表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

11/40

11話 旅の始まり

 疲れた。 魔力を大量消費した疲労と不完全燃焼感が混ざってめちゃくちゃ疲れた。


 しかしこの後も魔法を使わないといけないので降下しつつ所持していた魔石を砕く。


 魔石は魔獣や魔物の体内にある予備の魔力を蓄えておく器官であり、魔法を多く使った直後などを除き魔力が多く蓄えられている。


 これを砕くと蓄えられていた魔力がその場に魔素となって拡散する性質を利用して、緊急時の魔力回復に使うことは冒険者の常識となっている。


 巨大な穴の側で魔力を回復させながらさっきの魔法を考える。


 多分傍目から見れば見た目も威力も再現できているように見えるだろう。


 けど実際は違う。 ちょうどいい速さに見えるように青いレーザーを遮る位置を変え、あの見栄え重視のレーザーでは亜竜を殺し切る事は出来ないので、強力な火魔法で爆発を起こさずに亜竜ごと地面を蒸発させて穴を開ける。


 こうする事で一つの強力なオリジナル魔法で止めを刺したように見えるように演出した。


 しかしこれでは俺の欲は満たされなかった。制御がやけにめんどくさいのと、何よりこれじゃ無い感が強すぎるのだ。


 もうこの技は使わない。見た目やロマンに拘るのは続けるが、この技はめんどくさすぎた。


 そんなことを考えているとミレイユがやってきた。


「派手な魔法を使うっていってけど、それにしてもすごい魔法ね。穴の底が見えないわ」


「多分地下50mくらいまであるぞ。これから土魔法で塞ぐから手伝ってくれ」


「分かったわ」


 監督の冒険者にも手伝ってもらい、30分ほどで穴は全て埋めることが出来た。


 そしてこの戦果を以って世界の外側への進出が許可された。


 ・・・・・・


 まず世界の外側とは人間が居住している土地からみて南側に広がる、荒廃した土地に強力な魔獣が多くいるという過酷な場所だ。


 なぜ世界の外側が出来たのかは様々な説があるが600年以上前の書籍や建物などがほぼ残っていないことからその頃に原因があるのでは無いかといのは共通している。


 そして俺の目的である元の世界に戻るための手がかりは転移使いの冒険者がいたとされる、500年前に世界の外側の一部となった国べランセグ帝国のあると考えている。


 この冒険者は、まだ魔法陣が確立していない転移を使っていたという転生者のように見える行動をしているのだ。


 そこでまずべランセグ帝国があったとされる土地に一番近い場所に位置する国に行き、そこから最短距離で首都のあった場所を目指すつもりだ。


 その国までは片道数日で着く距離だが、急ぐ旅では無いので観光をしながら行くことにしよう。


 お金はある程度溜まっているが、もしもの時のためにお金を稼ぎながらの旅になるがそれはそれで楽しそうだ。


 ミレイユに目的地まで観光をしつつ行こうと提案すると、


「いいわね。実は私もこの国を出た事無かったから楽しみだわ。けど2人だけでいいの?」


 ん?これはどう答えれば良いんだ?まあとりあえず無難な方で行くか。


「世界の外側に行くには人数が足りないってこと?」


「え、そういう訳じゃないのよ。 その......えっと...」


 あ、これは天然の方だったか。


「ああ、俺はミレイユと一緒に行きたいよ」


 自分にとっては歯の浮くようなセリフだが、ここは言わないといけない気がする。


「......私もユーヤと行きたい」


 ミレイユが一瞬目を大きく見開いた後、照れたのかフードを被ってそっぽを向きながら小声で言った。 


 やばい、可愛すぎる。


 ミレイユは少しの天然とサキュバス由来の色気によって、時々俺を殺しに来てるんじゃないかと思う言動をする。


 このままだとまずい。多分2人だけで活動していると手遅れになる。誰かメンバーを増やすべきか?


 けどこの国には実力があって、世界の外側へ行きたいと思っている人は居ないことは確認済みなのでしばらくは無理そうだ......


 しかし結局この3日後に2人っきりの旅が始まった。

面白い、続きが気になると思ったらブックマークや下にある評価、感想やレビューをお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ