も晴れ、そこには死体があった。


 死体をバラしていると、壁の内側では考えられないような大きさの魔石が出てくる。というか他の魔獣も強さから予想される大きさより数段魔石が大きいのだ。


「世界の外側やばいな」


 そんなことを思いながら進んでいると、マニは入院していたのもあってか、本人は歩くつもりだったが途中から体力が尽きて、俺がおんぶしながら歩く事になった。


 そんなこんなで休憩を挟みながら一日中歩き続けて、日が落ちる前に野宿を開始した。


 テントを張り、焚き火をつけて、夕食を食べる。

 初日の担当はミレイユだった。手際良く調理をし、俺たちは他の準備をしておく。完成したのは最初にいた国セトリアの郷土料理だった。ミレイユの手料理を食べるのは初だったが、こんな環境でもすごくおいしかった。


 夕食の後はマニに魔獣除けのアーティファクトを起動してもらってから、マニを除く3人で順番に見張りをして夜を明かす。


 この日は特に何事もなく夜が明けた。

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