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19話 新メンバー

 帰還してすぐ、マニの様子を見に行く。どうやら状態は安定しているが、まだ痛みはあるらしい。


 義手を付けられるのはいつ頃か聞くと4ヶ月後とのことなのでそれまでに義手を完成させておこう。


 そして俺とミレイユは今後について話し合った結果、いわゆる斥候かタンクをチームに取り入れようという結論に落ち着いた。


 今のところマニの件はあったが、それ以外特に苦戦することもなく討伐が出来ているのと、今までの模擬戦などを通して俺の実力は冒険者の中で上位に入ると分かったので戦力としては問題ないだろう。


 しかし、これからは世界の外側だ。壁の内側でも不覚を取ったのだ。2人だけでなんとかなるとは思えない。そこで求人広告のようなものを出した。


 幸いここは冒険者の街、報酬は山分けという博打のようなものだが引く手は数多のはず、すぐに決まるだろう。


 ......と思っていた。


 待っていた現実は引く手数多どころではなく、合計で1000人オーバーの人が応募してきたのだ。


 多すぎだろ......


 どうやらここは世界の外側に行きたい人も多い上、俺が有名人となっているのもあり、応募した人が多いようだ。


 流石に多いので応募した人の選別を行う。まず斥候かタンクであり、一定以上の実力と協調性がある点から選ぶ。


 すると200人程に絞れ、そこからも選別を続け、ついに後5人までになった。


 そして5人に対して面接を行い、もう1人のメンバーが決まった。


 彼の名はエルカガンス。ドワーフの漢であり、力が強く、そのパワーにものをいわせ巨大な盾と両手剣をそれぞれ片手で扱い、ゴリ押しするという戦闘スタイルを持つ。


 これはタンクとして活躍できるのと、このチームには無かったパワー要因が居ると遺跡で役立つのと、ドワーフの知り合いに凄腕の金属加工の職人がいるらしくその人にマニの義手の制作の依頼を出したいのでこの人に決めた。


 義手のデザインと採寸はミレイユが行い、俺は魔力で操作できる仕組みを作る。


 指の可動域など色々と試行錯誤すること1ヶ月、ついに完成したのでその鍛治屋に製作依頼を出す。


 ものすごく渋い顔をされたが、大金とエルカガンスの紹介でなんとか引き受けて貰った。


 その2週間後に死んだ顔した職人から完成した義手を受け取る。


「お前ら、もう、こんな、大変な、依頼を、してくんじゃ、ねぇぞ‼︎」


「「すみませんでした」」


 だいぶお怒りの様子で怒られた。


 確かに途中から可動域やデザインにこだわりすぎた結果、すごく小さいパーツだったり、一体削り出しじゃ無いと出来ないパーツがあったりとものすごく大変な作業をさせてしまった。


 けれど、完成した義手は仕上がりは完璧だった。


 追加でお礼と謝罪の気持ちを込めてチップのお金を払っておこう。



 宿に帰ると、その日のうちにエンチャントをする。


 しかし、前の日本刀のように簡単にはいかないだろう。


 まず細かい魔力の流れを感知する魔法陣に、指を動かす魔法陣を組み合わせる。


 こうする事で魔力を流すだけでコントロールするのだ。


 エンチャントもどんな魔法陣にするかで悩み、刻み込むのも何度か失敗して時間はかかったがなんとか4ヶ月経つ前には完成した。


 そして明日、ついにマニが筋電義手ならぬ筋魔義手をつける日がやってきた。

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